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 きのう読んだ本

121‐130 -*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*
 

2006.7.24
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130 太田静子『斜陽日記』

を、7月22日11時20分、日比谷線の車内で読了しました(1998年6月1日小学館文庫・480円)。

太宰治の『斜陽』の底本となった日記。この日記には、『斜陽』と同じ表現や似た表現がたくさんあるが、母と娘の物語である『斜陽日記』と、独自のテーマを持っている『斜陽』とでは、読んだ印象がまるで違っている。

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2006.7.16
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129 野原一夫『太宰治 結婚と恋愛』

を、7月15日16時30分、自宅で読了しました(1989年1月10日新潮社刊)。

太宰治と、関係のあった女たち(小山初代、田辺あつみ、石原美知子、太田静子、山崎富栄)とのことが描かれている。事実の表層をなぞっただけという、印象しか受けなかった。

▲『太宰治 結婚と恋愛』は絶版ですが、サイト「日本の古本屋」で見つけることができるかもしれません(2006年7月16日現在:1件あり)。
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2006.7.14
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128 山本周五郎『小説 日本婦道記』

を、7月13日20時30分、自宅で読了しました(1958年10月25日新潮文庫・500円)。

夫や子のために生きることだけを喜びとしていた、武家社会の女の姿が描かれている。どんなに批判しようとしても、どんなに否定しようとしても、こうした生き方に感動する心が、自分の内に残っていることを感じる。

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2006.7.11
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127 野原一夫『回想 太宰治』

を、7月10日02時30分、自宅で読了しました(1980年5月10日新潮社刊)。

戦後、新潮社の出版部員として、太宰治の身近にいた著者の回想記。身近で見た太宰の姿が描かれているが、身近すぎるためにか、著者が見聞したことと太宰の作品が短絡されているという印象を否定できない。

▲『回想 太宰治』は絶版ですが、サイト「日本の古本屋」で見つけることができるかもしれません(2006年7月11日現在:10件あり)。
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2006.7.4
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126 速水敏彦『他人を見下す若者たち』

を、7月3日21時20分、自宅で読了しました(2006年2月20日講談社現代新書・756円)。

著者はこの本で、現在の若者は自信を喪失しているので、他者を低く見ることによって、自信を取り戻そうとしていると言う。そして、そうした若者について、「他者との親密な人間関係が形成されておらず」(118ページ)、「円滑な人間関係を促進・維持すること自体が不得手」(135ページ)と指摘していることに、興味を引かれた。ただ、論述が堂々巡りをしていて、読後の印象は薄い。

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2006.6.30
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125 会田雄次『アーロン収容所』

を、6月29日21時20分、自宅で読了しました(1962年11月15日中公新書・735円)。

終戦直後から約二年間、ビルマでイギリス軍の捕虜となって体験したことの記録。イギリス(軍)に対する激しい憎しみと、捕虜として希望をなくした虚脱感が、冷静に記述されている。副題にあるような、「西欧ヒューマニズムの限界」として普遍化することの当否は別として、興味深い話に満ちている。

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2006.6.17
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124 長部日出雄『神話世界の太宰治』

を、6月16日18時20分、喫茶店D(コーヒー・デルガゴ500円)で読了しました(1982年10月13日平凡社刊)。

この本が俄然オモシロクなるのは、太宰治とその作中人物を、日本神話のスサノヲとのアナロジーから解読しているところではなく、心中事件と転向によってその作品が変容することを記述している辺りからだ。太宰は神話の中により、この世の中にこそ棲んでいるのだからだと思う。

▲『神話世界の太宰治』は絶版ですが、サイト「日本の古本屋」で見つけることができるかもしれません(2006年6月17日現在:10件あり)。
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2006.6.11
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123 山田昌弘『希望格差社会』

を、6月10日01時00分、自宅で読了しました(2004年11月10日筑摩書房刊・1995円)。

著者はこの本で、1998年に一気に表面化したという、「勝ち組」と「負け組」の二極化による社会の問題を、職業、家族、教育の分野について考察している。そして特に、若者の希望格差拡大による「希望の喪失」と、そのことが招き寄せる問題に焦点を当てている。この本を読んで、いつの間にか大きく変貌してしまっている、この社会の姿に気づかされるのと同時に、自分の若いころのことから類推して、現在を考えることの危うさを改めて思った。

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2006.5.31
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122 室生犀星『密のあわれ・われはうたえどもやぶれかぶれ』

を、5月30日23時40分、自宅で読了しました(1993年5月10日講談社文芸文庫・1103円)。

 「われはうたえどもやぶれかぶれ」を読むと、「老い」は誰をも「平(ひら)の人間」にしてしまうが、それでも、老人は若い女性の裸の足に無限な優しさを感じたり、入院先の老人の態度に激しい憎しみを感じたりしている姿が描かれている。「老い」のことは老人にならないと分からないかもしれないが、この作品は「老い」のイメージを動的なものに感じさせてくれる。

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2006.5.19
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121 吉本隆明『老いの超え方』

を、5月18日18時00分、喫茶店D(コーヒー・デルガゴ500円)で読了しました(2006年5月30日朝日新聞社刊・1785円)。

82歳になる著者が、「老い」を「老い」の内側から、率直に語っている。老人は顔を見ると、ぼんやりしているけれど、いろんなことを考えている。ただ、考える範囲は狭くなって、妄想の深みにはまっていく、と。老人が抱えている問題は、人間一般に共通する、心身の異変の問題にほかならないことを、この本は教えてくれる。

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