核戦略問題研究会ホームページ

2004年4月26日 世界平和アピール七人委員会(紹介)

(作成 2004.05.06)  電子メールの転送で下記の要請がありましたので、とりあえず転送電子メールを紹介 する形式で内容の紹介をいたします。  ただし転送者・紹介者の名前と電子メールアドレス及び世界平和アピール七人委員会 事務局長の連絡先は削除しています。(日本科学者会議核戦略問題研究会事務局 阿部) **************************************************************************** 4月26日に世界平和アピール七人委員会の記者会見があり、イラク・パレスチナ問 題と核問題に関するアピールを出しました。知人のジャーナリストの方から、アピー ル文を送っていただきました。マスコミにはあまり報道されませんでしたが、とても いい内容なので、多くの方に読んでもらいたいと七人委員会の委員は言っているそう です。マスコミがだめならミニコミで広げていただけると嬉しいです。 > ーーーーーー以下転送ーーーーーーーーーーー > 世界平和アピール七人委員会 > 2004年4月26日 > > 世界平和アピール七人委員会は、1955年から1996年までの間に71回に > わたり国内・国外にアピールを発してまいりました。これらはすべて人道主義と > 日本国憲法の平和主義に依拠した、不偏不党の立場からのものでした。その中で > は一貫して、すべての核兵器をはじめとする大量破壊兵器の廃絶と研究開発の禁 > 止を求め、国家主権を無制限に絶対視することなく、国際紛争の武力によらない > 解決を図る世界秩序を確立し、戦争を廃絶する必要性を求めてきました。これま > での委員は20名におよんでおります。その後、委員の死去が続いて伏見康治委 > 員、平山郁夫委員の2名だけになったため、これまで活動を事実上休止しており > ました。今日の国際安全保障についての世界的な危険な潮流が強まる中で、委員 > を補充して活動を再開することにいたしました。 >   > 現委員 > 伏見 康治(物理学、大阪大学・名古屋大学名誉教授) > 平山 郁夫(画家) > 武者小路公秀(国際政治、大阪経済法科大学アジア太平洋研究センター所長) > 土山 秀夫(病理学、長崎大学名誉教授) > 大石 芳野(フォトジャーナリスト、東京工芸大学教授) > 井上 ひさし(作家、日本ペンクラブ会長) > 池田 香代子(ドイツ文学翻訳家、口承文芸研究家) > > 事務局長 > 小沼 通二(物理学、慶應義塾大学名誉教授) > > 旧委員 > (1)最初の委員 > 下中弥三郎、植村環、茅誠司、上代たの、平塚らいてう、前田多門、湯川秀樹 > (2)その後参加された委員(参加順) > 川端康成、朝永振一郎、大河内一男、田畑茂二郎、井上靖、桑原武夫、関屋綾 > 子、隅谷三喜男、内山尚三、久保亮五、永井道雄 > > 事務局長 小沼通二 連絡先:  阿部コメント:迷惑がかかるおそれがあると判断して連絡先を削除しました。 > ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー > 武力行使・敵対行為の犠牲になる市民の安全の擁護と > 紛争の平和的解決を求めるアピール > > 2004年4月26日 > 世界平和アピール七人委員会 > > イラクとパレスチナにおける紛争は混迷の度を加え、子供を含む市民がおびただ > しく犠牲となり、多くの市民の拘束・隔離が続いています。この事態を黙視する > ことは許されません。 > 私たち世界平和アピール七人委員会は、日本国内および国際社会に対し、以下の > 通り訴えます。 > > 1 武力行使・敵対行為の犠牲になる市民の安全の擁護を > 非国家組織によるか、国家によるかにかかわらず、市民を無差別に殺傷し、拘 > 束・隔離する一切の軍事暴力を即時停止し、人権擁護・法の支配・民主的統治の > 推進を重視する人間安全保障の原則(1)に従うことを求めます。私たちはすべて > の国家に、この原則に違反する一切の政策を放棄することを求めます(2)。 > 特に、米国主導のイラク占領軍によって、ファルージャなどで展開された軍事的 > 威嚇および制圧行為が二度と繰り返されないことを求めます。 > > 2 紛争の平和的解決への国連の役割の強化を > 国連憲章第2条3,4は、すべての加盟国が、国際紛争を平和的手段によって解 > 決し、武力による威嚇または武力の行使を慎まなければならないとしています。 > これは、戦争放棄と紛争の平和的解決を取り決めた1929年のケロッグ・ブリアン > 条約(3)の精神を引き継ぐものです。 > イラクにおける混乱は、軍事力はなにも解決しないことを示しています。私たち > は、全ての外国軍隊が撤退し、国連がイラク国民を助けることを求めます。 > 私たちは、国連と加盟諸国が、国際ならびに国内紛争解決のための手段として > の、一切の戦争の放棄を宣言し、違反者に対する処罰を規定した新しい不戦条約 > を締結するよう訴えます。 > > 3 平和憲法の先駆性の確認を > 日本国憲法の戦力および交戦権の否認と、コスタリカ憲法(4)の常備軍の禁止 > は、国連憲章とケロッグ・ブリアン条約に沿った先駆的な行動であることを、国 > 際社会が確認し、支持し、ハーグ平和アピール市民社会会議(5)も述べていると > おり、他の国々がこれに続くことを求めます。 > > 伏見 康治 > 武者小路公秀 > 土山 秀夫 > 大石 芳野 > 井上ひさし > 池田香代子 > 事務局長 小沼 通二 > > 注: > (1)   「人間安全保障」は、国家全体の安全保障ではなく、個々の人間の安全 > 保障を問題にする。1990年代に国連で使用されはじめ、国連事務総長の任命した > 緒方貞子、アマルティア・センを共同議長とした「人間の安全保障」委員会が報 > 告をまとめた。2003年5月に国連に提出され、全加盟国に配布された人間の安全 > 保障委員会報告書では、「人間安全保障は、すべての人々の生命(生活)の死活 > に関る中核にあるものを、人間の自由と達成度とを高める方向で守ること」とし > ている。わかりやすくいえば、すべての人間の命と生活の不安をなくし、恐怖と > 欠乏から自由にすることである。 >  この報告書は、国家の行動について、「国家と国際社会の安全保障論議を席 > 巻しているのが『テロに対する戦争』である。軍事行動ばかりでなく、資金や情 > 報、人間の移動を追跡し(阻む)といった手段にも大きな関心が向けられてい > る。また、情報の共有など、新しい分野での多国間協力も進んでいる。しかしな > がらこうした手段は、テロリストへの資金提供や政治的・軍事的支援を断ち切 > り、危険人物を事前に拘束することで攻撃を阻止するという、短期間の強制的戦 > 略が主眼になっている。それと同時に、国家支援型テロへの対応がなされていな > いし、専制政治への批判を封じるために合法的な団体がテロ組織の烙印を押され > る場合がある。そして、人権擁護や法の支配と民主的統治の推進よりも、テロと > の戦いが優先されているのが現状である。」 > 「ある国家の行為が他国やその国民に影響を与えることを考えれば、国家が国益 > のみに執着し主権を無制限に振りかざすことはもはや許されない。・・・・・一 > 方的な行動を起こすことは、国家間の違いを埋める平和的な解決手段とはなりえ > ない。」としている。 > (2)  いわゆる反テロ戦争の余波を受けて、異常な監視の対象とされ、恒常的な > 不安状態に置かれているマイノリティに対する、人間としての安全保障、尊厳の > 尊重と人権の擁護も、特にアメリカ、イスラエル、ロシアにおいて問題である。 > 日本における在日韓国人・朝鮮人への差別的な動きや、欧米におけるイスラム排 > 斥と反ユダヤ主義の相互激化などの一切の排外主義を退けることも重要である。 > (3)   ケロッグ・ブリアン条約は、不戦を誓い、戦争放棄を定めた条約で > あって、1928年署名が行われ、1929年に発効して現在も有効である。 日本は最 > 初に署名した9か国の一つである。この条約は > 第1条 (戦争放棄) 締約国は、国際紛争解決のため戦争に訴えることを非と > し、かつその相互関係において国家の政策の手段としての戦争を放棄することを > その各自の人民の名において厳粛に宣言する。(日本帝国政府は「その各自の人 > 民の名において」は日本国に限り適用なきことを宣言する。) > 第2条 (紛争の平和的解決)締約国は。相互間に起こることあるべき一切の紛 > 争または紛議は、その性質又は起因の如何を問わず、平和的手段によるの外これ > が処理又は解決を求めざることを約す。 > と規定している。それにもかかわらず20世紀の間に2度にわたる世界大戦が > 起こったのは、罰則と制裁規定がなかったために日本をはじめとして各国がこの > 条約を無視したことと、各国が自衛権を主張したためである。実際には、現代の > 戦争は全て自衛権を理由にして行われている。 > > (4) コスタリカ共和国憲法 第12条 > 恒久的制度としての軍隊は禁止する。公共秩序の監視と維持のために必要な警察 > 力は保持する。 > 大陸間協定により若しくは国防のためにのみ、軍隊を組織することができる。い > ずれの場合も文民権力にいつも従属し、単独若しくは共同して、審議することも > 声明・宣言を出すこともできない。 > (5)  第1回ハーグ国際平和会議100周年を記念して開かれたハーグ平和アピー > ル市民社会会議(1999年5月11―16日)の最終日に採択され、国連に提出されて、 > 全加盟国に配布された「公正な世界秩序のための10の基本原則」は、その第1と > して、 > 「各国議会は、日本国憲法第9条のような、政府が戦争をすることを禁止する決 > 議を採択すべきである」をあげている。 > > ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー > 核兵器への依存の即時停止と速やかな廃絶を求めるアピール > > 2004年4月26日 > 世界平和アピール七人委員会 > > 人類は、第2次世界大戦直後の1940年代後半と、冷戦終結後の1990年代に、核兵 > 器(1)廃絶の好機を逸しました。その結果、世界はいまだ安定からほど遠く、核 > 拡散の危険性が増大しています。  > この状況の中、本日からニューヨークにおいて、2005年の核不拡散条約再検討会 > 議に向けての準備委員会が開かれます。 > 私たち世界平和アピール七人委員会は、日本国内および国際社会に対し、以下の > 通り訴えます。 > > 1 明白に約束した核兵器の完全廃棄に向けての速やかな行動を > 核不拡散条約上の核保有5か国は、2000年の再検討会議において明白に約束した > 核兵器の完全廃棄に向けて、2005年の再検討会議までに、小型核兵器を含めて、 > 逆行できない計画の提示と行動を取ることを求めます。 > > 2 核武装と核拡散に反対する明白な意思表示を > 日本を含む核武装可能と見られている諸国と、イスラエル(2)など核兵器を保 > 有していると見られている諸国が、核武装と核拡散に反対する明白な意思を表明 > し、行動することを求めます。 > > 3 中東と東北アジアに非核兵器地帯を > 私たちは、中東地域の混乱を憂慮し、イスラエルの核兵器保有を確認したうえ > で、速やかに中東地域を非核兵器地域にすることを、関係諸国と国連とに提案し > ます。 > 私たちはまた、北朝鮮の核問題について検討している6か国が、東北アジアを非 > 核兵器地帯とすることに合意し、実現させることを訴えます。 > いわゆる反テロ戦争のなか、中東と東北アジアにおいて、非核兵器地帯化につい > ての交渉が開始され、実現されることこそ、平和に大きく資するものと考えるか > らです。 > > 4 日本の核兵器依存政策の転換を > 世界、なかでも東北アジアにおいて持続可能な平和な社会を確立するため、日本 > の政権が、いわゆる核の傘として、アメリカの核兵器を中心とした武力に依存し > ている政策を放棄し、変更することを求めます。 > > 伏見 康治 > 武者小路公秀 > 土山 秀夫 > 大石 芳野 > 井上ひさし > 池田香代子 > 事務局長 小沼 通二 > > 注: > (1) 核兵器とは、ウランやプルトニウムの核分裂や、(重水素や3重水素を含 > む)水素の核融合を利用する兵器のことである。したがって現在問題になってい > る劣化ウラン弾は含まれない。劣化ウランは、濃縮ウランを取り出した後のウラ > ンであって、劣化ウラン弾が使用されると、飛散したウランが長年にわたり放射 > 能を持ち続ける。この意味で、禁止すべき非人道兵器である。私たちも、機会を > 見て、取り上げる必要があると考えている。 > > (2) イスラエルの技師であったモルデハイ・ヴァヌヌが、国家機密を漏洩したと > される罪による18年の刑期を終えて4月21日に釈放された。しかし彼は、今後も > イスラエル政府による異常な制限下に置かれる。彼が、イギリスで詳細に公表告 > 発したことなどによってイスラエルの核兵器工場の実態はかなり明らかにされて > いる。このことは、その後のイスラエル政府の、彼に対する厳しい対応によって > 事実上裏付けられている。 > ------ End of Forwarded Message ------ 日本科学者会議

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