落語ネタの不思議なお話「三人兄弟と片棒」

大店に三人の息子がいる。大旦那は家督の相続を考え始めているが、誰にして良いか決心しあぐねている
ここに、「三人兄弟」と「片棒」の共通点がある。
この三人の性格の違いを演じ分けなくてはならないのだから、この噺は難しいでしょうね。
三人の性格をざっと言いますと、
長男:しっかり者で頭が良い。ずるがしこいところもある。
次男:適応力がある。間を取り持つタイプ。派手好き。
三男」しっかりしているようで堅物。意地っ張り。
「片棒」では、大旦那が自分の葬式を想定して、どのような形で行うのかを三人に聞いている。
長男は、近所や取引先などの関係者を大勢よんで、費用も莫大なものをかけて盛大兄やるという。
次男は、遊び人ですから、芸者や幇間持ち、頭連中を集めて町内を練り歩こうという。山車などもだす。
三男は、けちな性格ですから、費用などはかけないで、人よになどはせず、こっそりやるとい。
大旦那は店の後継者として三男を選ぶのだけれど、正解かどうかはわからない。
「三人兄弟」となると少し状況が変わる。
三人ともが遊び好きでしてね、とうとう二階に幽閉されるような状態になります。遊びに行ってはいけない
というわけですね。こんなことが長く続くわけには行きません。長男は画策をしまして幇間持ちをたきつけて
梯子をかけさせましてね、二階から脱出してしまいます。次男もこれにのって逃げてしまう。
三男も同様ですが、梯子などは使わないで二階から飛び降りてしまうという強攻策です。
一晩中遊びましてね、翌日戻ってくるのですが、長男と次男はなんとか理由をつけて言い逃れてしまうの
ですが、三男は乱暴者ですから、いいわけなどもせずに、正直に言ってしまう。ふてくされていただけなの
ですがね。正直に言ったのは三男だけということで、大旦那のめがねにかなったのは三男ということに
これも正解かどうかはわからないわけです。
大店になるとね、後継者を誰にするのかを悩むのが常でしょうけど、落語の若旦那は皆、遊び人ですから
大旦那も大変ですよ。
番頭さんがしっかりしてるものでしょ。若旦那の馬鹿さ加減がもろに出てくるわけですよ。
「三人兄弟」という上方の落語は、外国の作なのだそうです。落語のネタにはフランス小話が使われますが
元本はこれなのだそうですよ。(受け売りですがね)
ウイットに富んでいるので面白いですよね。
談志師匠がよく使っていますよ。