発破実技講習
(2004年10月現在の情報)
発破技士試験を受けるにあたり実務経験の無いえみチュウは
受験資格を得る為に発破実技講習に参加してきました。
このページはそのレポートです。
講習会って、どんなことやるんだろうと不安に思う方
講習を受けようかどうか迷ってる方の参考になれば幸いです。
発破技士の試験を受けるには一定の受験資格が要る。
(詳細は労働安全衛生法施行令第70条別表5参照)
この講習は労働安全衛生法の発破技士免許試験規定に沿った内容になっており
修了すれば労働大臣が定める発破実技講習を修了した者としての
受験資格を得る事が出来る。
<講習日程等>
1日目
平成16年10月21日(木)立川にて座学講習、簡単な修了試験 9:00〜17:00
2日目
平成16年10月22日(木)青梅にて班毎に実技演習 8:50〜12:30
教室にて現場では分かりずらかった実技の詳細を勉強 13:30〜16:00
受講料 会員28,000円、非会員36,000円
講習テキスト 「新・発破技士テキスト」 1,000円
2日目のチャーターバス代、弁当代 2,900円
※東京都火薬類保安協会で参加の場合
※画像の転載等はおやめください
6号工業雷管
管体は鉛、けっこう小さい。
(爆薬は入ってない状態)
工業雷管とは、管体に起爆薬と
添装薬をつめたもので、導火線を
使って点火、爆薬を起爆させるもの。
![]()
コンクリート破砕器(模造品)
青い部分が薬筒(プラスチック製)、上に飛び出してるのが点火具。
これは爆轟せず燃焼します。
音、振動、飛石が小さいのが特徴。
薬筒内の薬剤は180g以下、臭素酸塩、クロム酸鉛等。
点火具は金属管体に点火剤が装填されている。
榎ダイナマイト(模造品)
発破後に発生する有毒な
後ガス(一酸化炭素や酸化窒素)
を少なくするよう特に考慮された物。
こう質ダイナマイト。(ういろうみたいなの)
爆速は5,000〜6,500m/sec
これがどれくらいの早さかと言うと、だいたい
6,000m/sec東京→名古屋を1分で
行けちゃうような感じ。
導火管付き雷管(模造品)
銀色の部分、雷管管体はアルミニウム製。
黄色いチューブの内壁に爆薬が塗布されている。
<見学の内容>
穿孔、火薬類の装てん、電気雷管の結線、退避
点火、発破後の点検等
<演習の内容>
導火線発破、電気発破(多発発破)、発破諸器具の取扱
演習は班に分かれて行われる。
今回の参加者は23名、全4班で6名ずつ
朝8時50分JR青梅駅前に集合、チャーターマイクロバスにて現場に移動。
鉱業所での実操業発破を見学、その後実技演習。
奥多摩工業(株)青梅採掘場
前日までの台風による雨で現場は
激しく、ぬかるみ状態。
雰囲気は。土日朝の特撮系の撮影現場(笑)
ショッカーとか居そうだよ(古っ)
火工所
導火線を切断する作業を除く、親ダイ
(爆薬に雷管を結着)作りなどの準備作業や
切羽から戻ってきた親ダイから、雷管を外す作業をする。
一つの消費場所に一箇所設けなければならない。
<見学>
油圧式さく岩機
3mのロッドを3本つないで穿孔。
油圧式さく岩機に
取り付けるビット
さく岩機の先端部分。非常に重くて固い
穿孔
この中に爆薬を装てんする。(穿孔径65ミリ)
前日の雨のせいで水が孔に染み出して
くるため、バキュームカーで水を吸い出していた
硝安油剤爆薬(ANFO爆薬)
爆速は3,000m/sec
硝酸アンモニウムと油剤が主成分で
金属粉等の鋭感剤を含有せず6号雷管1本で
起爆出来ない爆薬。
現在使われてる爆薬の70%くらいがこれ。
ざーっと孔に流し込む。
淡いピンク色をした粒状の爆薬。(肥料みたいな感じ)
触らせてもらって大感激!
含水爆薬1kg
硝安油剤爆薬は水に弱いので、念のため含水爆薬も使用。
爆速は4,000〜6,000m/sec
これも良く使われる爆薬。
組織成分として5%以上の水を含有していて比較的安全なのが特徴。
耐水性、後ガスが良好。
これを孔に5本入れていた。
けっこう柔らかい、形も感触も魚肉ソーセージみたいな感じ。
親ダイを運ぶ人
赤い箱が火薬を運ぶ専用の入れ物。
手前のセメント袋みたいなのは硝安油剤爆薬。
え?そんなとこ持つの?って感じ。
爆薬の本体を持つんだと思ってた。
親ダイを装てん
親ダイ 含水爆薬
魚肉ソーセージとは別の種類の含水爆薬。
これには段発電気雷管が結着されている。
段発電気雷管とは、電気点火装置と
装薬の間に延時装置が施してあって
延時秒時が段数によってそれぞれ違う物。
一斉に爆発させるよりも、段発の方が
振動、爆発音を互いに打ち消し合うので良い。
砕石も大塊を生じる事が少なくて良い。
これに対し延時装置が無く、直流電源で
1アンペアの回路電流を通電した時
通電開始から爆発前の時間が3ms未満の
物を瞬発電気雷管と言う。
脚線の色、ラベル(番号札)によって段数が分かるようになってる
オレンジ色はMS8段。
下の写真はMS5段。
MSとはミリセコンド(1/1,000秒)の事。
左のMS8段は延時秒時200ms、下のMS5段は
延時秒時100ms。
延時秒時とは2段以上の各段と1段との
時間差の事で、例えば間に6段、7段が入ってないとしたら
MS5段が爆発した100ms後にMS8段が爆発する。
これだけしか差がないと、ほとんど爆音は
1回しか聞こえない。
前段の崩壊が終わる前に次の段の爆発が起こるので
穿孔間隔が適切ならカットオフによる不発残留が
ほとんど無いという良さがある。
DS段発電気雷管の延時秒時(1段目は瞬発電気雷管が使われます)
段 2 3 4 5 6 7 8 9 10 延時秒時(s) 0.25 0.50 0.75 1.00 1.25 1.50 1.75 2.00 2.30
MS段発電気雷管の延時秒時(1段目は瞬発電気雷管が使われます)
段 2 3 4 5 6 7 8 9 10 延時秒時(ms) 25 50 75 100 130 160 200 250 300
ベンチ発破 MS1〜12段
岩石量約3000トン、ベンチの高さ8メートル、最小抵抗線2.5メートル
穿孔角度70度、穿孔径65ミリ、込めもの長4メートル、自由面(ベンチ)の穿孔数35個
ベンチ発破(階段発破とも言う)とは、岩盤上部から階段状に掘削面を作って行う発破。
穿孔は地上から下向きに行う。(写真のさく岩機が35個穿孔した)
平地での作業の為、墜落、落石の危険が少ない、後ガスの心配も無いので安全性が高い方法。
アホえみチュウは、携帯でビデオを撮るのに夢中で使用前の写真
を撮り忘れた。煙が立ち込め、真ん中辺りの岩が斜めにせり出している。
ベンチ発破後の自由面
上の写真のさく岩機と、この写真のさく岩機の位置で
この写真がどこか、だいたいの場所が分かるかと。
地面に亀裂がくっきり。
<演習>
(1)導火線の燃焼秒時の実測
1人1本60センチの4.6ミリ導火線にTMライターで点火、燃焼時間を実測して
1メートルあたり120秒(プラスマイナス20秒)の正常範囲内を確認する。
50センチ間隔の針孔を2孔開け、そこからの発煙を見て測定。
えみチュウの導火線は77秒。ちょっと、正常範囲からはみでるっぽい。
(2)小石を用いた導火線発破
4班各班が、70センチ導火線付き工業雷管1個を用い、小石の上で爆発させる。
爆薬(起爆薬、添装薬0.6グラム)の爆ごう威力を体験する。
厚さ3、4センチくらいの平たい石の上に雷管を立てて、雷管の周りに小石を置いて固定する。
すて導火線を用いて退避。
導火線だと、いつ鳴るのか分からないからドキドキ。
パンっとけっこう大きな音がしたのでびっくり。
石もきれいに割れていた。雷管は小さな鉛の破片になっていた。
(3)電気発破の多段発破
各班にDS雷管1〜2個、全6個
全て直列に結線、一斉に発破する。
厚さ3、4センチくらいの平たい石の上に雷管を乗せ、現場の砂(土?)で覆う。(貼り付け発破)
(4)導爆線との組み合わせ発破
各班にDS雷管1個、導爆線2.5メートル。
雷管は全て直列に結線。雷管と導爆線はビニールテープを巻いて固定。
うちの班だけ、雷管2個だった。(1個余った雷管を廃棄した)
土の上に、くっきりと条痕(導爆線を爆ごう波が走った痕)が残っていた。
本館資格ゲットサイトに戻る