落語に登場する「屑屋さん」

江戸では紙が貴重品です。今のように製紙技術が発達しておりませんので、豊富にあるわけ
ではなかった。そこでリサイクルということになります。
江戸はリサイクルというのが徹底していたと言われております。
下水道など発達していない時代でしょう。糞尿の処理は均衡のお百姓が回収しに来ました。
只で引き取るわけではなく、大家さんに代金が払われたそうです。
特に江戸城は高く取引されたもので、食べているものが違うので堆肥として良かったといいます。
お百姓はこの堆肥で野菜などを作って江戸に売りに来ます。大根は中目黒あたりで栽培されて
いました。江戸川区あたりは野菜畑だったそうです。
紙くずは「屑屋さん」が回収に来ました。商売ですね。
落語の中で登場する屑屋さんの一人が「井戸の茶碗」の屑屋さんです。
この屑屋さんは正直者でしてね、ある時、浪人から買った仏像を武士に売った。
この屑屋さんは利益の半分を返したりします。
その仏像の中から小判が出てきました。買った方の武士も正直な人でして、仏像は買ったけれど
小判は買ったものではないので返却をしようとする。
というような話です。最初は仏像。次は「井戸の茶碗」という国宝級の品物。
武士と浪人の間をうろうろ取り持っている屑屋さんの姿が描かれております。
落語にはもう一人登場します。「らくだ」という落語です。
この屑屋さんは酒で身を持ち崩したという人です。商売に成功していたのですが、とうとう屑屋という
商売にまで・・・・という気持ちを持っております。
この屑屋さんの人物描写は噺家さんによって違います。
「らくだ」という落語は桂 三木助師匠や三笑亭可楽師匠、笑福亭松鶴師匠、立川談志師匠などの
ものがあります。
これらの中で最も凄惨な形で描写をしているのが談志師匠でしょう。
「らくだ」というやくざ者に散々、具にもつかないものを売りつけられている屑屋さんでした。