ひとり新聞 2008年2月15日号 <お雛さま>


今年も、お雛さまを飾る季節がやってきました。嫁いでからの私は、随分長い間、小学生の時に 紙粘土と空き瓶で作ったお雛さまを飾っていました。作ってから35年程で、お雛さまの粘土の 部分がモロモロと崩れ始め、断腸の思いで処分しました。
昨年の6月から実家に戻った私は、今年から、毎年、母が飾っていたお雛さまを飾ることになり ました。

幼い頃、七段飾りのお雛さまを飾ると、部屋の中が明るく賑やかになって、ワクワクしたことを 思い出します。人形の頭を取って叱られたこともあれば、お道具を使って姉とおままごとをした ことも懐かしく思い出します。

父の残した日記帖に「雛納め」というタイトルの日記がありました。
雛を飾る事、毎年の事なれど、これを眺めること久しぶりなり。これを買い求める時は大変だっ たことを思い出す。価はいかほどだったかは忘れてしまったが、200円をオーバーした事は確 かである。仲々食う事に追われていて人形等を買うのは大変であり、2年に分けて揃えたのを記 憶している。道具類は後で求めたように思ふ。七段に飾り付け、子供たちと皆の喜ぶ顔を見て、 自分達も喜んだものだ。(後略)

この日の日記には日付がないので、書かれた日が分からないのですが、前後から憶測すると、2 002年の3月ではなかったと思います。父の亡くなる3年前。父が82歳の時の日記です。

日記の最後
雛納め 年々欠くる 笛や鼓
我に似て オツム少々 薄くなり






18年程前に家を建て直した時にお炊き上げしてしまい、今残っているのはお内裏さまだけにな っています。いざ、出してみると想像以上に痛みが進んでいて、父母が迷った末にお内裏様だけ を残したのでは・・・と思いました。
私が、元気なうちは、毎年、飾ってあげましょうと、箱を開けるまでは意気込んでいたのですが、 どうしたものか・・・と思いは複雑です。ひとまず、扇子が見当たらなかったので、金色の折り 紙で作って持たせてあげました。