「17歳のカルテ」は、1960年のアメリカの話です。自殺未遂を起こした少女
スザンナ(ウィノナ・ライダー)は、一人タクシーに乗って精神病院に向かいます。そ
して、自ら入院同意書にサインをし入院します。
17歳で、自分の入院を自分で決める。当たり前のように手続きをするのだけれど、す
ごく印象に残るシーンでした。この後、彼女が何度「退院したい!」と、言っても「退
院は、病院(主治医)が決めることよ」と、撥ね付けられることになります。
スザンナの病名は、境界性人格障害。
“常に現実と夢が混乱し、長期的な目標や価値観に自信が持てない”という説明を読むと、
「それって、私のこと?」と言いたくなってしまった。
“これは思春期特有の症状でもある”
じゃいい年をして、こういう傾向があったら、更にまずいではないか…。
チキンばかりを食べ続ける少女、人形と二人だけの世界に住む少女、反抗ばかりを繰り返
す少女、空想の世界に住む少女。神経性大食症・空想虚言症・反社会性人格障害…。病名
はそれぞれ違っても、彼女たちは何処にでもいる少女たちの延長だという感じがしてなり
ませんでした。ごく普通の女の子が、真面目に精一杯生きている…。
入隊が決まった恋人が、病院から逃げて一緒にカナダで暮らそうとスザンナを誘いに来ま
す。でも、スザンナは首を振る。病院での生活は過酷だけれど、そこから逃げ出しても何
も始まらない。スザンナは、自らの力でそこからきちんとした形で出ることを決意するの
です。入院から1年後、彼女は退院。その後、この作品(原作)を書いています。
退院直前の面接で「将来は何になりたいですか?」と、訊かれ「作家になります」と、応
えるスザンナ。
戸惑いを見せる治療者に対して、強い決意と自信に満ちているスザンナ。思わずニヤリと
させられてしまいました。主演のウィノナ・ライダーが、プロデューサーも兼ねています。
彼女って、何歳なのだろう?
原作はスザンナ・ケイセン。熱い思いが込められた作品で、思春期の少女たちに、ぜひ観て
貰いたい作品です。
|