2000年小樽NHK杯Jr.大会   どべ吉(小1)アプローチ     東京のチビジャンパー

    ☆☆☆ 子を想う 心にまさる 選手の眼  ☆☆☆             

 2001全国ジャンプ少年団交流大会・開催要項/ヒルトン小樽

 初めてどべ吉が潮見台シャンツェ(K35m)に出会ったのは幼稚園の時です。
しかし、その時はランディングバーンを滑るだけのオープン参加でした。大会後
どべ吉はスタートゲートから身を乗り出し「なんだか飛べそうな気がする..」と一
言つぶやいたのです。その眼は、ちょっとびっくりするぐらい選手の眼でした。

 いよいよ初挑戦となった小学1年生の冬・・。前日の余市の練習で顔面から
大転倒してしまい、飛べるかどうか試さぬうちに本番を迎えることになってしま
ったのです。「うん..。見てるだけじゃいやだから、飛ぶ」どべ吉は意外に淡々
とゲートへ上がっていきました。(秋の大会では、アルペン板使用で大会当日
にしっかくになったことがある)「イッキマース!」と、いくらか震えた声ながら
いつも通りのかけ声で飛び出す。初飛びは12.5m・・。でも、よくやったもんで
す。その思い切りの良さに、我が子ながら驚かされました。

 ところがほっとしたのも束の間、さらにアクシデントが続きます。
 直後に飛んだ兄ちゃんが、転倒して救急車で運ばれてしまったのです。一人
になって、かえってどべ吉は燃えました。目標だった15mをクリアーし、最終戦
で定位置だった最下位を脱することができました。
 この時..、こんなにしっかりした眼でゲートを飛び出していたとは!1年経って
この表紙の写真を見て、我が子ながら驚かされました。まさしく、これは選手の
眼です。この瞬間、小さなどべ吉は親でも入れぬ世界にいたようです。 






通常の顔

 船木選手の風神ヘルメットを着用し多少うかれているものの、まじめにサッツのまねをしているのですが..。(99.9文部省こども放送局にて)
 【随想 - ゴーグルの中の眼差し】

 ゴーグル越しの選手の眼差しには、身震いするほどの研ぎ澄まされた集中
の瞬間を見ることがあります。あたかも空中にいることを楽しんでいるかのよう
な船木のフライングの眼(フィッシャーのポスター)、スタート直前きらりと眼が
光ると必ずと言っていいほど大ジャンプを見せてくれた西方仁也。

 色の濃いゴーグルやフェイスマスクを着用する選手が多い中で、選手の気が
伝わり、まるで自分がテレポートしたような錯覚を得るのはゴーグル越しの眼
に刺されるときです。そして、それはテレビや写真ならではのものです。

 かのサラエボ五輪の時、2枚看板のうち秋元を欠き日本勢は惨敗でした。
自ずと前回メダリストのエース八木に期待が寄せられましたが、全くの不振。
一縷の望みをかけた90m級(LH)では、スタートゲートで飛び出しを待つ、
その眼差しを見た瞬間、期待はため息に変わりました。「だめだ..飛べない!」
眼はそう語っていたのです。予感は当たり、八木は沈みました。

 不思議なことに、その時以来ボクはジャンプ競技を熱烈に応援するようになっ
たのかもしれません。さまざまな想いの凝縮を、ほんの一瞬発っする電波を読
みとることに快感を覚え、選手の集中に酔うのです。
 考えてみるとデサントチーム出身の選手は、なぜか色の濃いゴーグルを使い
ません。単なる偶然なのでしょうか?こういった思い入れの中で気がついた謎
です。まあ、謎は謎のままでいいのだけれど..。

 まさか小学1年生の我が子にも、そんな厳しい一瞬が存在するのだと知り、
ますます競技の奥深さ、魔性に触れたような気がします。
(2001.4)

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