甲斐犬は、山梨県・長野県の山間部で獣猟犬として飼われてきた日本犬です。

原産地の山梨県が昔は『甲斐の国』と呼ばれていたことから甲斐犬という名称がつけられ、

昭和9年に国の天然記念物に指定されました。 

熊や猪にもひるまない勇敢な猟犬としての性質をもちながら、飼い主とその家族には非常に

従順で、家庭犬としても非常に優れた資質を持っています。

飼い主以外の人間に心を開かず、唯一人の飼い主に一生忠誠を尽くすことから一代一主の犬

と言われています。                    

 

 甲斐犬の先祖は、4千年前頃に東南アジア地方から狩猟民族と共にわたってきたと考えら

れています。 甲斐犬発祥の地は、山梨県西部(森林が96%を占める南アルプス山麓の懐に

抱かれた標高718〜1382mの段丘に8集落が点在)、両側に急傾斜の山々が連なっている

地域でした。 この地形による周辺地域からの隔離と甲斐犬の同種で群れ他種を嫌う性質が

甲斐犬の純粋性を保っていた大きな要因と考えられています。 この地域では、昭和初期

まで狩猟が生活の糧であり、甲斐犬は虎犬と呼ばれて狩猟のよきパートナーとして活躍して

いました。 現在に至る甲斐犬の故郷は、日本第二の高峰北岳(標高3192m)をはじめと

する3000m級の山々の登山口として知られる、山梨県中巨摩郡芦安村だといわれています。