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日々の泡

2004年12月

04.12.31 ヘッドフォンマジック
最近、ヘッドフォンを変えました。
もらいものなんだけど、けっこう有名なメーカーらしく、モノがいい。
何つっても、音がクリアで立体的。
定位っつうの、鳴ってる場所の微妙な差が聞き取れる。
だから、ぐるーっと音に包まれてる感があるんだよね。
あと、音がまろやかで、しゃかしゃかしない。
心地いい音なわけ。
ヘッドフォンひとつで、こうも変わるものか。
こんなところで、うっすらコーラスがかぶさってたのかぁ。
ここのホーンって、ど真ん中のボーカルの位置で鳴ってるんだぁ。
と、新たな発見にいちいち驚く。
まさに、ヘッドフォンマジック!
家にあるCDを、片端から聴き直したくなるじゃんか。
そんなことをしているから、大掃除がはかどらないんだけど。

ということで、今年も「名曲アルバム」を更新しました。
FAVORITEのコーナーからどうぞ。
年内の更新は、これでおしまい。
明日は実家に帰ります。
みなさま、よい音詞を!

04.12.31 私も「経た」なあ
「30過ぎたばかりの時に吸血鬼になった夢を見たんです。その時に『ああ、もう俺は若くないんだ』って泣きながら起きたことがありましたね」
  しりあがり寿『おやじ時評』巻末対談より

まあ、年末になると、ふと年齢のことを考えたりするわけですよ。
「レンタルビデオ屋のカウンターでバイトしてても違和感なし」なんて言われる俺だけど、
いやあ、すっかりおじさんですよ。

最近、ごくたまにだけど、すっごく小便が臭いときがある。
田舎の便所みたいな匂い。
40歳の人に、ちょっと相談してみたら、言われた。
「GOTOくん、ひょっとして、それ加齢臭じゃない?」
ショーック!
それは、さすがにまだ早くない? ねえ、どうなのさ。ねえってば。

この間、仕事相手のおじさん(推定60歳前後)に言われた。
「GOTOくんも、大人の顔になってきたね」
いや、だから、とっくに大人だってば。
俺の小便の匂いも知らないくせに。

年末、社長と経理をやってるその社長の奥さんと社員で飲みに行ったときの話。
たまたま、その場にいた社員4人が全員30代で未婚。
で、経理の奥さんが、聞いてきた。
「Aさんは、結婚しないの?」
「いい相手がいればしたいんですけどねえ? 私よりBさんのほうが、しそう」
「え? てゆうか、GOTOさんは?」
「俺より自分はどうなのよ?」
「Cさん、黙ってるけど、何か言ってよー」
何なんだ? 導火線に火のついた爆弾を押し付け合うようなこの会話は。
そんなお年ごろ、ってことか?

そのあと、鍋をさらっておじやを作る段になって、社長と奥さんがケンカを始めた。
「これから蒸らすんだから、先に海苔入れちゃだめなんだよ!」
「いいじゃない、もともと海のものなんだから、湿ったって」
「じゃあ、何のために乾かしてるか、って話だよっ!」
まあまあ、そんな下らないことで言い争わないで。
これも、結婚のひとつの形なんだろうけどさ。

そんなこんなで、34歳の年末が過ぎようとしています。
雪の大晦日。

04.12.30 年末駆け込みレビュー 2
「今年は対談本をけっこう読んだね」
「サクサク読めるもんね」
「大森望と豊崎由美の『文学賞メッタ斬り!』(PARCO出版)でしょ、町山智浩と柳下毅一郎の『ファビュラス・バーカー・ボーイズの映画欠席裁判2』(洋泉社)でしょ、青山真治と阿部和重と中原昌也の『シネコン!』(リトル・モア)でしょ…」
「やっぱ、キャラが立ってる人がいると、オモロイよね。豊崎由美、町山智浩、中原昌也…」
「放談キャラ。で、対談相手がそれをなだめる、と」
「あとさ、年末に手に入れてハマったのが、淀川長治と杉浦孝昭の『おしゃべりな映画館』(マドラ出版)」
「杉浦孝昭って、おすぎでしょ。『広告批評』に連載されてたやつだよね」
「そうそう、この対談好きだったんだよ。でも、版元品切れらしくて、機会があったらまた読みたいなあって思ってたの。そしたら、古本で1巻から4巻まで全巻揃いで売ってたんだよ」
「ふーん。この対談でキャラが立ってるのは…?」
「もちろん、淀川さんだよ!」
「だよねー。テレビでしか知らない人は驚くと思うけど、かなり辛辣な人だよね。意地悪って言ってもいいくらい」
「うん、でも映画を観る目は、やっぱり切れ味鋭いよ。しかも、頭で理屈をつけたようなもんじゃなくて、すごく生理的」
「映画に対する美意識が体に沁み込んでるんだろうね。いいものはいいって、感覚的にわかっちゃう」
「ジャームッシュとか、グリーナウェイとか、タランティーノとか、この本ではべた褒めしてるんだけど、そんなおじいちゃんなんて、そうそういないよ」
「おすぎは?」
「淀川さんにかかったら、すっかり子供扱い。おすぎの意見を聞いたあとで、『それは非情に童貞的な見方ね』とか、『学のある人はすぐ学説ぶったことを言うのね』って」
「童貞的って…」
「おすぎが感動した映画でも、『これで泣くなんてバカね。きっとこの映画当たるよ、大衆的だから』とか、『おすぎみたいな人をペロペロ舌でなめてんのよ、この映画は。うれしくて叫ぶように作ってんの』とかね。まあ、嫌みを言いながら、じゃれあってるんだけど」
「ははは、そう言えば別の対談で、蓮実重彦も『ニセ伯爵』って呼ばれてたもんな」
「でね、おすぎは、淀川さんのことを『淀川の母』って呼んでるんだって」
「へー、母…」
「つまりさ、おばさんとばあさんが、きゃあきゃあ言ってるようなノリの対談なんだよ」
「おとこおばさんだ」
「おじばあさん、とか」
「ピーコがいたらもっとうるさいだろうね。『姦』しい」
「実際、淀川さんの両性的な感覚は、すごく面白い。あの鋭さは、そこらへんからも来てるんだと思うよ」
「人間のやさしさから、ドロドロした怖さまでカバーできる人だしね。少年のような柔軟さも、シビアな大人の目も持ってるし、男の感覚も女の感覚もわかる」
「感性の化け物って言ってもいいね。もちろん、羨望と畏怖の気持ちを込めて」

04.12.30 年末駆け込みレビュー 1
いがらしみきおの『Sink』(竹書房)の2巻が出たね。完結編。
『ぼのぼの』的なものを想像してると、度肝を抜かれるホラーマンガ。
いろんな不気味な出来事が起きるんだけど、それが最初は、ちょっとした日常の歪みとして描かれる。
例えば、電柱に自転車がぶらさがっている、とかね。
例えば、ちょっと首の長い女を見た、とかね。
この首も、普通よりは長いけど、化け物って言うほどじゃないっていう、絶妙な長さ。
これが、薄気味悪い。いやーな気分が染み込んでくる。
この日常崩壊感覚は、恐ろしい。
ドカンと壊れていくわけじゃないんだな。じわーっと沈んでいくんだ。
あと、パソコンで描かれたと思しき絵も、この感覚を増幅している。
スクリーントーンじゃなくて、グラデーションの濃淡で影を表してるんだよね。
つまり、影の世界と現実との境界が、あいまいに溶けてるんだよ。
実際、このマンガほど、薄暗いマンガはめったにない。白味がほとんどないんだよ。
全体をうっすらと影が覆っている。
何だか、忌まわしいものを読んだような気分になる。

あと、今年読んだマンガで、今後の展開が楽しみなのは、古谷実の『シガテラ』(講談社)と、吉野朔実の『period』(小学館)だな。
どちらも、どうなるかまったく予想できなくて、怖い。

04.12.30 大晦日イブ
起きたら、午後3時。
昼飯食い終ったら、もう夜かよー。
夕方の5時から、部屋の大掃除を始めたて、気づけば11時半。
げっ、もうすぐ日にちが変わるのかよー。
しかも、部屋を見回しても、片づいた気がしない。
なんだったんだ、この5時間は。
あーもーなんかやんなっちゃったー。
仕事中はちんたら時間が過ぎていくのに、休みってなんでこんなに時間の流れが早いんだ?

今、深夜。これから、いっぱい書くぞ。

04.12.29 お風呂でオフ
昼過ぎに電話で起こされた。
「外見てみ、雪降ってるよ」
窓をあけると、あー、けっこうしっかり降ってるじゃん。
冷えるわけだ。
寒いから風呂でも入ろう。
昼間っから風呂に浸かるのって、なんかいいよね。
もう、何度でも入りたい。
ちょこっと本でも読んで、飽きたら風呂。
音楽でも聴いて、飽きたら風呂。
飯食って、風呂。煙草吸って、風呂。コーヒー飲んで、風呂。風呂入って、風呂。
ああ、今日から一週間は仕事しなくていいのかあ。
のんべんだらりとした気分。
まあそんな感じで、こんな日は、家にこもってようと思ったんだけど、
「飯食わなーい?」の誘いに、ひょこひょこと阿佐谷まで出かけていくことに。
雪だったってのに、まだまだ街は人が多いね。
帰り道、駅前のあちこちで人々が別れの挨拶をしている。
「よいお年を!」とかなんとか。
今、この時間、日本中でどんだけこの言葉が交わされているんだろう。
つうか、あさってはもう大晦日でしょ。
早いっ。
せっかくの仕事休みだってのに、なんだか、あっという間に過ぎそうな予感。
のんべんだらりできるかな?

04.12.28 秘境者
今日は仕事納め。
例年通り、大掃除のあと納会。
自分の机まわりを掃除してたんだけど、まともな掃除をするのは1年ぶりなので、いろんなものが出てくる。
なくなったと思ってたボールペン、もらってそのままわすれてたコーヒースティック、懐かしい写真などなど。
「宝の山じゃん」って言ったら、「持ち腐れだ」って返された。
いや、いいものってのは、だいたい秘境に隠されてたりするもんなんだよ。
「ほとんどゴミでしょ。よくこんだけ貯め込んだよね」
はいはい、そーねそーね。
でもさ、「一人を殺せば犯罪者だけど、百人殺せば英雄」とかって言うじゃん。
「そもそも、よくわからない書類やなんかをまとめて積み上げてるからいけないんだよ」
はいはい、そーねそーね。
でもさ、「葉っぱを隠すなら、森に隠せ」って言うじゃん!
…ん、何の話だったっけ?
つうか、こんな会話を、毎年この時期にくり返してるからね。
もう慣れっこ。テキトーなことを言いつつ、中途半端に掃除を終える。
そうすると、どーせまた言われんだよ。
「GOTOくん、早く掃除始めなよ」
終ってるっつうの。
これ以上俺の机を片づけると、時空のバランスが壊れるんだってば。
とかなんとか。
片づけはできないけど、しょーもない言い逃れはいくつも思いつく。
「必要は発明の母」ってやつか。
って、最後も格言でキメてみた。

04.12.27 映像の手品師
昨日は、ブーブー言っちゃったので、今日は大好きなアニメーション作家について書こうかな。
カレル・ゼマン。人形アニからスタートし、トリック撮影を多用した実写映画を多く残し、晩年は切り紙アニメを制作した、チェコのアニメーション作家。メリエスとジュール・ヴェルヌをこよなく愛するファンタジー界の住人。覚えてくださいね。カレル・ゼマン。
その遊び心あふれる映像と、冒険心を刺激するストーリーテリング、おおらかでナンセンスなユーモアが、とっても魅力的。
俺が初めて観たのは、もう10年以上前だと思う。吉祥寺の小っちゃな映画館だった。作品は、『盗まれた飛行船』と短編「水玉の幻想」の2本立て。
「水玉の幻想」は、ガラス細工で作った人形アニメ。要するに、少しずつポーズの違うガラス人形を何体も作って、それを置き換えてコマ撮りしてるわけ。さすがガラス工芸の国チェコ! 当時は、どうやって撮っているかなんてわかってなかったけど、この短編アニメ自体がひとつの工芸品みたいで、持って帰りたくなったのを覚えている。
『盗まれた飛行船』は、ベルヌ原作の実写作品。お話は、少年たちの冒険物語。追いかけっこあり、宝探しあり。さらに、足で漕ぐ飛行機や、ラッパ型の盗聴器など、19世紀のヘンテコ発明品的なメカや乗物が、めちゃめちゃ楽しい。さらにさらに、うさんくさい諜報部員や海賊、ネモ船長まで登場。おもしろアイディアてんこ盛り。
そして何より驚いたのが、様々なシーンで、書き割りみたいなイラストの背景が合成されてるんだよ。絵と実写が当たり前のように共存している。しかも、セピア調の画面にあとから彩色したような、不思議な色合い。まるで動く絵ハガキって感じ。だまし絵を見ているようにくらくらしてくる。
ただ、当時は若かったから、こーゆーの「好き」って言うの、ちょっと照れがあったんだよね。だって子供向けのお伽話じゃん。もっと新しいもの、刺激的なもの、知的なもの、アートなもののほうがカッコよさげでしょ。俺自身、「ロックじゃなきゃ!」みたいな時代だったし。だから、ゼマンのことはこそっと愛してただけだった。
ところが、いつの頃からか、「ロックかどうかはどうでもいいじゃん」って気分になってきたわけですよ。で、最近になって、ゼマンをいろいろ見返したんだけど、今ならはっきり言える。これ、大好き!
目で見てびっくり、お話にわくわく、で、ちりばめられたアイディアにクスクス、こんな刺激的でオシャレで知的なことはない。
40年近く昔の作品なので、コンピュータによるSFXみたいななめらかさはない。どうやって撮ってるのかよくわかんないけど、ローテクな特撮でしょう。でも、ギクシャクしたまんま、それをのんしゃらんと映像化しちゃう自由さに、シビれる。
よく「映像の魔術師」なんて言い方をするけど、俺としてはゼマンは「手品師」って呼びたい。タネも仕掛けもある手作業の面白さなわけ。
さすがアニメーション作家。実写でも、想像を絵にするときの発想が、アニメーションなんだよ。
だから、新しいかどうかは、この際あんまり問題じゃないね。だって、ゼマンみたいな映画を撮る人は、未だに他にいないじゃん。

以下、その他のおすすめゼマン作品。
●『鳥の島の財宝』人形アニメーション
鳥がやってくるのんびりした島で、財宝を手にした島民たちの話。
アラビア風の人形の造形がいい感じ。あと、海底に潜るシーンね。ゼマンは、水中シーンが大好きなんだけど、この水中での人形の髪のゆらめきは見事!
●『前世紀探検』実写(特撮)
ゴムボートで川を下りながら、恐竜時代へと時間旅行する少年たちの話。
理科の自由研究のノリで、恐竜を観察するのが面白い。合成やコマ撮りは今見ると稚拙だったりもするけど、古生代の羊歯が生い茂る湿地は行ってみたくなるようなワンダーに満ちている。
●『クラバート』切り紙アニメーション
魔法使いの弟子としてこき使われる少年が、少女に恋をする話。
繊細なタッチの絵に、くすんだ色、淡い色を基調にした色彩。ゼマンの中で最も陰鬱で切ない作品。静かできれいなお伽話だけど、いろんな動物に変身する魔法使いの不気味さは印象深い。
●ちなみに、1958年制作の『悪魔の発明』と、1961年制作の『ほら男爵の冒険』が、東京ではこの冬、公開されてます。俺もそのうち観に行くつもり。

04.12.26 期待外れのランデブー
『ベルヴィル・ランデブー』を観てきた。
わりと話題になってる、フランスの長編アニメーション映画。
自転車レースに出場した孫が謎の男たちに誘拐された。そこで、お祖母さんは海を渡り、大都市ベルヴィルのどこかにいるはずの孫を探すってなお話。
悪趣味なまでにカリカチュアライズされたキャラクターや、手描きの線を活かしたような背景、スィングする音楽、自転車・船・列車・車といったメカ、メガロマニア的な大都市など、俺好みの要素がてんこ盛り。
にもかかわらず、何だろう、このイヤな感じは。ぜんぜん、楽しくない。
いや、冒頭の、ミュージックホールのシーンは、アニメーション的なナンセンスさに満ちていて、それなりに楽しかったんだよ。
でもそのあとの、犬をタイヤ替わりにするドライさに、老婆の背中の染みまで描くリアリズムに、自転車レースの選手に馬のいななきをかぶせる下品さに、嫌悪感を感じる。
例えば、池で蛙を捕って料理するシーンがある。その中に一匹、死ななかった蛙がいるんだけど、これが奇形みたいな姿になっちゃうんだよね。で、犬に追いかけ回されてるところを、お祖母さんが窓から逃がしてやる。蛙はよろよろ外へ出ていくんだけど、走ってきた電車に轢かれてしまう。
わざわざこーゆーシーンを撮る理由がわからない。醜いとすら思う。フリーキーなものをネタにする場合は、それなりの意味や覚悟や繊細さがないとね。これじゃ、ただ蛙が可哀想に思えて不快感が残るばかり。
ナンセンスなギャグのつもりなのかもしれないけど、だったら蛙を踏んで電車が脱線するくらいまでやって欲しい。ブラックユーモアのつもりかもしれないけど、だったら蛙をもっとかわいくお祖母さんをもっと優しく描いて欲しい。非情なリアリズムのつもりかもしれないけど、それなら蛙は料理された時点で死んじゃうか、電車に轢かれてもっとグロテスクな姿になっても生きてるかでしょ。
要するに、どうしたいのかがよくわからないんだよ。中途半端。俺は、ナンセンスギャグもブラックユーモアも非情なリアリズムも、むしろ好きなんだよね。でも、この映画は、たいした意味なくそれらを弄んでるようにしか思えない。有効に機能しないままこけ脅しに終っちゃってる。「これ、すごいでしょ?」っていう作り手の顔がチラつくばかり。
せっかく面白い絵やアイディアなのに、うーん、演出の下手さのせいで、俺は最後までノれなかった。映画を観に行ってがっかりするのは、久しぶり。
ちなみに、ジャック・タチが引用されてるシーンがいくつかあった。壁に『ぼくの伯父さんの休暇』のポスターが貼られ、テレビで『のんき大将』が放送されている。これでもかってくらい、タチを推してくる。
こーゆーこれ見よがしなオマージュも、いただけない。
タチのポーカーフェイスを、見習って欲しい。

04.12.23 3歳
あさっては、キリストの誕生日。今日は天皇誕生日。
街へ出たら、クリスマス前の祝日のせいか、浮かれた人たちでいっぱい。
あー、なんかすごいな、そのエネルギー。
でもよく知らないお方の誕生日を祝うより、もっと祝うべきものがあるはず。
ふふ、今日はアワ・アワーの誕生日。
今日も今日とて自分語り。
あんまり一生懸命語るのもアレなので、だらだらと語っているうちに、まる3年スよ。
飽きもせずに似たようなことを、ブクブクつぶやいてますわ。
いや、誕生日だからって、みんなで祝ってくれなんて、図々しいことは申しません。
君とね。今、読んでくれてる君とひっそり祝おうじゃないか。
外に出かけてる人は、まあいいよ。楽しいことがいっぱいあるもんな。
でも、俺なんか、毎晩、アブクの中で出かけてるもんね。
アブクの中で、遊んでるもんね。
んで、俺がアブクへ出かけるときは、いつだって部屋にいるんだよ。
君もそうだろ? ここへ来るときは、部屋にいるんだろ?
さっさと部屋に帰ってきた俺と、さっさと部屋に帰ってきた君が、ささやかに祝う誕生日。
うれしーなあ。持つべきものは、友達だ。アワ友達。略して泡ダチ。
よっしゃ、ブクブクいくぜ!

04.12.22 蹴りそう背中
ちょっと前のニュースだけど、
佐藤江梨子が新潟の被災地に、マンガ本1000冊を寄付したそうだ。
このマンガって、「まんがの日大賞」の副賞だったとか。
何だ、そりゃ?
妙にちぐはぐした感じ。

栗山千明って、けっこうなオタク少女らしいね。
綾波レイに憧れてる、みたいなことを言ってたし。
でも、オタク側からしたらどうなんだろ?
栗山千明に萌えたりすんのかなあ?
何か怖そうじゃん。蹴りとか入れられそうじゃん。
「あんたがおどおどしてるからムカつくんだよっ」とか言われそうじゃん。
どうにも、オタク好きのするタイプじゃないような気がするんだよね。
もっと奇妙な間で、ふにゃふにゃと意味不明なことを喋らなきゃ。

04.12.21 ひとまずのまとめ
何だかんだ言っても、今年一番、この日記で話題にしたのは、音楽業界の話だと思う。
年明け早々に、キセルのCCCDがあり、輸入権のゴタゴタがあり、やがて民生もカーネーションもCCCDっていう状況。
その後、10月からCCCD撤退の動きになって、民生やカーネーションのアルバムも、キセルのシングルも、通常のCDで発売された。
これでひとまずコピー・コントロールの問題は終息に向かったみたいだけど、たぶんことはそう簡単じゃない。
コピーでかまわないって思ってるリスナーはまだまだたっくさんいるだろうし、そういうヤツらにタイアップで売りつけてでかく儲けたいっていうレコード会社のスタンスは変わってないだろうから。
これって、音楽だけの話じゃないんだけどね。うんざりしてるんだよ、でっかいものばかりが幅を利かす世の中は。
自分が聴きたい音楽をちんまり聴いてりゃいいんだけど、どうもそれすらさせてくれない気配を感じるわけ。

曽我部恵一のアルバム『STRAWBERRY』がすごくよかったのは、理想がそこに込められているからだと思う。
怒りを激しく叫び立てたりはしないけど、ぬるい現状肯定なんかとも違うんだよな。
そのかわりに、こうありたいっていう日々の暮らしや、音楽のスタイルや、もっと広げれば世の中のありかたみたいなものが、1枚のアルバムに込められているように聞こえる。
未来のビジョンが込められているように聞こえるんだよ。

そんなことを考えながら、↑の「祭の泡」に、CCCD周辺の話題をまとめてみました。
いやな祭だけどね。
題して「CCCDドキュメント」。ピーター・バラカンか?

04.12.20 時間も気力もないけれど
はえーなー。あと10日で今年もおしまい。
あーあ、ずいぶん、ライブ行ってないなあ。
気づくと終ってたりするもんなあ。
年々、時間が経つのが早くなっている気がしてならない。
学生時代の1日の長かったこと。今の、3日分くらいあったんじゃなかろうか。
でも、学生って、時間はあっても金がないのな。
果たして、どっちがいいものか…。

大学の頃は、よく名画座に2本立ての映画を見に行った。
2本だと、4時間くらいでしょ。
今じゃ、そんなに時間取れない気がするもんな。
つうか、4時間スクリーンの前に座ってる気力がない。
出掛ける時点で萎えちゃう。
最近、ボーナスでDVDを買い漁ってる。
学生時代よりは、金あるしね。
でもさ、ときどき思うんだよ。
これ、いつ観るんだろう?
CDもそうだ。本もそうだ。買ったはいいけど、いつ聴いたり、読んだりするんだろう?
その上、「この映画をすっごい観たいっ」ていう熱は、格段に落ちている。
そんな気力の衰えを、所有することでごまかしてるんじゃないか、と。
…うーん、いやな話になっちゃったな。

えーっと、あと10日。
書きたいなと思いながらほったらかしにしてた、日記以外のコーナーを、
年内に少しずつ更新したいと思ってます。
トップページの「last update」をチェックしててみて。
って、〆切がないと書けない性分なので、ちょっと自分を追い込んでみた。
まあ、あくまで予定は未定だけどね。
って、返す刀で逃げを打っておく。
好きな言葉だなあ。「予定は未定」。

04.12.19 サンタゲロース
『バッドサンタ』を観てきました。
『ゴーストワールド』のテリー・ツワイゴフが監督、『バーバー』のビリー・ボブ・ソーントンが主演の、クリスマスムービー。プロデューサーは、コーエン兄弟。
冒頭、美しく雪に覆われた街角でゲロ吐くサンタを引きで捉えた画面に、赤文字で「Bad Santa」のタイトルが出る。
これだけで、この映画のトーンがわかる。
書き割りみたいなサバービアのクリスマスに、ゲロをぶっかける映画なわけですね。
クリスマスカレンダーをひきちぎり、トナカイをぶち壊し、キャンドルを踏みつぶす。
ご都合主義に見えるところもあるけど、それがいかにもクリスマス・ムービーらしくて、きっとわざとやってるんだろうな。
何より、チラシやポスターに使われている、サンタ姿のビリー・ボブ・ソーントンの写真がいい。
だらしなく着崩した赤い衣装に、取れそうになった付けヒゲ。その下には無精ヒゲをたくわえ、楊枝をくわえた口の片端を上げ、不敵な笑みを浮かべてる。
うわっ、ワルそーっ。この素晴らしくワルな顔つきに、シビれる。
このサンタ、実は泥棒なんですよ。クリスマスになると、デパートでサンタのバイトをしつつ、25日に金庫破りをして売り上げをかっさらう。
でも、バッドなのは泥棒だけじゃないんだな。
仕事中に小便もらすくらい飲んだくれで、アナルセックスもおかまいなしのどスケベ。4文字言葉を連発し、やる気ゼロの態度。下品で、だらしなくて、不潔で、不真面目で、子供嫌い。
聖なる夜にまったく不釣り合いのクズ人間。ボロ雑巾みたいなおっさんなわけ。
このおっさんに何故かなついてくるのが、いじめられっ子で、友達なんか一人もいないようなおデブちゃん。
結局、平等なんてのは嘘で、こーゆー子のところには、奇跡なんて起きないわけよ。鈍くさくてみじめな毎日が、ずーーーーっと続く。
クリスマスが幸せになればなるほど、美しければ美しいほど、彼はそこからはじかれちゃうわけ。
だからこそ、バッドサンタが必要だったりするんだ。
だって、ホントのサンタなんて何にもしてくれないじゃないか。
この映画で、一番笑えて泣けるのは、このデブちゃんがビリー・ボブ・ソーントンにクリスマス・プレゼントを渡すシーン。
サンタが逆にプレゼントもらってどうするよって話だが、デブちゃんはプレゼントが欲しいだけじゃないんだな。アテにならない奇跡なんかよりも、「贈り物をする相手」が欲しいんだ。
で、ダメなガキがクズなおっさんに渡すプレゼントは、どんなものか。これは、書きたいけど書かないほうがいいだろうな。
俺は、最初見たとき、「うんこ」かとおもったけどね。
サンタクソース。
おっと、俺としたことが、下品がうつったみたいだ。

04.12.17 退化論
今日の、ちょっとおもろいニュース。
「現代っ子、おやじより胴長 高校生、座高が過去最長に」共同通信より
文部科学省の調査では、特に男子高校生の身長に占める足の長さの比率が30年前の調査を下回ったとか。
ダメだなあ、高校男子。読解力が下がってるうえに、短足だよ。
「現代っ子は脚が長くなったと言われてきたが、数字から見るとその傾向は止まった。原因はよく分からない」だそうだ。
ははは、わかんないんだ。
俺の周囲の見解では、腰履きのせいじゃないかと。
これまでは、足が長いほうがカッコよかったから、せっせと足を長く見せようとしてきた。
そこに緊張感が生まれ、日本人のスタイルがよくなっていったわけ。
でも、あのずるずるっとしたズボンのせいで、足を長く見せる必要がなくなっちゃったでしょ。
ルーズになったんだよ、成長も。

今日も今日とて、チャックが開いてた。
いやだなあ、いつからだろ? 昼にトイレに行ってからだろうなぁ。
てことは、2時間近く開きっぱなし。開放的ぃ。よっ、快男児。
俺、シャツをズボンから出して着てるから、なかなか気づかないんだよね。
さらにズボンもゆるめだから、目立たないし。
たぶん、周りも気づいてないよね。
だらしないカッコのおかげで助かったってことか。
だらしなさのせいでチャックを締め忘れてるってのは、この際、置いておく。

04.12.16 ナイトメアー・ビフォー…
最近、クリスマス飾りをする家って増えた気がする。
電球をいっぱいぶら下げて、ツリーとか置いちゃって。
いや、家の中ならいいんだよ。でも、外に向けて飾ってるじゃん。
マンションのベランダとか、家の外壁とかを飾り付ける。
きれいっちゃあきれいだけど、ちょっとやりすぎな気もする。
あれ、何なんだろうね。
「私たちの家庭はこんなに幸せですよー」って報せたいのかな?
飾りの量は幸せバロメーター、みたいな。
で、この幸せを外を通る人にもおすそわけ、みたいな。
そうしたら、不幸せな人たちも喜んでくれるんじゃないかしら、みたいな。
うぜー。
いや、暗い夜が好きな俺としては、何だかジャマくさいんだよ。
ああ、あの飾りを台なしにしてー。
ツリーに、願い事を書いた短冊をぶら下げて、コンセプトをめちゃくちゃしてやりてー。
おみくじ結んだり、絵馬ぶら下げたりしてやりてー。
願い事? もちろん「俺が幸せになれますように」だよ。
見ず知らずの家庭の幸せなんか、どーでもいいの。

04.12.14 斬っても斬れない仲
何かのはずみで「残念」って口走ると、「あ、波田陽区!」って言われて、うっとおしい。
そんなつもりは、さらさらないのだよ。なのに、マネだと思われるのがシャクにさわる。
「チョーきもちいー」と同じく、「残念」も俺のほうが昔から言ってたっつうの。
そもそも、俺がこれまでどんだけ残念な想いをしてきたと思ってるんだ。
もうね、残念人生ですよ。んで、観念して、断念して、晩年を迎えるのです。
いや、ちょっと大げさに言ってるけど、要は、ギター侍があんま好きじゃないってことですわ。
だって、何にも斬ってないじゃん。みんな知ってることしか言わないじゃん。
つうか、お決まりのフレーズで、「〜って言うじゃない」って言うじゃない。
タレントを斬るために、その人が言ってもいないセリフを勝手に作っちゃうでしょ。
でもさ、自分で作ったセリフに自分でツッコむって、ちょっとずるい。
そんなの、いくらでもできちゃうじゃん。
♪俺は、波田陽区 毒舌が売りの芸人です
 どんな大物タレントも ギターひとつで斬りまくる
 って言うじゃなぁい
「でもアンタ、ホントはタレントたちを喜ばせてますから!
 残念っ!
 芸能界で大切なのは礼儀と義理!」
あ、マネしちゃった。
つうか、これも、みんな知ってるけど言わないだけなのかな。
だとしたら、俺も波田陽区ってわけだが。

それにしても、お笑い番組が増えたもんだ。
あんだけ毎週ネタを見せてりゃあ、みんな失速していっても無理はない。
ああ、「爆笑オンエアバトル」しかなかった頃が、懐かしい。

04.12.13 もうひとりの僕の伯父さん
楳図かずおって、かなり奇矯な行動をとったりするんだけど、本人が楽しそうなのがいいね。
この人もまた、一人ですっくと立っている人だ。甘えがないっつうか。
そのためには、理知的じゃなきゃならないし、プロ意識だって強くなきゃなんない。
ロックスターがホテルで大暴れとか、芸のためなら女も泣かすってな破天荒さとはまったく違う。
自らの場所を、自分で考えて一人でせっせと作ってきた人なんだと思う。
だから、面白い人だなあって笑っちゃうんだけど、バカにしたような見下した笑いにはならない。
むしろ、そっちの方が、ホントじゃないかって気がしてくるんだよ。
俺らのいる場所の方が、ずっと不自然で不自由で不合理なんじゃないかと。
で、俺は、こういう人が、こんな風にステキに存在していることがうれしかったりするんだよ。

04.12.12 ナマKAZZ
♪さんかく しかく まる ばってん   「まことちゃん」
っつうことで、昨日11日は、楳図かずおトーク&サイン会に行ってきました。
ナマで楳図先生を見るのは、2回目。10年ぶりくらいかな。
楳図かずお本人の歌や作詞作曲した曲を集めたCD『グワシ!!まことちゃん 楳図かずおワールド』の発売を記念した、インストアイベント。@タワーレコード渋谷店。
知らない人もいると思うので念のため説明すると、先生、音楽活動もしてるんですよ。
『まことちゃん』のイメージソングから、近田春夫や郷ひろみへの詞提供。さらに、全曲作詞作曲歌を自身で手掛けた『闇のアルバム』っていうアルバムも出してます。
で、今回はCD発売記念イベントなんで、そんな音楽活動の話題がメイン。
作詞作曲の話が初めてきたとき、内心「僕に歌もやらせてくれればいいのに」って思ったとか、以前クアトロでライブをやったときに、アレンジも全部自分でやったとか、興味深い話も色々。
「アレンジくらいやれないとクリエイティヴとはいえないじゃないですかっ!」なんていう、イカした発言も。
先生、マンガ家なんだから、それだけで十分クリエイティヴですって。
さらに、CDの収録曲の話になると、いきなりその場で、身ぶり手ぶりを交えながら、歌い出したり。
そーゆーときって、フツーさわりをちょっとだけ歌ったりするでしょ。でも、先生は、違う。
歌い出したら、なかなかやめないの。司会者が話を進めようとしても、満足するまで歌い続ける。
きっとこの人にとっては、すべてが表現活動なんだ。マンガも、歌も、トークも。どんな場合も、サービス精神とクリエイティブ精神を忘れない。
もはや、その存在自体が、楳図かずおっていうジャンルなんだ。だから、その姿を見ているだけで、作品に触れているわけ。
俺みたいなファンにとっては、それだけで、大満足。ああ、吉祥寺に住んでいる人がうらやましいぜ、まったく。
先生が赤白縞のパーカーで登場し、例の紙で作った手を突き出して「グワシ!」とやるだけで、何とも言えないあたたかな気持ちになる。
落ち着きなく立ったり座ったりしながら、喋りまくり、ときにトートツに歌い出す。そんな先生を前にして、会場は何だかとっとも幸せな空気に包まれていた。
何だろう、この感じ。とってもいい。アイドル歌手のファンって、ひょっとしてこんな気分なのかな?
トークはわずか15分程度で、あとはサイン会だったんだけど、自分がサインしてもらっても、何だか立ち去りがたくってさ。結局、すべて終了するまで、その姿を見ていた。
そして、いよいよ楳図先生が去る。
先生の合図で、会場のみんなが声を揃えて叫ぶ。もちろん、俺も叫んだよ。
「サバラ!」

04.12.10 イン or アウト
スーツを着ることがめったにない。基本的にカジュアル。
そんな俺の職場で、同僚のオタクくんのファッションセンスは、なかなかあなどれないものがある。
今どき珍しく、トレーナーを腰に巻いてたりするからね。しかも、やけにきつめに、きゅーっと。
最近は、彼のシャツが気になってしょうがない。
ふと気づくと、シャツの裾をズボンに入れている。えなりかずきばりに、ズボンにイン。
でも、しばらくして顔を上げると、シャツが出てる。だらっと裾をたらしちゃって。
で、またしばらくして見ると、今度は再びインに。
どうも、一日のうちに何度も、シャツをインにしたり、アウトにしたりしているらしい。
どっちかにしろよ、って思うんだけど、せわしないわけ、彼のシャツは。
体温調節をしてるのか? 緊張やリラックスを表してるのか? オン/オフってことなのか?
それとも、動いているうちに自然にシャツが出てきちゃって、それに気づく度にズボンにしまってるのか?
どーでもいいじゃんと思いつつも、俺の前の席にいるから、ついつい見ちゃうんだよなあ。
でもねでもね、彼がシャツを出したり入れたりするところは見たことがないんだよ。
どーなってるの? いつの間に、どこで、何のために…。余計気になる。
ちなみに、彼のファッションで、もう一つ注目アイテムが、白いベストっつうかチョッキ。
これが、中学生の頃に着てたんじゃないかって思うくらい丈が短い。
へそくらいまでしかないんじゃないかな。
丈が短いものって、これまた妙に気になるんだよね。
白いチョッキからでろーんとはみ出した、サーモンピンクのシャツ。
そう、そーゆー日に限って、シャツがアウトだったりするんだ。
まったく、油断ならない。

04.12.9 鶏、走る
会社の年賀状をそろそろ作らなきゃない。
俺の勤め先では、年賀状案を募って社内でコンペをすることになっている。
来年は酉年ってことで、俺が出した案は文字をでーんと真ん中に置いたこれ。
「東奔酉走
 今年も走ります」
隅に鶏の足跡をあしらってもいいな。
トトトってハガキの上を走った風に。
我ながらトンチが効いてると思ったんだけど、
「走りたくねーよ」って声が多くて、結局却下になった。
ちぇっ。俺だって、別に走りたいわけじゃないのよ。
でも、新年くらいリップサービスしてもいいじゃんねえ。
どうせ、3歩あるけば忘れるんだし。

04.12.8 ノリツッコめないあなたに
ノリツッコミってあるでしょ。
ボケに対して、それをそのまま真に受けてノッてみせてからツッコむっていうやつ。
「年末は忙しくてイヤだよ。いっそ、年末なんかなくなっちゃって、一年中、年始だったらいいのに」
「そうそう、そしたら今日もお正月。あ、あけましておめでとう。はい、お年玉、ってなんでやねん!」
とかまあ、そういう感じ。
このノリツッコミに対して、「どうやったらいいのかわかんない」って、しみじみ悩んでる人がいた。
ノリツッコミって、「お約束」みたいなところあるから、できない人にとってけっこうなプレッシャーになるのかもしれない。
「そこはツッコむとこやでー」とか、さんまみたいな口調で言われると、ツライだろーな。
それに、「お約束」をいちいち律義にこなすのも、面倒くさいしね。
だったらいっそ、そのお約束を裏切っていくことを、提案したい。
「ノリツッコまない」なんてのは、どうだろう。
ひたすら、相手のボケにノる。振り返らないで、どんどん真に受ける。
そうすれば、ボケ続けることに疲れた相手が、逆にツッコまざるをえない。
「ノせツッコまない」ってのもある。
ボケても、ボケても、「それで? それで?」って、ノせまくる。
そうすれば、ボケ続けることに疲れた相手が、「もう勘弁して」って泣きついてくるはず。
「ノリツッコめ」は、どうかな。
知らん顔してて「ツッコめよ!」って怒られたら、「お前こそツッコめよ!」と逆ギレ。
相手は、自分でボケて自分でツッコむっていう、不条理な苦境に立たされることになる。
「ノらずツッコミ」
これは、ただのツッコミか。
「ツッコミノリ」
まず、ツッコむ。で、そのあとで、「でもまあ」とか言いながら、あえてノッてあげる。
これはイヤミ攻撃。「下らないことに付き合ってやるよ」ってな顔でやると、より効果的。
「糊ツッコミ」
うるさい相手の口に、ヤマト糊でもスティック糊でもいいから突っ込む。
口閉じろってメッセージをこめて。
「海苔ツッコミ」
これは、美味しいので、あんまり相手にダメージを与えられない。
「ノリツッコ…」
一応相手のボケにノるけど、うやむやのままにツッコまずして終る。
以上、俺からの提案。お試しあれ!

04.12.7 お豆さん
年末進行。
イヤな言葉だ。
年末なんかなきゃいいのに。で、一年中、年始だったらいいのに。

「GOTOくん、年賀状って出す人?」
「出すこともあるよ。今年はわかんないけど」
「そうなんだ。何か、そーゆーのやらなさそう」
「いや、『出さなきゃいけない』って思うとプレッシャーだから、気分次第で」
「うん、GOTOくんにそーゆーマメさは似合わないしね」
似合わない、ですか?
確かに、マメさが著しく欠けてる男だけど、そうはっきり言われると、ちょっと悔しい。
「マメな人になるように」って、おせち料理に黒豆とか食わされたんだけどねえ。
食い足りなかったのかな。
まあ、マメな男になりたいかって言われれば、別になりたくないけどね。
だって、なったらなったで面倒くさそーじゃん、マメマメしいのって。

そう言えば、昔、「タモリ倶楽部」に井上陽水が出てて、言ってたっけ。
「ほら、僕たち、記念日とかさぁ、イヤだったりするでしょ」
うんうん、俺も! 俺も!

04.12.6 似てるもの 3題
先日飲んだ席で、記憶に残っているセリフ。

●「あの美術館って、ニキ・ド・サンファールの彫刻があるんでしょ」
 「え、力道山カード?」
確かに聞き間違えそうな語感。耳はときに文脈を無視して言葉を捉える。

●「あだ名って、見たまんまの人とかいるよね」
俺は知ってる女の子は、顔がでかいせいで、「顔」って呼ばれてた。
「ザ・バンド」みたいなネーミング。あんまりだとは、思うが。

●「たまに、黒電話に似てる人っていない?」
いるいるっ! そうだなあ、向井千秋さんの旦那とか。

04.12.5 フライパンとアマゾン
夕べの話。
寝る前にコーヒー飲んじゃったりしたからだろうか。
夜更け、布団に入っても、風と雨の音がすごくて眠れない。
バラバラバラと雨が窓や屋根に当たって、炒めものをしているような音がする。
でっかいフライパンでもって、そこらの葉っぱやら小石やら空き缶やら新聞紙やら犬や猫やらクリスマスツリーやらを炒めてる。
換気扇を回せば、びゅううううっと唸る風の音。
そんなことを考えてるうちに眠くなるかなと思ったけど、やっぱ、眠れない。
つうか、忘年会で酒を飲んだせいか、喉がかわいてしゃあない。
アンド、トイレが近くてしゃあない。
もぞもぞと起き出して、トイレに行く。ちょびっとしか出ないんだけど、おしっこをする。
布団に戻る前に、喉をうるおすために水を一口。
で、横になってしばらくすると、またトイレに行きたくなって…。
20分おきくらいにこれをくり返す。
永久運動のようだ。ああ、水分いったりきたり。
午前5時半、あんまり眠れないんで、外の様子を見に行った。
マンションの入り口がびしょびしょになってる。
霧みたいな雨が、空中をふわーっと波打って流れていくように見える。
で、フライパンはどこかしら?
一通り、外を確認したら満足したらしい。
そのあと、ようやく眠りに落ちた。

朝、宅急便で起こされる。
寝癖でボンバヘッのまま、玄関へ。
あー、寝足りねー。
どうやら、Amazonで注文した商品が届いたらしい。
運送屋のおっさんが、なぜか愛想よくやたらと喋る。
眠いんだけどなあ、こっちは。
「寝てるところゴメンねえ。若い人、朝、寝てるから、悪いなあと思ったんだけど、今日、最初の配達だから…」
「はあ」
「はい、アマゾンちゃんからね。ここにサインして。」
…。ん? 今、「アマゾンちゃん」って言った?
寝ぼけ頭に、アマゾンちゃんの姿が浮かぶ。
緑の肌に、ライオンみたいな髪の毛。んで、どことなくコギャル風。

04.12.2 ロボと猿
ポラリスとハナレグミとクラムボン、この3組って仲良しだよなあって思う。
サークル感があるでしょ。楽しい仲間みたいな。
ステキだなあ。うらやましいなあ。あの音の鳴ってる場所へ行きたいなあ。
そこは、日々のささやかな暮らしを慈しんで、やさしく肯定するような場所だろうな。
もちろん大好きだよ、3組とも。
でも、どうも、俺はその場所にずっぽりと入ることにためらいがあるみたいだ。
気の利いたミュージシャンは、今、みんな「肯定」をしたがってる。
「光」とか「花」なんて言葉に思いを託す。
でもさ、ちょっと待って、って気持ちも俺にはあるんだよ。
そんなに日々を肯定ばっかりもしてらんねえよなあ、って。
だって、肯定したいこととおんなじくらい、
イラだつこと、不安なこと、しんどいこともあるじゃん。

ロボピッチャーってバンドが、ちょっと面白い。
えらくキャッチーなメロに、カラフルなアレンジ、曲ごとにスタイルを変えるボーカル。
いわゆる、「ひねくれポップ」ってな感じ。
最もひねくれてるのは、詞だろうな。安倍なつみに読ませてやりたい。
ミニアルバム『透明ランナー』の「チンパンジー」って曲は、こんな風に始まる。
 ♪チンパンジーがついに言葉をしゃべったってさ ニュースで言ってた
  最初の言葉が「こんちわ」で最後の言葉が「さよなら」で 舌を噛み切ったってさ
  そんな話を君とだけしてる
で、くるっと声を変えて、こう歌う。
 ♪one clap two two clap なにげに吐いた言葉でなぜか救われちゃうのだ
  こんちわさよならくり返しながら ドーナッツの穴いつまでものぞく
そだね。救われちゃうこともあるけど、舌を噛み切りたくなることもある。
俺らの日々は、そうそう一色には染められないんだよ。

04.12.1 パックンナックン
今年の流行語大賞、「チョー気持ちいい」だそうだ。
ふーん。
でもそれ、俺のほうが前から言ってたよ。
いや、北島が言ったから流行ったわけじゃないでしょってことね。
だって、フツーの言葉じゃん。とっくにみんな使ってたって。
こんなこと言うことすら今さらの感はあるけど、
つくづく、流行語大賞ってのは時代遅れだと思う。

それより、「安倍なつみ、盗作発覚」だ!
本人の弁明は、
「私は昔から、自分で『素敵だな』と思った詩やフレーズをノートに書き留めておくようにしていました。そして詩を書くときに、そのノートを参考にしながら書いたりしていて、結果、人の詩やフレーズに勝手に手を加えた形で発表してしまいました」
とのこと。
ワァオ、サンプリングじゃん!
だとしても、無邪気すぎるよ、なっち!
どんなもんかと思って、その歌詞を見てみたら、あまりにベタな詞でトホホ感が増す。
「同じ夢を一緒に見よう
 優しい夜がつつむの
 まだ弱くって
 小さな羽だけど
 キミの所へいつかはばたく」
「孤独が好き ひとりが好き
 強がりばかり言ってた
 壁を作って
 きどってみても淋しくて
 心ではいっぱい
 叫んでた」
こんな歌詞なんて、山のようにありそうじゃん? 定型文かってくらい。
まあ、この手の詞を目指してるんなら、盗作かどうかなんて意識しないのかもしれない。
歌は詞だけでできてるわけじゃないから、あんまりそれだけクローズアップしてもと思うけど、
この手のいかにもなフレーズは、もういっそ著作権フリーにしちゃえばいいのに。
「私は道端の咲く小さな花 誰もが通り過ぎていく
 だけどあなたにだけは 気づいて欲しい」
「俺たちは夜を越えて 光のほうへ駆けていく
 新しい明日を信じて どこまでも」
「きみのいない冬は寒いよ
 街はこんなに華やいでるのに
 ひとりきりのMerry Xmas」
今、俺が考えた詞。でも、これが俺のオリジナルだなんてみじんも思わないわけで。
定型文でしょ、ここいら辺も。
だから使いたければ、ご自由にって言ってもいいじゃん。
俺はいらないけど。


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