ことばの旅芸人(埼玉県小鹿野町) 2002年3月24日
3月23日(土)、昨夜来の雨もやみ曇りから晴れの天気ながら
寒い一日でした。この日は、千葉市の若いST勝又綾子さんの
独立記念日です。彼女は5年間勤めた病院を昨日退職して、
今日からフリーのSTとして地域の仕事にかかわります。他人
ごととは思えず、朝4時頃から目が覚めてしまいました。
8週間ぶりに訪れた山深い秩父の里も、すでに桜が満開でし
た。勝又さんと一緒に西武秩父の駅で下車し、この土地の
言語リハビリの開拓者であるST松本多香子さんのお出迎え
を受けて、車で30分ほどさらに分け入って小鹿野町へ。新装
なった町立病院などを見せていただいた後、午後からはいよ
いよ「言語リハビリのつどい」です。
会場には14名のことばのご不自由な方たちが集まり、ボラ
ンティアの皆さんも大勢おられて、すでにすごい盛り上がり
でした。私が話を始めると、痴呆のあるおばあちゃんから
「早く始めろ!」とヤジが飛び、それがバカ受けを誘う、という
波乱の幕開けでしたが、1時間半の「失語症ライブ」は楽しく
終わりました。
つどいの最後に、ウェルニッケ失語と見えるおじいさんが
いきなりマイクをもって「本日はお忙しいところを皆様お集まり
いただき」と、実にそれらしく挨拶をされたので、大きな拍手
が沸きました。同席したデイサービスの職員さんからは「あの
痴呆のおばあちゃんが最後まで席に座っていられるとは」
と驚きとともに、賞賛のことばをいただきました。よほど楽し
かったのでしょう。小鹿野町の仕事は、4月から毎月2日間、
勝又さんが引き受けてくれることになっています。
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