三好春樹さんとのセッション  2002年9月7日




笑顔で話すメンバーたち

9月7日、午後5時30分から[電通生協会館]にて、三好春樹さんとべてるの家の 人びとセッションが開催されました。
理学療法士で、老人介護の世界で活躍されている三好春樹さんは、日本中を走り回って おられますが、北海道での講演も多い方です。
浦河の隣町・静内で講演されたこともあり、 川村先生は「その日は用事があって行けなかったけれど、(浦河赤十字病院の)看護婦さん には(講演に)行ってもらったんですよ」と、おっしゃっていました。

三好春樹さんは、以前から[べてるの家]に興味を抱いていらしたそうで、偶然にも 三好春樹さん責任編集の[Bricolage(ブリコラージュ)]の編集者・勝藤さんと私が 知り合って、2002年4月号では、[べてるの家の特集]まで組んでくださっています。

お互いに「会いたい!」とおっしゃりながら、お忙しいお二人。良いタイミングだからと、 9月の戸田上映会の前日に、三好さんが都内で講演されているので、そのまま 引き続きイベントを…ということになりました。
午後からのイベントだと早朝6時出発になるのですが、ゆっくり出発していただいて、夕方 からのイベントにして、そのまま同じ施設内に宿泊。翌日午後から戸田の上映会へというこ とになりました。

べてるの家自主企画ビデオ[シリーズ 精神分裂病を生きる]第1巻[四六時中のぞかれて いた7年間]を20分間上映した後、川村先生とべてるの家のメンバーがそれぞれお話をしま した。
つい最近、横浜で開催された[世界精神医学会]には、世界各地から医療関係者が参加し たのですが、べてるのメンバーもワークショップで発表するという晴れ舞台を経験したばかり です。
「この頃の(べてるへの)追い風はすごくて、差別や偏見には慣れているのですが、どうも そういうのには慣れていなくて…。でも、そういう時こそ、気をつけようねと話し合ってい るのです」と、川村先生。
「べてるの発表を通訳する関係もあるので、今回は(べてるには)めずらしく、しっかり打 ち合わせをしました。でも、やっぱり役に立ちませんでした…」
「そう、そう、そうだった…」と、まったく打ち合わせが役に立たなかった張本人・松本く んが、ニコニコと頷きます。
すぐに会場全体が、ほわほわとした雰囲気になりました。




休憩を挟んで、後半は、三好春樹さんと川村敏明先生のセッション。
べてるの発想の新鮮さ驚かされたと、三好さんから川村先生への質問がありました。
「私たち、リハビリをする側もされる側も、リハビリは良いものと思っている。そして頑張 っているけれど、そこには(リハビリの必要な)今の自分はダメな自分で、良くならなくては …という気持ちがあって、それは自己否定につながる…」

そのまんまの自分を受け入れようと、べてるの 家ではいつも話し合っています。 三好さんは「80歳や90歳の高齢の方が、辛いリハビリをして筋力をつけてどうするのか ? それよりも今の自分を受け入れて、心豊かな生活をすることのほうがずっと大切なので は…」と、話されていました。

べてるの家では、幻聴や幻覚をなくすことに、一生を費やすのではなく、幻聴や幻覚もその 人の一部と捕らえて、その人らしさを失わない生き方を探っていこうとしています。
三好春樹さんの言葉どおり、 老人介護の世界と精神医療(べてるの家)は、深く掘ってい くと地下水脈でつながっている!と、思わされるセッションでした。


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