♪ ひとこと 以下のレビューは私が
へ寄稿させて頂いたものです。
Valeria Oliveiraに会って来ました。

いま大型CDショップの店頭に山積みになっている CDで一段と目を引く美しいジャケットの作品があります。
VAlERIA-Valeria Oliveiraです。
ヴァレリアはブラジル北東部”ノルデルチ”リオ・グランヂ・ド・ノルチ州 州都ナタルを中心に活動している
注目のシンガーです。2000年に初来日 そのときにブラジリアン ミュージックのプロデューサー
吉田和雄氏の目にとまり今回のアルバムの制作につながりました。
さて。その音楽です。シンガーとして云々は僕にはわかりませんが、歌手としての存在感のある声。
決して美声ではないのでしょうが、抱擁力のある大きな器を感じさせる声です。
当日の演奏曲目は主にアルバムからの曲が中心でしたが、他にジョビンやジャバンのバラードなども披露しました。
特に印象に残ったのは Oronco da Cuica (Joao
Bosco-Aldir Blanc)、
Berimbau(Baden Powell)などの早いテンポの曲で テンポに縛られず しかし躍動感は失われない、素晴らしいリズムを堪能しました。
靴屋横丁もよかった〜!
また自らのギターだけによるソロも大変美しいものでした。(カエターノのサンバがサンバと呼ばれてから 等々)
次回作が楽しみになってきました。オリジナルやレニー二などの曲も聴いてみたかったです。(08.2001)
※レニーニの曲はCDには収録されています。
A ponte-O dia em que faremos contatoです(10.2001)

新鋭ユニット、天宮インタビュー 僕がjazzfusion.comへ寄稿したインタビューです。(03.2002)
Monica Zetterlund and Bill Evans「Waltz for
Debby」

Monica Zetterlund(vo) Bill Evans(pf) Chuck
Israel(bs) Larry Bunker(ds)
時は1964年 極東のある国では、超特急が開通し、国をあげてオリンピックに狂喜していた頃、
ビル・エヴァンス トリオは、欧州ツアーで訪れたスウェーデンで、ある1枚のアルバムを残していました。
モニカ・ゼッターランド。ワタシは不勉強にて初めて聞く名前でしたが、
ヨーロッパの女性歌手はその昔から、感情を抑えたスタイルの人が多いという印象があります。我が青春のアン・バートンしかり。
ゼッターランドも、しっとり大人の雰囲気でジワジワ聴く人の懐に、入り込んできます。
もともとエヴァンスも、それほど歌伴の多いピアニストではなかったようですが、
このアルバムを聴くかぎり、非常にこのセッションを楽しんでいる様子が伝わってきます。
こんな肩の力の抜けたエヴァンスも珍しいのではないでしょうか。
ヴォーカルアルバムとしては、有名なトニー・ベネットとのデュオアルバムに並ぶ、出来栄えだと思います。
普段はフュージョン中心のファンの方々も、是非手元に置かれて楽しまれては如何でしょうか?05.2003
Chick Corea Rendezvous in New York

Chick Corea(piano), Bobby McFerrin(vocal),
Miroslav Vitous(bass), Roy Haynes(drums),
Christian McBride(bass), Joshua Redman(sax),
Terence Blanchard(tp), Gary Burton(vibe),
John Patitucci(bass), Dave Weckl(drums),
Gonzalo Rubalcaba(piano), Avishai Cohen(bass),
Jeff Ballard(drums), Eddie Gomez(bass), Michael
Brecker(sax), Steve Gadd(drums), Steve Wilson(sax),
Steve Davis(tb), Tim Garland(sax), Chaka
Khan(vocal)
ああ、コリア師も既に40年も活動しているんだ〜 もうお孫さんもいるのにいつも前進あるのみ!って感じで凄いよなあ。
ずっと私のアイドルでもあるコリア師の Rendezvous
in New Yorkと名づけられた芸歴40周年記念ライブアルバムは、
2001年12月にニューヨークのブルーノートで連日繰り広げられた、彼の音楽史の集大成(大袈裟か)とも言える内容です。
CDには、40周年云々と書いてありますが、当初のこの企画は60歳バースデイ コラボレーションとの事でした。
今回コリア師はピアノ中心のバンドで演奏しており、ザ・トリオ、アコースティックバンド、ニュートリオ、バド・パウエルバンド、
スリー クアルテット、そして、ルバルカバ、マクファーリン、ゲイリー・バートンとのデュオ。
みな、メンバーは録音を始め一緒のツアーもこなしている人たちですので、心地よい緊張感を伴った素晴らしい演奏です。
マクファーリンとのデュオは、既に1枚のライブアルバムが発売されていますが、今回の演奏は、それを凌ぐ凄い出来で、なんと表現したらよいのかなあ。
CDからは、にこやかな雰囲気を感じるのですが演奏は真剣でいて、二人ともそれを楽しんでいる感じが伝わってきます。
ロイ・へインズ、ミロスラフ・ヴィトウスとのトリオも原盤にも負けない若々しい演奏で、感動させます。
私的にはこのトリオが好きなのであと1曲 例えばLOOPとか聞きたかったなあ。
ニュートリオも、今のコリア師の考えている音楽が直接感じられる音楽ですね。
特にアヴィシャイ・コーヘンとの関り方が、今までのベーシスト以上に濃いなあって感じますね。
特筆すべきは、スリー・クァルテットの演奏です。
静謐なピアノソロから始まるのですが、その時点でもうゾクゾクしてしまい、ブレッカーが出てきたところで、もう昇天です。
やっぱりこのバンドでまた1枚作って欲しいですよね。
このアルバムは、RTFやエレクトリックバンドしか、知らないファンにも是非聞いて欲しいものです。
私的には、9夜分 全部で9枚のCDで聞きたかったなあ。と。そしてそれを期待しております。
蛇足ですが、60歳バースデイなのでジャケットが還暦の色の赤なのでしょうか?(笑) (04.2003)
Blue Note NY December 2001 Line Up
Week #2:
Dec 4th* - 5th:
Chick Corea & Bobby McFerrin Duet
Chick Corea (piano)
Bobby McFerrin (voice)
Dec 6th - 7th:
"Now He Sings; Now He Sobs" Trio
Chick Corea (piano)
Roy Haynes (drums)
Miroslav Vitous (bass)
Dec 8th -9th
Bud Powell Band
Chick Corea (piano)
Roy Haynes (drums)
Christian McBride (bass)
Joshua Redman (saxophone)
Terence Blanchard (trumpet)
Week #2:
Dec 11th - 12th:
Chick & Gary Burton Duet
Chick Corea (piano)
Gary Burton (vibes)
Dec 13th - 14th:
Akoustic Band
Chick Corea (piano)
John Patitucci (bass)
Dave Weckl (drums)
Dec 15th - 16th
Origin
Chick Corea (piano)
Avishai Cohen (bass)
Jeff Ballard (drums)
Steve Wilson (alto saxophone)
Steve Davis (trombone)
Tim Garland (tenor saxophone)
Week #3:
Dec 18th - 19th
Chick Corea & Gonzalo Rubalcaba Duet
Chick Corea (piano)
Gonzalo Rubalcaba (piano)
Dec 20th - 21st:
The New Trio
Chick Corea (piano)
Avishai Cohen (bass)
Jeff Ballard (drums)
Dec 22nd - 23rd:
Three Quartets Band
Chick Corea (piano)
Michael Brecker (tenor saxophone)
Steve Gadd (drums)
Eddie Gomez (bass)
Tony Perez Trio「Live in Havana」
Tony Perez(piano) Alexander Perez(bass) Lukmit
Herrera(ds)

またまたキューバから、気になる男の1枚です。トニー・ペレス。
ルーベン・ゴンザレス、チューチョ・バルデスの影響を感じながらも知的な感覚も備え、ジャズとクラシック、
そしてソンの雰囲気までも自分の音楽に昇華してしまっている、素晴らしいピアニストなんですね。
今まで関係したグループもイラケレ、ファ二アオールスターズなどなど中途半端なキャリアではありません。
選曲もオリジナル、キース・ジャレットのMy
song、ザヴィヌルのA remark you madeなどなど、思わずどう解釈しているか興味津々の内容です。
オリジナルはどうかと言えば、ロマン派を感じさせる旋律にソンの雰囲気が重なる、独特な雰囲気ですが、とても気持ちの良い音楽に仕上がっています。
知的な演奏と燃え上がるようなトゥンヴァオに、新しいキューバのジャズを感じます。
(02.2003)

CDショップの店頭で思わず手に取ってしまった1枚です。リッチー・バイラーク。
私にとっては遥か昔のECM時代のELMの印象があまりにも強く、近年の活動にかんしては殆ど興味を持っていませんでした。
にせクラシックファン まして印象派のピアノ曲が好物の私にとってFoot
print in the snow, Impressions Intimas-#1
A minorなどの
曲目はとにかく聞いてみたい。という気持ちにさせられました。
題材はあくまでクラシックの作品に求めてはいますが、内容は純然だるリッチー・バイラーク トリオの世界で、
とくに 内なる印象(Fモンポウ)は、原曲の淡々たる雰囲気と異なって スケールの大きい演奏になっています。
またドビッシーの雪の上の足跡は、原曲のモノクロームの中に消え行くようなピアノの世界を
バイオリンとの対話を通じて色彩感を感じる魅力的な世界を醸し出しています。
和音の解釈も、より暖かさを感じる解釈です。その後のピアノのソロ部分もとても叙情的で美しい曲に仕上がっています。
うって変って ショパンの前奏曲第4番はとてもジャジーな緊張感あふれる、トリオ演奏です。これもナカナカカッコいい。
バイラーク本来のゆっくりしたフレーズでも、疾走感を感じるようなタッチにより大人の趣が感じられた1枚です。
(12.2002)
Arthur Verocai 胸いっぱいのサウダージ

ムジカ ロコムンドでみたきり、ソロアルバムさえ聞いたことのなかったArthur
Verocai(アルトゥ−ル・ヴェロカイ)の新作が聞けるのは小さな幸せかもしれません。
マルコス・ヴァリ達とボサノバ時代の末期に登場し、イヴァン・リンスなどの諸作で名前だけ知ってはいましたが、どんな音を作っていたのか全く分らなかったのです。
さて。その30年ぶりの新作を聞いてみました。1曲目からやられました。
今更??のボサなんですけど、でも無性に聞きたくなる音そのものです。
誰もが気に入ってしまうような曲なんですね。ボーカルのサニー・アルヴィスという人も雰囲気のある素敵な声ですね。
ちょいとマリア・クレウーザにも似て少し憂いを感じさせる。いい声ですねえ。
思えばマルコス・ヴァリ、ジョアン・ドナートなどベテラン達が精力的な活動を続け、上手に今の音楽を取り入れて自らの世界を広げておりますが、
ヴェロカイは彼等とはまた違った音楽を作っています。
それは時代に全く媚びない自分の愛するボサノバそのものの音世界です。
うっかりするとそれは昔風と一口に片付けられてしまう危うさもありますがしかし。そういう音楽を欲しがる人もいるわけでして。
もしかすると彼はまだ60年代のリオの街をぶらついている一人の若者かもしれません。
(10.2002)
Canto Livre
Valeria Oliveira

Valeria Oliveira(vo,gt), Marcos Suzano(per),
Paulo Cesar Gomez(key), Carlos Malta(fl,pic),
Robson Amaral(per,vioce),
Kazuo Yoshida(ds), Saori sendoh(per), Kazuhiko
Obata(gt), Masaki Saitoh(key) etc
昨年にワールドワイドデビューを果たして、日本でもうるさい人達にエリス・レジーナの再来とまで評価された ヴァレリア・オリベイラ待望の2枚目です。
プロデュースは前作同様、ジョイス、小野リサ、仙道さおり等の諸作を手がける吉田和雄氏です。
新作は前作の延長上にある作品ですが、より一層 日本の?MPBファンを喜ばせる内容に仕上がっており、
またクラブシーンでのブラジルへの注目度も加わって、音楽的にもかなり上質で変化にとんだ作品になっています。
しかし最大の魅力は、もちろん、彼女のもつその歌声です。ややもすると技量で歌い倒すことが、歌のうまさと囚われがちですが、
強く歌い、また力を抜いたときの声のキュートさが、そのまま彼女の性格を想い起こさせてくれるような、
そんな歌い手なんだなあ。とそんな所に魅力を感じてしまう私でありました。
ブラジル北東部の香りを漂わせながらも、お洒落なボッサもある。色々な楽しみ方が、できそうなアルバムですよ。流して良し、聞き込んでも良し。
サポートミュージシャンも流石の品揃えで(失礼)マルコス・スザーノはじめブラジル、日本からのその筋の凄腕勢ぞろい。演奏でもうるさいファンの期待に答える出来栄えです。
(05.2002)
Gil Goldstein Trio「Time Remembered - Tribute
to Bill Evans」

Gil Goldstein(piano), John Pattitucci(bass),
Al Foster(drums)
Gil Goldsteinというと、普段はなかなかオモテに出てこない人ですが、彼が関係した作品を思い浮かべると、それらは印象的な作品ばかりであることに気づきますね。
パット・メセニーのシークレットストーリー、ミッシェル・ペトルチアーニのミュージック、矢野顕子のエレファントホテル等。
今回の作品は彼を中心としたトリオで、ビル・エヴァンスに捧げる形を取っています。
選曲はビル・エヴァンスの愛奏曲集のようなかたちで、素材としてのエヴァンスの音楽を、素に近い形で具現している印象を与えてくれます。
GILの、エヴァンスの音楽に対する愛情のようなものを感じます
共演のジョン・パティトッチ(bs)アル・フォスター(ds)の控えめの演奏が、また良い味をだしているように思えます
最後にお得意のアコーディオンでワルツ フォー デヴィーを演奏しています
まさにGILの独壇場です。
言葉は少なめですが、そこには純度の高い音楽の世界があるように思えて仕方がないのですが
(02.2002)
Bossa
Zizi Possi

73145488602 Universal Music Brazil
イタリア系ブラジル人歌手の ジジ・ポッシの新作 その名もBossa
2000年のラテングラミーにもノミネートされて
すっかり有名人だけれど、だからと言って誰もが聞いているわけでもありませんね。
どうも真剣に対峙してしまう音楽が、多い中で(僕の周りだけでしょうか?)
この作品はリラックスできて、そういう意味では素晴らしい出来です。
いちいち 人の懐に入って来て どう?どうです?って感じが全くない音楽です。
夕食を終えたあと、雑誌なんぞパラパラめくりながら この作品が流れてきたりする
そんな安易が状況がピッタリでしょうか。
どうもブラジルの女性歌手というと、姉御肌の人が多いと思いませんか?
エリスにしろ、ジョイスにしろ。
そういう所がありませんね。邪魔にならない。
そうですね。感触としては、マリア・クレウーザのもっていた雰囲気に通じるところがありますね。
しかし内容は楽しめるものです。ジャバン、ジルベルト・ジル、セルジオ・メンデス、べべウ・ジルベルト
などの作品が収められ、アレンジもクールでクレバーな出来。決して主張する音楽では
ないのですが寡黙ながら饒舌といった雰囲気です。
普段 ハードな音楽で疲れた耳を癒すのは最適で、尚且つ音楽自体にうるさい方にも納得して楽しめる作品です。
声高に叫ばなくとも、充分に聞き手の心にしみる。そういう事なんでしょうか。(11.01)
Communion
John Patitucci
John Patitucci(b),Chris Potter(sax), Brian
Blade(dr), Brad Meldou(pf) etc.

John Patitucciと聞くと チック・コリアやマイケル・ブレッカーとの共演で知られる実力派ベーシストという印象が強いですが、
彼のリーダーアルバムの諸作を聞くと曲作りについても非常に素晴らしい才能を発揮しているなあ。と関心します。
さて。新作のコミュニオンも殆どがオリジナルで占められておりGRP時代のソロ作品のようにブラジリアンカラーが非常に色濃いものとなっています。
特に題名からして、そのものずばりのCHORO LUOCO(CHOROはブラジルの古典的インストゥルメンタル音楽-少しもの悲しいメロディが印象的)
ISABELLA (女性ヴォイスが美しい。ビリンバウも楽しめる)など。
もちろん ストレートなジャズもあり、それらが自然にとけあって素晴らしい作品となっています。
また、タイトルトラックでは奥様のSachiさんと共演しており(彼女はチェリスト)クラシカルな趣の曲で
ブランフォード・マルサリスのソロが美しく、印象深い作品に仕上がっています。
参加ミュージシャンも、クリス・ポッター(as,ts) ブラッド・メルドー(pf)ブライアン・ブレイド(ds)等々 旬の人たち(失礼!)大集合。
楽器の選択にしても、パティトゥッチはアコースティックベースとエレクトリックベースを使いこなし違和感を聞くものに、全く感じさせません。
☆多様なスタイルを昇華して、見事なパティトゥッチ世界が表現されている作品ですね(09.2001)
Solo: Live in New York [LIVE]
Chucho Valdes

前作 ビレッジバンガードのライブ盤がグラミーで最優秀ラテン・ジャズ・アルバムを受賞して最近 話題に上る機会が多い チューチョ バルデスのソロライブ盤です。
で、よーくライナーを見てみると、前作 ビレッジバンガードの録音日が99年4月9〜10日。
今回のソロライブが98年の1月16日ですから、バンガードのライブが好評なのを受けて
ブルーノートがしまっておいた音源を出してきて発表したのかな?って勘ぐってしまいます。
さて。彼はいうまでもなく、70年代にイラケレを率いていた人ですが、
本人のスタイルはバド・パウエルに始まりマッコイ・タイナー、ビル・エヴァンスからも影響を受けた人です。
概してキューバからのピアニストは技巧派が多いのですが、チューチョは別格です。
でもそれ以上に、人間味溢れる雰囲気を感じるのは私だけではないはず。出てくる音はダイナミックで、とても自由な雰囲気に溢れています。
畳掛ける力強いフレーズから一転して優しい音の断片まで、縦横無尽、豪放磊落。
今回の演奏はソロという事もあってより自由でノビノビ。そしてカリブの香りが感じられます。
難しい顔をしないで素直に楽しめる ジャズソロピアノだと思います(08.2001)
Past, Present & Futures
Chick Corea

2001年初の作品は ニュートリオ名義の作品。ニューと呼んでいるが実際
Avishai Cohen (bs)Jeff Ballard (ds)はオリジンのメンバーであるので
98年から既に3年におよび活動をともにしている。
アコースティックバンド、へインズ+ヴィトウス トリオと異なり今回はオリジナル中心の
選曲である(1曲のみファッツ・ワーラーの作品、昨年のBN東京でも演奏していた)
つまりコンセプトとしてはオリジンと同一なのか、それとも、たんなる偶然かはわからない。
いままでNow he songs〜、ARC以外のスタンダードを中心にとりあげたトリオ作品と
異なるのは、そこに存在するリラックスした緊張感とも言うべき、雰囲気である。
特にFingerprints,The Revolving doorなどは、若々しく今なお前進していこうと
するコリアの気持ちがこちらまで伝わってくるようだ。
とくにFingerprintsは12小節のブルースであるのだが、勢いのある演奏で
Now he songs〜のMatrixを(同じくブルースフォーマットの曲だが先進的な演奏だった)
想起させるものだ。
久しぶりに楽しめるシリアスなピアノトリオアルバムである。
Avishai Cohenは言うまでもなく、現在のコリアのベストパートーナーであり
今回も素晴らしいアイディアと音楽的瞬発力でトリオをまとめあげる。
Jeff Ballardは全体的に軽めのチューニングで演奏しているが
シンバルワークと特にハイハットの演奏に感動した。
(06.2001)
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