「大黒座」の手作りプログラム


2009年6月15日 那須塩原へ


「大黒座」にかわいらしい手作りの番組表が置かれていました。「誰が作っているのですか?」と お尋ねしたら、那須(栃木県)から毎月送ってくださる方がおられるというのでびっくり!
那須在住のEさんは、村松友視の「黄昏のムービー・パレス」を手に携え映画館巡りをしていて、突 然、「大黒座」を尋ねてこられたそうだ。
そのEさんを尋ねて「ニキ美術館」の撮影で何度も出かけた那須を再訪しました。

「黄昏のムービー・パレス」は、月刊「太陽」の連載を再編集したもの。連載第1回目が「大黒座」。 タイトルはなんと「週休5日制の屈折した闘魂」。燃料費が膨大に掛かる冬場、「大黒座」は土日だ け営業する週休5日制で凌いでいた時期があるのです。

当時、高山に住んでいたEさんは北海道の地理が甘くみていて、日高本線で浦河に向ったのですが、 本数が少ないうえ、乗った列車が手前の静内止まりだったりして、日が暮れる頃になって浦河駅に到 着したそうです。雨の振る中、心配した館主の母三上雪子さんが車で駅まで出迎えてくれて「大黒座」 まで案内してくれたそうで、その時の感激が今でも忘れられないそうです。

本に紹介されていたレトロな「大黒座」はおしゃれなミニシアターに生まれ変わっていてびっくり。 三上家の皆さんが暖かく出迎えてくれたことも嬉しくて、ランチを食べた「レストランやなぎ」や近 くの銭湯「えびす湯」のことなども書き添えた番組表を図書館で書き上げ、出発の日に「コピーして 置いてください」と原稿を手渡したそうです。
「それが第1号みたいなものかな」と、Eさん。

今は那須に住んでいて、遠くて「大黒座」には行けないけれど応援したくて、「大黒座」で映画を1 本見たつもりで1500円でリーフを作っています。カラーコピーはできないので、毎回、消しゴム 版画を手作りして、赤や緑がワンポイントの番組表が誕生します。
那須にも映画を愛し映画館を愛して止まない人がいらした。



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