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消え た近代建築
桃牧舎/キッチンヤマダ

所在地:千代田区神田神保町1ー23/建設年:昭和4年/設計者:?/解体年: 平成13年秋/撮影年月日:平成10年/日本近代建築総覧No.

 神保町の東端、駿河台下の交差点からよく見える位置にありました。2ブ ロック南にはダン洋品店があり、これらの建物は雑誌やWeb上でよくセットで紹介されていました。
 神保町=古本屋街=レトロ建築の街、という三段論法により、この街の古い建物は広く知られ、また出版社が多いこともあって雑誌やテレビに出ることも多 く、よってこの2軒もそこそこの認知度を誇っていました。



 「桃牧舎」は戦前は牛乳販売店→ミルクホールだったそうで、店の正面には その時代の右書き看板文字の痕跡がうっすらと残っていました。戦後は喫茶店として営業していました。
 メニューは少なく、食事はスパゲッティ−とトーストのみで、しかもその見た目と味は昔風でした。お婆さんがひとりできりもりしていて、たまに
バイトでもなんでもないお客のお姉さんが手伝いをしてい る、という変わったお店でした。
 店先に発砲スチロール製の桃の看板がぶら下がっているのが特徴でした。また、この建物はモルタル仕上げなのですが、窓のアーチの間にも、しっかりと桃の レリーフがしつらえてありました。

 「キッチンヤマダ」は、おなじみ銅板張り看板建築で、お店はよくありがち なBC級定食屋そのものでした。桃牧舎とは違いメニューは豊富、お客さんも多く、建物、店構え、店の人、お客、メニュー、味、その全てに強く「昭和」を感じたものです。ここでよくトンカツ定食を食 べたものでした。

 この2軒は店をたたみ、建物は解体され、跡地にはビルが建ちました。その 1階にはあろうことか外資系コーヒーショップが入っています。 ここではコーヒー飲んだらんけんね(怒)。


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