子どもの虐待アンケート


 京都こどもの虐待防止研究会では、京都府内の小児科医・保健婦・保育所・幼稚園を対象に、子どもの虐待に関するアンケートを実施し、その結果を平成12年3月18日に開催された第4回総会で報告した。

 アンケートの目的

  @ 子どもに関する各専門家(専門機関)における、虐待に関する関心度や虐待事例の  経験などを知る。
  A 虐待対応に関して、今後どのような情報が必要かを把握する。
  B 印象に残る体験事例を報告していただき、児童虐待のおおよその実態について把握する。
  C アンケート結果から今後の活動の報告を知り、またアンケートの実施を通して、各般との連携を深める。

 アンケート設問項目

  就業状況/職種/所在地/年齢/性別/関心の有無/経験の有無/
  経験事例の概要(児の状況・家族状況・処遇状況・他機関との連携)/将来の経験予測/必要な情報

 結果の一部については、総会に先立ち、3月16日付の京都新聞でも報道された。


子どもの虐待は特殊ではない

京都の研究会が調査

 子どもの虐待について、京都府内の保健所の保健婦の約六割、保育所の約四割が虐待事例に対応した経験があることが、京都こどもの虐待防止研究会(会長・澤田淳京都府立医大教授)のアンケート調査で分かった。同研究会は「虐待が決して特殊な事象でないことを示している」としている。十八日に開く第四回総会で報告し、今後一層の関係機関の連携を呼びかける。

 アンケートは、子どもにかかわる各専門機関の関心や事例経験、今後求められる情報を把握するため、昨年五月に実施した。京都小児科医会の小児科医二百七十五人(回収率四〇%)、保健婦五百六十四人(同六四・二%)、保育所・幼稚園六百六十カ所(同五九・四%)を対象にした。

 虐待への関心は、保健婦や保育所・幼稚園の約七割が「大いに関心がある」と答えたのに比べ、医師は五六%とやや低かった。

 虐待の対応経験が「ある」は、保健所の保健婦が六一・一%と最も高く、ついで保育所三九・六%、市町村保健婦三二・五%で、開業医は一〇・七%どまり。地域別は、京都市域が他の府内全域に比べ十ポイント近く高く、中でも西京区、伏見区、南区などの周辺部が高率を示した。

 虐待の種類(複数回答)は、身体的虐待が六六・一%、養育拒否五三%、心理的虐待二三・二%、性的虐待一・六%だった。

 今後は、開業医以外の医師と保健婦の九割以上が「対応の可能性あり」と予想。また虐待対応の経験者は、機関連携や事後対応など具体的活動を要望し、未経験者は、初期対応や研修、子育て支援を求めている。

 同研究会幹事の柴田長生・府宇治児童相談所相談判定課長は「虐待対応の経験を細かく見ると、保育所での経験数が地域実態に近いのでは、ということが推測される。今後、保育所なども含めた懇談の場を設け、必要な情報を交換していきたい」と話している。

 総会は、十八日午後一時から、京都市上京区の府立医科大図書館ホールで。府内の虐待の現状報告と澤田教授の講演「被虐待児の対応と問題点」も行われる。参加費五百円。問い合わせは同研究会事務局 電話075(414)4727まで。

(2000. 3.16. 京都新聞より)

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