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太宰治作品のコトバ

 2005 ……


 

2005年8月31日(水) [作品]パンドラの匣 [初出]『河北新報』昭20年10月22日〜昭21年1月7日

    

   

古い時代と、新しい時代と、その二つの時代の感情を共に明瞭に理解する事のできる人は、まれなのではあるまいか。

    

    

 

2005年8月24日(水) [作品]斜陽 [初出]『新潮』昭22年7〜10月号

    

   

いつまでもお母さまのうしろに立つてゐて、おしまひにはお母さまのしづかな呼吸と私の呼吸がぴつたり合つてしまつた。

    

    

 

2005年8月17日(水) [作品]十五年間 [初出]『文化展望』昭21年4月号

    

   

私がもしサロン的なお上品の家庭生活を獲得したならば、それは明らかに誰かを裏切つた事になると考へてゐた。

    

    

 

2005年8月10日(水) [作品]トカトントン [初出]『群像』昭22年1月号

    

   

恋をはじめると、とても音楽が身にしみて来ますね。あれがコヒのヤマヒの一ばんたしかな兆候だ、と思ひます。

    

    

 

2005年8月3日(水) [作品]パンドラの匣 [初出]『河北新報』昭20年10月22日〜昭21年1月7日

    

   

十年一日の如き、不変の政治思想などは迷夢に過ぎないといふ意味だ。

    

    

 

2005年7月27日(水) [作品]女の決闘 [初出]『月刊文章』昭15年1〜6月号

    

   

知らなかつた。女といふものは、こんなにも、せつぱつまつた祈念を以て生きてゐるものなのか。

    

    

 

2005年7月20日(水) [作品]パンドラの匣 [初出]『河北新報』昭20年10月22日〜昭21年1月7日

    

   

気のいい人は、必ず買ひ物が下手なものだ。

    

    

 

2005年7月13日(水) [作品]美男子と煙草 [初出]『日本小説』昭23年3月号

    

   

ああ、生きて行くといふ事は、いやな事だ。殊にも、男は、つらくて、哀しいものだ。とにかく、何でもたたかつて、さうして、勝たなければならぬ(原文は傍点)のですから。

    

    

 

2005年7月6日(水) [作品]チヤンス [初出]『芸術』昭21年7月付発行

    

   

しからば、恋愛とは何か。私は言ふ。それは非常に恥かしいものである。

    

    

 

2005年6月29日(水) [作品]ヴィヨンの妻 [初出]『展望』昭22年3月号

    

   

人間三百六十五日、何の心配も無い日が、一日、いや半日あつたら、それは仕合せな人間です。

    

    

 

2005年6月22日(水) [作品]渡り鳥 [初出]『群像』昭23年4月号

    

   

もともと、このオリヂナリテといふものは、胃袋の問題でしてね、他人の養分を食べて、それを消化できるかできないか、原形のままウンコになつて出て来たんぢや、ちよつとまづい。消化しさへすれば、それでもう大丈夫なんだ。

    

    

 

2005年6月15日(水) [作品]人間失格 [初出]『展望』昭23年6〜8月号

    

   

このお金は使つちやいけないよ、と言つても、お前の事だものなあ、なんて言はれると、何だか使はないと悪いやうな、期待にそむくやうな、へんな錯覚が起つて、必ずすぐにそのお金を使つてしまふのでした。

    

    

 

2005年6月8日(水) [作品]女類 [初出]『八雲』昭23年4月号

    

   

女のからだにならない限り、絶対に男類には理解できない不思議な世界に女といふものは平然と住んでゐるのだ。

    

    

 

2005年6月1日(水) [作品]斜陽 [初出]『新潮』昭22年7〜10月号

    

   

腕輪、頸飾り、ドレス、帯、ひとつひとつ私のからだの周囲から消えて無くなつて行くに従つて、私のからだの乙女の匂ひも次第に淡くうすれて行つたのでせう。

    

    

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