第3章

静止状態でのシステムの消費流量測定改訂版



ハイドロ車特有の現象を説明する為の「テスト」について扱っていこうと思います。第一弾は「静止状態でのシステムの消費流量測定です。

消費流量って何でしょう? これがわかると一体何が面白いのでしょう?

実例、園部さんのページへGO!!!

では始めましょう!


システムの油圧源はメインアキュームです。そこから持ち出されるLHMの量はどのくらい? いい方法が思い付かなかったのですが、「メインアキュームとプレッシャーレギュレータ」で書いた方法でわかりそうです。我が家の場合、以下の式の様になりました。

システム消費流量=(58.3秒/カチカチ測定時間)*25cc

(ただしメインアキュームの初期セット圧が新品同様と仮定した場合)

これは、カチっと音がする間に25cc補給される、それが我が家の場合58.3秒だった、と言う試算に基づいています。これを「カチカチ時間測定法」と名づけましょう。(うーん...)

条件:
対象:96Xantia V-SX

暖気後の油温:70度

水温:84度

外気温:22度(すべてインパネメーターによる)

日時:11月の、ある晴れた土曜日

1.まず冷間時(家の駐車場から100m移動した程度の暖気状態)での測定結果

アイドル無負荷時:何もしない状態
ブレーキ軽:足をペダルにそっと乗せた程度のペダルストローク量のまま、動かさない。
ブレーキ重:ロックしない程度の強い踏力のまま踏みつづけ、動かさない。40Kgfくらいか?

言える事

  • 冷えている時は洩れが少ない。(−12%くらい.粘度の影響と思われる。)
  • ブレーキを踏む < 何もしない 消費流量はブレーキを踏むと減る(!)のがわかる。ただし踏力が増すと相応に漏れるようだ。
  • **理由?**)

2.次に15km走行。十分機関を暖気する。

1.ボンネット内温度が下がった。
2.走行中の動的な状態から各部の弾力要素が安定するまでに時間がかかった。

言える事

  • 走行後、システム補給が安定するまでにカチ音5回程度かかる。(約5分)
  • アイドリング時の消費流量は約25cc/minである。

つづいてブレーキ、ステアリングを負荷をかけたままで保持、または断続した時の消費流量です。

ブレーキ連続:前記「ブレーキ重」と同じ条件。
ブレーキ断続:「ブレーキ軽」の踏力で1秒踏む、1秒離すを繰り返す。
ステアリング連続:90度回したところでホールド。動かさない。
ステアリング断続:同、1秒間隔で切る、戻すを繰り返す。

言える事

  • 「ブレーキ」は踏みつづけると、リーク量が減る
  • 「ブレーキ」は断続すると大きく流量損失する。(190%から340%増。ブレーキピストンが出入りした分の容積が損失。)
  • 「ステアリング」は変化が少ない。断続すると9%流量が増える傾向。
  • ブレーキ断続においてカチ音4回目に非常に大きい流量を損失している。
  • (**理由**)

静止状態での損失と言う事で、走行中の何を表現しているか?というモデル化の問題は残るものの、ステアリング、ブレーキ、また制止時のシステム全体のリーク量というイメージはできたのではないかと思っています。

ただし、ブレーキ断続で少し顔を出した、「サスペンションがストロークした時の流量損失」は他の要素と比較できないほど大きいと思われます。これについては、どのくらいのストロークで応答するか?どのくらいの時間で応答するか?が大きなファクターなので、次はぜひ走りながらの「カチカチ時間測定」を行ってみたいと思います。

(走りながら、どうやってあの小さい音を聞き分けるか?エンジンルームから聴診器でも伸ばそうかな?)


(参考)

メインアキュームがもっともおし縮められた、170kgf/cm^2の状態の時にポンプのベルトが切断されたらどのくらい正常でいられるのでしょう?(ポンプの吐出が停止すると言う意味です。)

170kgf/cm^2時のアキューム内LHM量は 254cc、機能保証のため一部の回路を高圧から切り離す圧力がおよそ100kgf/cm^2.(ブレーキ機能の優先確保、サスペンションと高圧回路の圧力逆転による、逆流防止等。)この時のアキューム内LHM量は 152cc。

どこからも補給がないとするとその差 102ccを持ち出すとこの「モード」に入る事になります。

上の試算が正しいとすれば、およそ4分以上でこのモード、「STOP」ランプが点灯する事になりそうです。(本当は圧力が下がるに連れて洩れも減るので、もう少し長くなりますが。←修正)停止する為のブレーキ動作は迷わずズバッと踏んだほうが良さそうですね。


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