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 きのう読んだ本

161‐170-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*
 

2007.7.24
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170 正高信男『父親力』

を、7月23日14時30分、つくばエクスプレスの車中で読了しました(2002年3月25日中公新書・693円)。

子どもの社会化は父性の役目だが、それを担うべき父親が母性的になっていることに、現在の危機があると著者は説いている。そして、父性を担うべき父親が、子どもに、家の外で生きていくための社会性を教える存在であることを、倫理的な要請としてではなく、動物としてのヒトの記憶の仕組みから、さらに、言語を扱う人間の記憶の仕方から、解明している。 おもしろくて、一気に読めた。

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2007.7.17
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169 土居健郎『「甘え」の構造(増補普及版)』

を、7月16日18時50分、自宅で読了しました(2007年5月25日弘文堂刊・1365円)。

ある国民の特性は、その国の言葉に内包されているとして、著者は欧米語にはないという「甘え」という日本語に注目し、その言葉から日本人の精神構造や社会構造の特色を解析している。そして、「甘え」の起源を日本人の母子関係(母子分離の心理的否定)に見出し、その「甘え」が家の外の社会でかなえられないことが、対人恐怖といった個人の心理的な問題や、青年のあり方の問題を生じさせていると論じている。三十数年も前の著書だが、古びていないどころか、「(大人も子供もなく、男も女もなく)皆一様に子供のごとく甘えているのは、たしかに人類的な退行現象といわねばならぬ」、「この人類的退行現象が死に至る病か、それとも新たな健康への前奏曲かという点について予言できるものは誰もいない」(272ページ)という執筆当時の時代認識に対し、今回の新稿では「甘やかし甘ったれる」関係として、今や退行現象がさらに深刻さを増している(6ページ)と指摘しており、この本の記述には、ますます切実さが加えられているような気がする。

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2007.7.16
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168 正高信男『ヒトはなぜヒトをいじめるのか』

を、7月15日12時50分、自宅で読了しました(2007年6月20日講談社ブルーバックス・819円)。

学校における「いじめ」は、二者間のトラブルに対し、傍観者が出現することによって成立すると、著者は言う。そして、傍観者となるのは、父親の存在感の薄い母親密着型の子どもで、さらに、家庭内(子育て)を担う母親と、家庭外(社会)を担う父親とが分離していて、家庭外(社会)の空気が入ってこない、家庭内だけで子育てが行われてきたことが、母子密着の関係を支えていると述べている。そこから、父親と母親のあるべき役割を導き出している。説得力のある見解だと思えた。

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2007.7.8
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167 吉本隆明『吉本隆明 自著を語る』

を、7月7日11時50分、自宅で読了しました(2007年6月30日ロッキング・オン刊・1680円)。

「固有時との対話」から「心的現象論」まで、10の自著について語った本(インタヴュアーは渋谷陽一)。書かれたときの背景や動機、またそれぞれの著作の関連性について、初めて聞く話もあり、興味をそそられた。採り上げられている著作の入口として、また出口として通過したい本である。

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2007.7.2
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166 永瀬隼介『19歳』

を、7月1日16時30分、自宅で読了しました(2004年8月25日角川文庫・500円)。

サブタイトルに、「一家四人惨殺犯の告白」とあるように、殺人犯の生い立ちから最高裁の判決までを、丹念にたどったもの。獄中から著者に宛てられた手紙や、拘置所面会室でのやりとりなどもあり、ノンフィクションというより、殺人犯と著者との壮絶なたたかいの記録を読んでいるような気にさせられる。

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2007.6.25
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165 吉本隆明『思想のアンソロジー』

を、6月24日13時10分、自宅で読了しました(2007年1月25日筑摩書房刊・1995円)。

70近い文章の中から、著者が執着してきたという個所を抜き出して、解説を加えたもの。あとがきで著者は、この本の性格を、「吉本の著書というより、吉本選および解説としたほうがふさわしい」と書いているが、この本を読みながら、書物は引用することを意識して読むという、斎藤孝氏の指摘(『斎藤孝の速読塾』)を思い浮かべた。引用文の固有性が、解説によって普遍性へ昇華されている、その実例を見ているような気がした。

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2007.6.22
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164 三浦展『格差が遺伝する!』

を、6月21日23時20分、自宅で読了しました(2007年6月2日宝島新書・777円)。

成績のよしあしは何によって決まるかを、小学校2〜6年生を子供に持つ、母親に行ったアンケート結果をもとに分析した本。格差が親から子に引き継がれ、固定化している様子がよく分かる。成績は親子関係や、子供の生活態度によって決まること、そしてそれらはさらに、家族の生活の質の格差を反映していることが解明されている。家族の生活の質の格差が、成績をはじめ子供一人ひとりのあり方を決めていることが問題であるというより、生活の質の格差が固定化していて、子供にまで引き継がれていることが問題であると説明されている。悲観的になりそうになるが、身近なことで、子供の生活の質を高めるとされていること(親子の会話をふやす、母親が毎日ちゃんと料理を作る、子供の生活態度を教育するなど)から、はじめるしかないのかもしれないと感じた。

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2007.6.12
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163 川田茂雄『社長をだせ!』

を、6月11日23時30分、自宅で読了しました(2003年8月2日宝島社刊・1470円)。

カメラメーカーでクレーム処理を、20年以上にわたって担当してきたという著者の本。実例を挙げて、処方箋を示している。実例じたいオモシロイ話だが、物(カメラ)に対する苦情を、人に対する苦情にならないように処理していくことの大切さが説かれていると感じた。人との関係を壊さずに、問題を処理していくことの、大切さと困難さは普段の生活と共通している。

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2007.6.11
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162 神田橋條治『精神療法面接のコツ』

を、6月10日10時20分、自宅で読了しました(1990年9月3日岩崎学術出版社・3150円)。

他者を援助する知恵は、ヒトの発生以来、集積されていると、著者は述べている。さらに、「治療者-被治療者関係と他の対人関係との間の差が無限に縮小してゆくこと」が理想的終点であり(180ページ)、「治療と教育との差を最小に見積もる立場をとる」(203ページ)とも述べている。この本に書かれている、「精神療法面接のコツ」とは従って、人が人を不安に思ったり、親が子に戸惑ったりしたときの、接し方のコツとしても読める。

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2007.6.4
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161 斎藤孝『会議革命』

を、6月3日23時40分、自宅で読了しました(2004年4月19日PHP文庫・580円)。

会議のあり方を劇的に変える方法が、分かりやすく記述されている。説得力はあるが、誰がどういうふうに変えていったらいいのか、そのことにも触れてほしかった。会議にたずさわる立場に応じて、この本に書かれている、会議を変える10の法則と3つの革命を、採り入れていくしかないのかもしれない。

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