2:「ステロイドとインフォームドコンセントについて」

1で述べたように、ステロイドを用いるアトピーの治療はステロイド皮膚症になる 可能性を持つ。ステロイド皮膚症から容易に離脱できるのであれば、ここまで ステロイドの副作用が問題になることはなかったであろうが、このステロイド皮膚症 は、本来のアトピーよりも数倍以上皮膚の症状が重く、それからの離脱はいわるゆる 「リバウンド」を乗り越えなくてはならない。このリバウンドは非常な苦しみを 伴い、現在のところ有効な治療法は確立されていない。最近、プロトピック軟膏や 紫外線あるいはソフトレーザーを照射する治療法が出現し、これからその長所と 短所を見極めて行くことが必要であろう。


ステロイドを使うことは、ステロイド皮膚症ひいてはリバウンドが起きる可能性が あるのだが、このことについて説明した上でステロイドを処方する医師は少ない。 多くの医師は「ステロイドは安全で、マスコミや民間療法の影響で危険なイメージ が誇張されているが、どんな薬でも副作用はあるのだし、ステロイドは上手に使え ば問題ない」と言う。これらの医師はステロイドの副作用について無頓着 なのであろうか?それともステロイドの危険性を知った上で、こう言うので あろうか?実際「副作用について説明するとヒステリーを起こす患者がいるから 副作用についてはなるべく触れない」という医師がいる。しかし、実際に 薬をぬるのは、患者の体なのである。よって「インフォームドコンセント」が 必要であると思う。すなわち、医師は患者に対して正しい情報を与え、患者は その情報を元に自分で治療を選択・判断するということだ。このため、患者も 正しい判断が下せるように勉強する必要がある。しかし、まず医師が正しく 説明してくれないことにはどうにもならない。


前述のようにステロイドを使う治療は大きなリスクを伴ったものであると思う。 よって特に、インフォームドコンセントを徹底して欲しいのである。リスクを避けて 、ステロイドを使わない治療を選択するか、あるいは、リスクを十分に承知の上で ステロイドを使った治療を選択するのかは、最終的に患者が決めるべきである。 決して医師が患者の意思に反した治療を行うべきではないし、薬のリスクや副作用 を正しく説明せずに、ステロイドを処方するべきではないと思う。


しかしながら日本皮膚科学会が「ステロイドは安全」という考えを広めようとしている今、 アトピーとステロイドについて、正しいインフォームドコンセントを行う医師は 非常に少ない(もっとも10年前までは、ステロイドという言葉も告げずにステロ イド剤を処方する医師が多かったのであるが)というのが現実であろう。


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