ひとり新聞 2004年5月28日号 <階段>
友人の作品展に向かうため新宿駅で階段に向かっていたところ
「(きみは)階段を登る時、上を見ながら登る? 下を見ながら登る?」という声が、聞こえてきました。
質問された側は、「うーん・・・」と、首をかしげているらしい。 (後ろからの声なので見ることができません)
声の感じからすると、10代の後半から20代前半の青年同士の会話のようです。
「私は?」と、思わず考えてしまいました。
意識したことはなかったけれど、いつも下を見ながら登っています。
着地したとたん足を外側にねじる人、踵を引きずっている人、つま先立ちで登る人、素足にミュー
ルの人・・・と、いつもウオッチングしています。
作品展の会場に着いて、その話をすると
「上ばかり見て登る!」と、即答した人。
「上を見てから、下を見て登ります」と、答えた人。
いかにもその人らしい返事が返ってきました。
マイナス思考の私が、下ばかり見て登るというのは当たり前?
「私、上なんて見たことがない」
「上を見て、確認しなくちゃ・・・」
えっ、何を確認するの? 着くかどうか? 確認する? えっ?
この単純な質問。案外、その人の“人となり”を知ることができる“優れた質問”なのかもしれません。
それにしても、興味を持った人に、率直に質問をぶつけることができるというのは、若さの特権かもしれ
ませんね。
妙に新鮮な印象を受けたこの質問。あなたなら、どう答えますか?
「階段を登る時、上を見ながら登る? 下を見ながら登る?」
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