「
権助」という人物
権助といのは人名というよりも。大店などの下働きとして奉公人をしている人物の総称です。女性の
奉公人だけではできない仕事などは勿論ですが、飯炊きなどもやるようです。
権助さんは大抵、田舎でで、朴訥な人間として登場します。
権助さんは、いろいろなシーンにて活躍しております。
■権助さんは村芝居の役者をやっていた。村芝居でも「忠臣蔵」がかけられるのですが、権助さんは女形を
やったことも在るようです。物凄い芝居でしょうね、これは。
権助さんは、芝居の名前を「忠臣蔵」ではなく、「提灯ぶら」と思っていたようだ。なぜなら舞台の上に提灯が
ぶらぶらさがっていたからだという。
■権助さん。旦那の御伴に提灯持ちをすることになった。旦那が目指すは、お妾さんのい家である。正妻に
内緒でいこうというのだ。正妻はもう察知している。権助に小遣いをやって、お妾の家を後で教えてくれ
という。ところが、お妾さんは少し変わっていた。正妻に気兼ねをしているのだ。旦那がきても家に
入れ様としない。旦那はあきらめて自宅に帰ると、今度は正妻が家に入れない。
しかたがないから妾宅へ、でも入れてくれない。
とうとう夜明けまで行ったり来りという始末。権助さんはあきれ顔だ。
■またある時、権助さん旦那の御伴なのだが、旦那は妾宅を知られたくないために、出かけた途中で、
仲間に会って海に釣りに出かけたことにする。証拠に魚を買っていけという。
正直者の権助さんは、魚屋に寄って買うのだが。買った魚は、なんと、ホッケや干物など。
それを持ちかえって言い訳しても、正妻が納得するはずも無いけど。
■権助さんはなかなかの酒豪です。一升酒などはお手のもの。一体どのくらい飲めるのか見当がつかない。
ある時、旦那は友人との酒の席で権助さんが五升の酒を飲めるかどうか賭けをした。
旦那は当然、権助さんの勝とした。
さて権助さん。一升枡で飲み始める。一升、二升はあっという間。三升目もぐいぐいと美味しそうに飲んだ。
四升目にとかかるところで、権助さんは中座をする。少しして戻ってくると、また飲みだした。
そして、五升を見事に飲み干したのである。たいしたのもです。
驚いたのは、中座したときに五升飲めるかどうか脇で試してきたというのだ。
■若旦那は遊びほうけている。遊び場所にでかけては何日も帰ってこない。
旦那はあきれて、棟梁を迎えにやるが棟梁も行ったきり帰ってこない。店の番頭を迎えにやっても
同じ始末。とうとう、権助さんにおはちが回ってきた。
権助さんは、遊び場所なんて行ったことが無い。遊び自体を知らない。若旦那を始め、帰ってこない連中
を相手に帰るように促すが。そこは若旦那。次第に権助さんをさとし、とうとう権助さんは酒などを飲み
始めるようになってね、使命を果たせなかったという。
「宮戸川」という噺に若い男女が家を締め出されてね、しょうがないから男のほうの叔父さんのの家に
やっかいになりにいくという。早合点の叔父さんは、二人ができているとして歓迎するのだが。
困っていた二人を叔父さんの家に行くように知恵をつけたのは、実は権助さんだったという………
暇を持て余して、へたくそな碁を趣味にしている旦那同士。待て待たないで喧嘩をして碁を打てないでいる。
碁が打ちたくて毎日いらいらしている。それを知ってなんとかしようと画策したのが権助さんでしてね。
雨の日に笠をつけて一方の旦那に行くようにしかけたのである…………・・てなことで。