「シリーズ精神分裂病を生きる」を作るぞ!  2000年11月


お馴染みの「ベリー・オーディナリー・ピープル 予告篇」シリーズの撮影も、資金難から、 しばらくお休みをしていました。
なんと3年振りの撮影です。べてるのメンバーも若くて魅力的な人が、 ぐ〜んと増え、そのまま“続き”という訳にはいかなさそうです。

毎年10月か11月に開催されている「名古屋べてる祭り」に向けて、 「ベリー・オーディナリー・ピープル予告篇 その9」の完成を! と暗黙のプレッシャーを 受けながら、製作スタッフは悩んでいました…。
と言っても、カメラマンの岩田さんやマイクマンの内山さんはロケが終われば、作品の完成を 楽しみに待つ側になります…。あとは、四宮監督の気持ち次第?

時間がない! 上映中止か? と思われたのですが、べてるの家自主企画ビデオ「シリーズ  精神分裂病を語る」を作ろう! と、向谷地さんの妄想 が動き出しました。
「いいよ! いいよ! 出資するよ!」と、川村先生にも、佐々木社長にも 拡大。
この伝染性の強い妄想は、お金もないのに「何とかなるさ!」と、 四宮監督にも伝染。編集作業に突入しました。

今回は時間がないので、3回分のロケで回ったテープ140本のうち、今回使う ところのみ書き起こし作業をし、粗編することになりました。 四宮監督は、連日猛烈な速さで書き起こし作業をし、編集を始めました。

なんとか作品の形が見え始めたところで、一緒に作品を見ました。
一人で編集作業をしていると思いも寄らぬ落し穴があったりします。そこで他の人と一緒に 作品を見て、少し冷静になってみるのです。

「シリーズ 精神分裂病を語る 被害妄想その1」 を、初めて見た時の感想は、“青い空の真中に、ポッカリと白い雲が浮かんでいる”という 感じでした。
7年間覗かれ続けていたという里香さんの話は、少しずつ同じ話を重ねて、分 かりやすくなっていました。でも、川村先生の話が一塊なの二つの要素があります。
その辺にヒントがありそう…と、里香さんの話を川村先生の話の中に入れ込み、 二つに別けてみようかということになりました。

「被害妄想その2」は、 悪魔に狙われている本田くんが、「ター! ター!」と、気合で悪魔を追い払った という話が面白すぎて、次の話とプッリと切れてしまっているという感じがしました。
インタビューした場所が違うことも、つながらない理由のひとつのようです。 こちらも本田くんの話の位置を移動することで、だいぶ感じが変わりそうです。

いよいよ形になり始めたところで、テロップ書きの作業に入りました。 「ベリー・オーディナリー・ピープル」のシリーズに続いて、テロップを私が手書きする ことになりました。私のテロップよりきちんとした活字のほうが良いのではと、大変な作業 から逃れようと画策したのですが、ダメでした。

手書きテロップの“よたよたさ加減”がべてるらしくて良い!という、四宮監督のお褒めの 言葉に(?)ついつい調子に乗って、連日編集室で作業しながらテロップ原稿を作り、自宅に 持ち帰って夜中に書くという日が続きました。
漢字の間違いは? 送り仮名の間違いは? 聞き取りの間違いは? と、不安は募るばかり。 書いているうちに、ちょっと形が変かな? と気になり始めるとキリがありません。 書き直しをしてもなんだか変…。またまた書き直しをすると、あれ?…。思わず辞書を 引き始めたり…。夜中に何回も何回も、同じ文字を書く羽目になってしまいました。

小学生の頃、漢字の宿題で同じ漢字を繰り返し繰り返し書いているうちに、なんだか ヘンテコな気分になったことありませんか? あの感じが蘇ってきました…。

ハードスケジュールを乗り越え、名古屋べてる祭りの前日、べてるの家の自主企画ビデオ 「精神分裂病を語る 第1巻」「第2巻」が、晴れて完成しました!
当初「精神分裂病を語る」だったシリーズタイトルは、その後 「精神分裂病を生きる」に変更され、「被害妄想その1」は 「四六時中のぞかれていた7年間」「被害妄想その2」 は「ヒーローたちの戦い」というタイトルに変更され、 全10巻のシリーズとして、翌年に完成しています。

全10巻の内容については、当サイトの「精神分裂病作品案内」を、ご参照ください。


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