「最終兵器彼女」アニメ化騒動

私はまだ、「最終兵器彼女」のアニメを見ておりません。とりあえず、秋田では放映される予定もございませんし(こんな田舎のテレビ局で最新の作品が取り上げられるわけないもん)、いずれDVDなりビデオなりになってから見ればよいと思っているので焦っておりません。ただ、ファンからはそんなに良い評判が聞こえてこないのが気にはなってはいますがね
この作品を映像化するというのは非常に難しい作業で、失敗したときのリスク(失敗作の烙印を押されれば、誰も相手にしなくなりますよ)を考えると、かなり勇気が要ると思います。成功すれば絶賛されるでしょうがね
最終兵器彼女アニメに関する情報は上にリンクしたオフィシャルサイトを参照ください。
でも、私が言いたい「騒動」とはこのことではありません。
2000年の夏から秋にかけてのころ。ちょうど「最終兵器彼女」の連載が軌道に乗り、多くのファンの心をつかみ、「この連載もどうやら成功するな」という確信が持てるレベルまで来たころの話です
しん先生の制作事務所のオフィシャルサイト「SHIN Presents! on the WEB」(当時。「現「Sinpre.com」)で、「最終兵器彼女」の映像化に関するアンケートが唐突に行われたことが、騒動のきっかけでした。
アニメ化された今となっては、「しんプレ」側の「あ、具体的に何か決まってるとかそーゆうんではないです(笑)ただ皆さんどー思ってんのかな〜くらいの、軽い気持ちなので。くれぐれも深読みなさいませんよう、よろしくお願いしますね」というエクスキューズも、話半分で聞かなければならないかなぁ、とつくづく思います(非公式な打診くらいはあったのでしょう)が、このアンケートの反響はすさまじく、アニメ化の是非に関しては、「サイカノ」ファンを真っ二つに分けるほどの大論争になりました(^^;;;
詳しくは、当該サイトでご覧いただければと思います(私も答えてます。私は「アニメは条件付き賛成、テレビドラマ化は断固反対派」でした)が、アニメ化賛成派、反対派を問わず
という意見が、これでもか、これでもか、と寄せられました。中には、「いいひと。の時には、草なぎ剛の顔写真をダーツの的にした。あんな思いはもう二度としたくない」といった過激な意見もあったほど。私はそこまで草なぎ君自身を嫌ったりはしませんが、気持ちは痛いほどよくわかります
この「いいひと。」時代からのしん先生ファンからの悲痛な叫びは、少なくとも、今回、アニメ化を手がけているスタッフの方には伝わっているはずです。このことは、「メディアミックスに関するしんプレゼンツの立場」というコーナーで明示されています。
詳しくは、リンク先を読んでいただきたいですが、簡単に概要をまとめると、映像化許可にあたり、
●原作終了まで放映を待ってもらうこと
●他のメディアヴァージョンでの表現したいことを明示すること
●制作スタッフに、アンケートに目を通してもらうこと
(kaz8注:↑この我々の悲痛な叫びに目を通しながら、なおも、原作の世界観をぶち壊す作品が創れるというのなら、そいつは人間じゃない)
…など、ことこまかな条件をつけた上で、「原作に忠実な「最終兵器彼女」の要求は一切していない。忠実であるべきは原作のもつ「意志」であり、それをクリアーしたうえで、あくまでアニメーション作家の皆さんが最も表現したい「最終兵器彼女」を制作していただくことを、一貫して要求している」と、読者に向けて、きっぱりと線引きをしています。「いいひと。」での苦い経験を生かして、いい作品を世に送り出すために、「しんプレ」として、できうることを過不足なく(やり過ぎでもなければ、やらなさ過ぎでもなく)実施していることがよく分かります。
しんプレ側は、前回の「いいひと。」ドラマでの甚大な被害を糧に、新たな一歩を踏み出しています。それでも「最終兵器彼女」のアニメの評判が芳しくないというのなら、もうそれは仕方がないことかな、と思います。やるべきことはやり、最善を尽くした上での失敗なのですから。でも、私は、「これだけ多くの人々が一生懸命やってくれている作品がそんなに無条件につまらないわけないべさ。きっと面白いよ」と信じています。
「いいひと。」で無視され、叩き壊されたのは、原作の「意志」という言葉で表現されている作品の中でも核心的な部分であり、今回は、少なくとも、この核心部分について、しん先生がOKを出した範囲内でアニメ化されているんです
それに、アニメを制作する人は、少なくとも、マンガを読む人間に理解がある人達だと信じています。また、テレビアニメの視聴率なんてそもそもたかが知れているし、彼らにとっては、ビデオなりDVDが売れなければ、アニメ化したおいしさは味わえないわけでなんですから。ファンを無視したものを創れば、痛い目にあうのは自分たちなんですから。