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太宰治作品のコトバ

 2002 ……


 

2002年11月27日(水)[作品]人間失格[初出]『展望』昭23年6〜8月号

    

   

僕は、女のゐないところに行くんだ。

    

   

 

2002年11月20日(水) [作品]女生徒 [初出]『文学界』昭14年4月号

    

   

人間は、立つてゐるときと、座つてゐるときと、まるつきり考へることが違つて来る。座つてゐると、なんだか頼りない、無気力なことばかり考へる。

    

   

 

2002年11月13日(水) [作品]道化の華 [初出]『日本浪曼派』昭10年5月号

    

   

美しい感情を以て、人は、悪い文学を作る。

    

   

 

2002年11月6日(水) [作品]右大臣実朝 [初出]錦城出版社刊・昭18年9月

    

   

その環境から推して、さぞお苦しいだらうと同情しても、その御当人は案外あかるい気持で生きてゐるのを見て驚く事はこの世にままある例だと思ひます。

    

   

 

2002年10月30日(水) [作品]お伽草紙/浦島さん [初出]筑摩書房刊・昭20年10月

    

   

忘却は、人間の救ひである。

    

   

 

2002年10月23日(水) [作品]津軽 [初出]小山書店刊・昭19年11月

    

   

風景といふものは、永い年月、いろんな人から眺められ形容せられ、謂はば、人間の眼で舐められて軟化し、人間に飼はれてなついてしまつて、高さ三十五丈の華厳の瀧にでも、やつぱり檻の中の猛獣のやうな、人くさい匂ひが幽かに感ぜられる。

    

   

 

2002年10月16日(水) [作品][初出]『知性』昭15年1月号

    

   

社会的には、もう最初から私は敗残してゐるのである。

    

   

 

2002年10月9日(水) [作品]善蔵を思ふ [初出]『文芸』昭15年4月号

    

   

捨て切れないのである。ふるさとを、私をあんなに嘲つたふるさとを、私は捨て切れないで居るのである。

    

   

 

2002年10月2日(水) [作品]風の便り [初出]『文学界』昭16年11月号

    

   

単純な眼を持て。複雑といふ事は、かへつて無思想の人の表情なのです。

    

   

 

2002年9月25日(水) [作品]十五年間[初出]『文化展望』昭21年4月号

    

   

負けるにきまつてゐるものを、陰でこそこそ、負けるぞ負けるぞ、と自分ひとり知つてるやうな顔で囁いて歩いてゐる人の顔も、あんまり高潔でない。

    

   

 

2002年9月18日(水) [作品]富嶽百景 [初出]『文体』昭14年2、3月号

    

   

富士には、月見草がよく似合ふ。

    

   

 

2002年9月11日(水) [作品]美男子と煙草 [初出]『日本小説』昭23年3月号

    

   

私は、やつぱり独りで、下等な酒など飲みながら、私のたたかひを、たたかひ続けるよりほか無いんです。

    

   

 

2002年9月4日(水) [作品]パンドラの匣 [初出]『河北新報』昭20年10月22日〜昭21年1月7日

    

   

船の出帆は、それはどんな性質な出帆であつても、必ず何かしらの幽かな期待を感じさせるものだ。それは大昔から変りのない人間性の一つだ。

    

   

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