番外編 寝たきり訪問(栃木県鹿沼市) 2001年5月29日 


5月29日(火)、晴れ。この日は、半年ぶりに栃木県鹿沼市を訪れて きました。同行者は、かねてより私の家庭訪問の様子を見学してみたい と言っていたSTの寺島美穂さんと松本多香子さんでした。
この日の訪問先は3軒で、いずれも60才代の寝たきりの方でした。

最初の男の方は、2回目の脳卒中発作の後話さなくなった、という病歴 を聞いただけでピンとくるものがありました。果たして重いマヒ性構音障害 の方で、きわめて不明瞭ながら実は何でもお話のできる方でした。1時間 近く車椅子で過ごしても全然疲れを見せないので、午後からの「言語リハビリ 教室」にお誘いしたのですが、残念、入浴サービスとかち合っていました。 次回は来て下さることでしょう。

2軒目の男の方も重度のマヒ性構音障害の方でしたが(発症は20年ほど 前)、福祉サービスはすべて断っておられ、私たちの訪問も奥様は最初は いかにも迷惑そうでした。でもご本人に起きていただいて、あれこれお話 しているうちに、何と午後からの教室に来て下さることになりました。(午後 からのグループには、言葉のご不自由な方が19名とあふれんばかりの 多数のボランティア、そしてスタッフなど50名ほどが集まりました。初参加の、 この寝たきりだった方も奥様と一緒に参加されて、ニコニコでした。)

3軒目は女性の失語症の方で、やはり療養生活約20年ということでした。 事情を知っている保健婦さんからは「よく家の中に入れてもらえたね」と 感心されましたが、うまく行きました。この方だけは、自分の意思で積極的 に寝たきりをしておられる様子でしたので、無理に起こしたりせず、寝たまま の状態で10分ほどお話をして帰ってきました。これから長いおつきあいを したいと思ったケースです。

このような寝たきり訪問ができるのは、鹿沼市の保健婦さんによる地区把握 が、普通の区市町村では考えられない位ていねいに行われているからです。 鹿沼では本当にST冥利につきる、充実した一日を過ごすことができました。

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