星空への招待

56.浄土平は宇宙への窓

あこがれの浄土平にやって来ました。私は小学生のころから本格的に
星に興味を持ち始めたのですが、当時 広島県に住んでいた子供にとって、
福島県にあるらしい“浄土平”はあまりに遠く、いつかは星見に訪れてみたい憧れの場所、
まさに天文少年にとってのメッカ(聖地)のような場所だったと言えるでしょう。

そんな天文少年が細々と星を見つづけながら、ついに聖地巡礼≠フ
機会を得たのが10ン年後の今年です。気が付けば天文オジサン?になっていましたが、
思いがけず(財)自然公園財団 浄土平支部の職員としてビジターセンターに勤める
ことになり、感慨深いものを感じています。

かつて浄土平で全国の天文ファンが集うイベント『星空への招待』
1984年まで、10年間にわたって毎年開催されていました。私が浄土平を知るようになったのも
雑誌でこの紹介記事を見たからです。交通の便がよく、すばらしい星空を気軽に満喫できる
スターウォッチング・ポイントとして全国的に有名になりました。‘93年には
ビジターセンターの隣に福島市の浄土平天文台も完成し、一般に公開されて、
身近な「宇宙への窓」の役割を果たしています。
ビジターセンターにも浄土平で撮影された天体写真などを展示し、絶好の
観測地であることを紹介しています。
“光害”の影響で市街地ではなかなか美しい星空を仰ぐことが難しくなり、
浄土平のような観測場所の存在意義はますます高まっていると言えます。

私事ですが、昨年までは長野県の上高地にいて、ビジターセンター発行の自然の新聞
『マガモ新聞』に星空への招待という連載をさせていただいていました。
イベントの本拠地で同名のタイトルを用いることはおこがましいような気もしますが、
連載のつづきとして今回は第56話から始めます。
福島市から通勤なので じつはまだ一度も浄土平の「星空」を眺めていないのですが、
5月15日からスカイラインの夜間通行止も解除となり、雲上の晴天域で、
梅雨入りした後もしばらく浄土平は晴れることがあるようですので
観測の機会を楽しみにしています。


浄土平ビジターセンター発行  『浄土平にゅ〜す』No.1 1999年5月17日発行より

一目瞭然!浄土平へ