ひとり新聞 2004年2月22日号 <眩暈>


私は版画がともて好きです。
小学生の時、夢中になって彫っていた時期もあります。
近くの中華屋さんのお兄さんで、すごく版画の上手な人が居て、教えを請いに通ったことさえあるの です。(^.^)
その頃の年賀状はもちろん版画で、父にも頼まれて、父用に干支を彫ったりしていたことさえありま す。この頃は、すっかり手抜きの年賀状になってしまい、それを一番嘆いているのは父だと思います。

1月15日、ユーロスペースで「パリ・ルーヴル美術館の秘密」を見た後、松涛美術館に寄ってみる ことにしました。
「谷中安規の夢 〜 シネマとカフェと怪奇のまぼろし」展を見るためです。


  


東急文化村のわき道を折れると、真正面に沈みかけた太陽が、眩しく迫ってきまし た。
あまりに強烈な眩しさに目がくらむ・・・。
目がくらんだまま、しばらく立ち止まってしまいました。
「・・・・・」

谷中安規の作品は、数点しか見たことがないのだけれど、不思議な雰囲気の漂う作品が多い。
まるで「おいで! おいで!」と、手招きされているような、向こうに行ったら帰って来れないよ うな、ちょっぴり怖い感じがしてきました。

あの世とこの世を行き来できる道?

私の横をスルリと自転車が走り抜けていく。
揺り動かされて、真昼の夢から覚めたような感じ・・・。
私は、意を決して光の中に向かって歩き出した。



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