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How to make?

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1.牛脂の精製2.アルカリ溶液を作る3.牛脂とアルカリ溶液を混ぜ合わせる 4.型に流し混み、24時間寝かせる 5.切り分けて天日干しをする 苛性ソーダの注意

牛脂100パーセント石鹸、カモミール石鹸、収穫後のカモミールの花 牛脂100パーセント石鹸 牛脂100パーセント石鹸と測り

牛脂100パーセント石鹸ができあがるまで

★*-*-*-*-*-*-*-*-★手作り石鹸は誰もができる楽しい作業★-*-*-*-*-*-*-*-*★
★*-*-*-*-*-*-*★学校やサークルで、ぜひ楽しい実験をしてみて下さい!★-*-*-*-*-*-*★
★*-*-*-*-*-*-*★苛性ソーダ(水酸化ナトリウム)のまとめのページも参照してください ★-*-*-*-*-*-*★


1.牛脂の精製

精製後の牛脂 お湯を注いで 月桂樹の葉と牛脂 脂から脂肪だけを取り出す作業です。
鍋に新鮮な牛脂を入れて、お水と塩少々、月桂樹、ローズマリー、スペアミントの乾燥葉を加えて、ぐつぐつと長時間煮ること、約1時間以上、脂肪は溶けて、繊維質の肉部分やスジや皮には火がとおり、とんこつスープのような状態になります。
の時にいっしょに煮込んだハーブは牛脂の臭みが取れるので、季節に合わせてタイム、セージなども加えます。(脂肪がなければこのままシチューにできそうなくらい良い香りがしてきます!)この中の脂肪だけを取り除くため、ある程度あら熱が取れたら、ザルで漉し、カスやスジなどを取り除きます。さらさらしている、なるべくカスが入っていない状態の牛脂をボールやミルクパックにいれて、冬なら外に一晩、夏なら冷蔵庫にいれて、脂肪だけが固まるのを待ちます。
日には分離し上層部に真っ白な脂肪が固まっていて下には塩水と肉カスなどがまじったものがあります。上に白く固まった脂肪だけを型から取り出し、下の不純物は畑などに撒いてしまいます。一度のお肉で2回ぐらいは脂肪が取れるので、同じ作業を2回はやってみる価値があります。
方ザルに残った絞り粕ですがこれはさらに利用できます。3回目ぐらいの煮込み作業でスジ肉も脂がもっとぬけて、ちょっとしたお料理に少しだけビーフだしとしても使えます。野菜をたっぷりいっしょに煮込んで、"ビーフ風味シチュー"や"ビーフ風味カレー"が作れてしまいます。)
の作業でまる1日、主原料の牛脂肪の精製はまさに牛もつ煮込み料理感覚。取り出された牛脂は白いバター、または固いラードの塊のようです。これが真っ白な美しい、牛脂100パーセント石鹸の主原料となります。

2.アルカリ溶液を作る

ハーブティーを煮詰める。ティーは必ず冷やしてから、苛性ソーダを加える 苛性ソーダとハーブティーで作ったアルカリ溶液 苛性ソーダと水だけのアルカリ溶液はもちろん透明。アルカリ溶液はいずれも50度に冷やしておく 酸化ナトリウム(苛性ソーダ)を水や冷ましたハーブティーに溶かして、アルカリ溶液を作ります。(この薬品は劇薬に指定されているので、購入の際はハンコを持っての届け出購入となります。)
酸化ナトリウムはパイプの洗浄によく使用されているのですが、強いアルカリで汚れを分解してしまうのです。肌に直接ふれると強烈なアルカリが反応して刺激があり、もしもぬれた手などで触ったら、必ずやけどを負いますし、繊維には穴があいてしまいます。でもゴム手袋をして、気管から吸い込まないように、目に入らないように、換気扇も回し、外気を十分吸える状態で、慎重に十分気をつければ大丈夫です。(汚れ落としには絶大の威力ですから便利な薬品なのです。)
性ソーダを水に溶かして水酸化ナトリウム溶液を作る時、ジュワーッと白い煙が上がるとともに、水溶液の温度は100度近くに一瞬で熱せられます。そのため水に溶かす瞬間が最も危険な作業となるわけです。
熱のティーメーカーのガラスピッチャーやコーヒーメーカーのピッチャーに分量の水をいれて、正確に計算された分量の水酸化ナトリウムを少しづつ加え、菜ばし、ステンレスのマドラー、耐熱ガラスのマドラーなどを使い、よくかき混ぜて完全に溶かしそのまま冷ましておきます。
くれぐれもお湯でアルカリ溶液を作らないようにしましょう。
温度が100度では済まないので、爆発して噴出します。耐熱ガラスが割れるまでにはなりませんが、噴きだす勢いは恐ろしいもので大変危険です。soap-makerは庭で大失敗をしたことがあります。
のような訳で、季節のハーブをふんだんに使ったハーブティーは十分に冷ます必要があります。定番のカモミールやローズマリー、マリーゴールド、いろいろなミント、かんきつ類の絞り汁、それに日本茶や紅茶、コーヒーも使えます。香りはアルカリ反応で失われますが、性質が残るのでいろいろ試すと面白いです

●水酸化ナトリウムの量(苛性ソーダの量)について●

校の化学の授業などで実験した方もいると思いますが、石鹸を作る際に原料の油脂1グラムをアルカリの分子と完全に結びつける為に、それぞれの油脂の脂肪の構成によって正確な水酸化ナトリウムの量を計算する公式があります。
各油脂には(牛脂には牛脂の、オリーブ油にはオリーブ油の)それぞれの鹸化価が算出されているので、鹸化値と油脂の分量を掛け算し、さらに56分の40という数字をかけると水酸化ナトリウムの分量がミリグラムで算出されるのです。水の分子、オイルの分子、アルカリの分子がそれぞれ正確に結びついて、アルカリ塩とグリセリンに変化するのです。牛脂の鹸化価は約190で、公式から算出する場合次のように計算します。


190×牛脂の総量(g)×56分の40÷1000=水酸化ナトリウムの量(g)

脂100パーセント石鹸の場合は 100グラムの牛脂に対して、12.6グラムから13グラムの水酸化ナトリウム(苛性ソーダ)を牛脂総量の約3分の1の水に溶かすと、より牛脂のマイルドな部分と洗浄力の良さが生かされたクリームのような泡立ちの石鹸ができることが何度も試しているうちにわかりました。
たとえば1キログラムの牛脂が精製できたら、360グラムの水に130グラムの苛性ソーダを溶かしてアルカリ溶液を作り、これらを混ぜると石けんとなります。上記の公式からは135.7グラムの苛性ソーダが必要と計算されますが、幾度も実験をした結果、牛脂だけの場合は少し少なくすると心地良い石けんができることが解りました。鹸化価の値にはその油脂の種類によって10から30ぐらいまでの幅があります。できれば苛性ソーダを少なめに使いたいので、牛脂はその点でも便利なよい原料だと思います。

3.牛脂とアルカリ溶液を混ぜ合わせる

約1時間混ぜ続けると... アルカリ溶液を溶けた牛脂に注ぐ 温度を測る 牛脂を完全に溶かす 脂とアルカリ溶液の温度を50度ぐらいに合わせます。(きちんと温度計ではかるのがベストです。)
脂の鍋の中に、アルカリ溶液を飛び散らさないように慎重に注ぎながら、菜ばしを何本も重ねて作ったかき混ぜ棒や泡だて器でゆっくりと時計の方向にかき混ぜていきます。くれぐれもアルカリ溶液を手にかけたり、洋服に飛ばしたりしないようにしてください。アルカリ溶液を注ぎ終えた後の牛脂もまだまだ水酸化ナトリウムの性質が非常に強いままなので、石鹸になるまで十分危険だと考えて、慎重にかき混ぜてください。油脂の分子、水の分子、アルカリの分子がうまく出会うように、丁寧にゆっくり、かき混ぜつづけて約1時間、もったりと重くなってくるので、さらにかき混ぜた後、バニラオイルを加えます。オレンジオイルも牛脂石鹸には良く合います。
すかに甘い、アイスクリームのような香りの石鹸が出来上がりますが、混ぜ込んだ時点では鼻を近づけてにおいをかぐのは止めましょう。強いアルカリが反応している途中で、まだ鹸化作用の途中だから大変危険です。
一固めのマッシュポテトのようになってしまったら、それはかき混ぜすぎで型に流しにくいので、この一歩手前でかき混ぜるのを止めてください。この頃合を見極めるのが少し難しいのですが、1時間を目安にかき混ぜつづけていると徐々に温度を失っていき、ゆるゆるのホットケーキミックスのような状況になります。この手ごたえを感じたらかき混ぜるのをストップして石鹸の型の準備をしてください。繰り返しますが、「一時間を目安にかき混ぜる。」「ゆるゆるのホットケーキの種の状態。」がベストの状態です。

4.型に流し混み、24時間ほど寝かせる

牛乳パックの中に流し込んだ後 ヘラで静かに流し込む に最適なのは、ミルクパックやお豆腐のパック、それにペットボトルを横にして、上部を切り取ったものでもオーケーです。缶入りクッキーやチョコレートを区分けしている仕切りパック等もいろいろな形がありますから大切にとっておきます。
側がプラスチックやビニールでコーティングされているもので、型を取り出しやすいやわらかさをもった型ならばどんなものでも石鹸の型になります。とにかく後から抜くことを頭に入れておいて、使いやすい物を普段から集めておきます。
型に流し込む際はこぼさないように、飛び散らしたりしないように十分注意をして行います。大きな鍋から直接入れるのは大変なので、プラスチックのピッチャーやボールに一度取り分けて、用意した方に順々に入れていくと安全です。
番能率的なやり方はそれぞれの工夫次第です。春江工房ではあらかじめ牛乳パックなどの型をダンボールや発砲スチロールの箱にきっちりと並べておいてから、鍋を傾けてゆっくりと流し込んでいます。
し込みが終わったら、ダンボールやスチロールの蓋を閉めて1日余熱で寝かして化学反応を進ませます。この余熱での反応をさせてあげることがとても大切です。翌日になってもまだまだやわらかそうで、型からはずせそうになければ、ハッポウスチロールの蓋をはずしてもう一日様子を見てください。2日目にはもう型から抜く作業に移れるはずです。牛脂100パーセント石鹸はとてもよく固まり、比較的固まる速度も速いです。

5.型からはずして切り分けて、天日干しをする。

切り分ける 風通しの良いところに干す から石鹸を抜く時、そして、完全に天日干しが終了するまで、必ずゴム手袋か厚手の乾いた滑り止め付きの軍手をして石鹸を触ります。まだまだ反応が進んでいる途中なので、アルカリ度の高い、べとべとの状況で、肌にはとても刺激を与えてしまうので、この時も十分気をつけて行います。
から抜いたら、そのままの大きさで構わないものはそのまま、大きなものは(牛乳パックなどのもの)スポンジケーキをカットするのに使うワイヤーナイフで切り分けます。使いやすい大きさを考えてもいいし、ジャンボなバスサイズにしてもいいですね。切り分ける道具は釣り糸やたこ糸をぴんと張るための押さえを自分で作って、オリジナルカッターにしてもいいのです。でも糸は切っているうちにアルカリに触れつづけていくうちに弱くなってぷつんと切れてしまう事がありますから、作業をスムーズに早くやりたいのでしたら、1000円近くしますがケーキ作りコーナーで売られているワイヤーナイフが便利ではあります。
り分けたら、箱や板の上にスーパーのビニールや広告の紙などを敷いて風通しよく並べて、外に干します。太陽の光をがんがん浴びて、さらにゆっくり反応が進んで、約5週間。ようやく真っ白な固いチーズみたいな石鹸ができます。
使うのが待ちきれない人は途中3週間たったら、そっとひとつ実験で手を洗ってみてください。ゆっくりと小さなクリームみたいな泡が立つはずです。
さあ、化学実験が大好きな人、お料理好きな人、手作り大好きな人、ぜひ皆さんで石鹸づくりを経験してみてください。
生活の必需品がみんなで作れて、かつ、無添加石鹸の良さが実感できます。ただし苛性ソーダの扱いにはどうか十分に気をつけて挑戦してください!

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