「落語ネタの不思議なお話……・・ねずみと三井の大黒」

落語のネタの中には「左 甚五郎」を題材にしたものがあります。
「ねずみ」や「竹水仙」「三井の大黒」などなど。
「ねずみ」と「三井の大黒」はストーリがよく似ております。
共通点:
人物が違うのですが、「抜け雀」なども同じようなストーリですよ。
「ねずみと比べますと
共通点:
本当は高名な人物。慾の無い人でして。旅に出るが、持っていたお金を使い果たして
しまう。着ている物などは全くかまわない人だから、一見すると“物もらい”同然。
宿場に泊まりたいと思っても、声をかける旅篭など無い。
宿はずれの貧相な宿屋の前を通りかかる。
この宿屋、けして商売上手ではないが正直な人たちでして、この人物をこころよく
泊めてあげる。
さてこの御仁は酒好きでしてね。朝昼晩と酒一升ずつ飲んでは、ごろ寝を決め込む。
毎日がそれでして。旅篭のほうも酒代がたまってきているので、この御仁に宿代を
請求するが、文無しなので払えないということに。
さて困ったのは旅篭の方。ところがこの御仁。宿代のかたに作品を置いていくという。
「ねずみを彫る」とか、「雀を掻く」とかいうことになる。
これが生きているかのように動いたり飛んだりするから、それを見ようとする人たちで
旅篭は大勢の宿泊客がくるということに。
旅篭は大繁盛とあいなった。
「三井の大黒」では旅篭ではなく、三井家のために大黒様を彫るが、これが生きている
ような気がするほどの見事な出来映え。米の相場が下がったということで、すわ大変と
抱えている米俵を売りに行くという人間くさい大黒様である。