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太宰治作品のコトバ

 2002 ……


 

2003年2月26日(水) [作品]花火 [初出]『文芸』昭17年10月号

    

   

放縦な生活をしてゐる者は、かならずストイツクな生活にあこがれてゐる。

    

    

 

2003年2月19日(水) [作品]パンドラの匣 [初出]『河北新報』昭20年10月22日〜昭21年1月7日

    

   

男の子つて、どんな親しい間柄でも、久し振りで逢つた時には、あんな具合ひに互ひに高邁の事を述べ合つて、自分の進歩を相手にみとめさせたい焦燥にかられるものなのかも知れないね。

    

   

 

2003年2月12日(水) [作品]斜陽 [初出]『新潮』昭22年7〜10月号

    

   

友人がみな怠けて遊んでゐる時、自分ひとりだけ勉強するのは、てれくさくて、おそろしくて、とてもだめだから、ちつとも遊びたくなくても、自分も仲間入りして遊ぶ。

    

   

 

2003年2月5日(水) [作品]お伽草紙/浦島さん [初出]筑摩書房刊・昭20年10月

    

   

疑ひながら、ためしに右へ曲るのも、信じて断乎として右へ曲るのも、その運命は同じ事です。

    

   

 

2003年1月29日(水) [作品]女生徒 [初出]『文学界』昭14年4月号

    

   

同じ草でも、どうしてこんな、むしりとりたい草と、そつと残して置きたい草と、いろいろあるのだらう。

    

   

 

2003年1月22日(水) [作品]思ひ出 [初出]『海豹』昭8年4〜7月号

    

   

海峡を渡つて来る連絡船が、大きい宿屋みたいにたくさんの部屋部屋へ黄色いあかりをともして、ゆらゆらと水平線から浮んで出た。

    

   

 

2003年1月15日(水) [作品]津軽 [初出]小山書店刊・昭19年11月

    

   

私が有頂天で立てた計画は、いつでもこのやうに、かならず、ちぐはぐな結果になるのだ。私には、そんな具合のわるい宿命があるのだ。

    

   

 

2003年1月8日(水) [作品]姥捨 [初出]『新潮』昭13年10月号

    

   

倫理は、おれは、こらへることができる。感覚が、たまらぬのだ。

    

   

 

2002年12月25日(水) [作品]メリイクリスマス [初出]『中央公論』昭22年1月号

    

   

東京の生活は、やつぱり少しも変つてゐない。

    

   

 

2002年12月18日(水) [作品]乞食学生 [初出]『若草』昭15年7〜12月号

    

   

大船に乗つてゐながら、大船の悪口を言つてゐるやうなものさ。

    

   

 

2002年12月11日(水) [作品]もの思ふ葦/兵法 [初出]『日本浪曼派』昭10年11月号

    

   

文章の中の、ここの箇所は切り捨てたらよいものか、それとも、このままのはうがよいものか、途方にくれた場合には、必ずその箇所を切り捨てなければいけない。いはんや、その箇所に何か書き加へるなど、もつてのほかといふべきであらう。

    

   

 

2002年12月4日(水) [作品]服装に就いて [初出]『文芸春秋』昭16年2月号

    

   

衣服が人心に及ぼす影響は恐ろしい。

    

   

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