青空に映える「大黒座」


2010年9月1日 まさかの事態に・・・


撮影を始めてしばらく経った頃、私は編集は別の人にお願いしようと思い始めていました。当初の話では、 私が撮影・編集することになっていたのですが(もちろん予算の関係もあります。)、だんだん、撮影対 象への思いが強くなってきていたし、カメラが回っていないところでもいろいろお話を伺ったりして、た くさんの情報を得ている私には、思い切り良くカットする編集はできそうにないと感じ始めていたのです。

観客は作品で初めていろいろなものを見聞きするのだから、そういう立場の人に編集をお願いする方が良 いだろうと思い始めていました。
テープを見て、そこに何が写っているのかを感じて、そこから構成を考え、編集をするという手法を、私 に教えてくださったのは大先輩の四宮鉄男さんです。
映像職人を自称する四宮さんの編集は、とても丁寧で映像の世界がふわっと広がります。運の良いことに 四宮さんは浦河町のことが良くご存知で、今回の撮影にはまったく参加しておられない。
四宮さんに編集をお願いしたいとお伝えすると、快く引き受けてくださった。テープを編集室に運び込み、 いざ編集! と動き出したところで、編集用のパソコンが壊れてしまったのです。

11月に開催される「大黒座まつり」で上映することが決まっていたので、急いで編集してください!  なんてお願いをしておきながら、まさかの事態にオロオロする私。
そして、超特急で修理に出して戻ってきたパソコンが、3日ほどでまたまた壊れてしまったのです。
「諦めましょう!」
私は心配性だし、小心者だけれど、決断する時は決断するのだ! と自分に言い聞かせて、そう言いまし た。
ここで慌てて仕上げて、他の方がどう感じるかどうかは別として、自分自身が心を残すような作品にして しまったら、きっと後悔するに決まっています。これまで、ずっと粘り強くがんばってきたのだから、こ こは皆さんに「ごめんなさい!」とお伝えして、仕上げの時間をきちんと取ろうと思いました。
編集を引き受けてくださった四宮さんも、私と同じ考えでした。
手抜きの仕事をすれば、周りの人をごまかすことはできても、自分自身をごまかすことはできない。何よ りも自分の仕事は自分でよし!と思えるところまでがんばろう!

パソコンが2回も壊れるなんて滅多にないことだけれど、起きてしまったことは仕方がありません。編集 用の新しいパソコンを息子に発注してもらって、その間に構成を考えることにしました。
「大黒座まつり」の関係者の方に、作品の完成が「大黒座まつり」には間に合わないことをお伝えすると 「何事も起こることには意味あるのです」と、励ましてくださった。

こうして、2010年作品になるはずだった『小さな町の小さな映画館』は、2011年作品になること になりました。



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