「21世紀の茨城の障害児教育を考える」学習会開かれる!
2月3日(日)1時から 土浦養護学校プレハブ棟会議室にて

 県内の障害児教育の充実・つくばに養護学校新設に向けて、私たち「つくばに養護学校を作る会」を含む「21世紀の茨城の障害児教育を考える」学習会実行委員会主催で、学習会が行われました。
 養護学校教員、障害を持つ子の親、障害児教育を学ぶ学生、市議会議員、県会議員、保育士、ヘルパーなど、予想をはるかに上回る
100人を超える参加者にびっくり!あわててイスを運んだり、資料を増刷したり、うれしい悲鳴という状態でした。

1 基調講演
  
「21世紀の特殊教育の在り方に関する研究」を学ぶ
   講師 荒川智 先生 (茨城大学)

・ 世界の特殊教育は special education から
special need education(特別ニーズ教育)
に変わって来ている
特別ニーズ教育の共通理念
障害種別、程度的の機械的対応ではなく、サービスの対象を積極的に拡大
具体的施策:支援教員、巡回サービス、教員以外の専門職(OT、PTなど)の関連サービス
21世紀障害児教育の改革課題
「全人格的発達と完全で平等な社会参加」
教育の私事化で「みんなの学校、学校の公共性」という意識が希薄
教員、父母、地域の人達みんなで学校つくりをする
子どもの成長をみんなが確かめ、下から(行政だけでなく)作り上げる学校つくりが重要

  *当日配布の資料はこちら

2 パネルディスカッション
  
私たちののぞむ学校とは

 

●中島義夫先生(障害者の生活と権利を守る連絡協議会、元 土浦養護学校教員)
・茨城の障害児教育の歴史
  昭和54年 障害児に権利としての義務教育が保障された
・土浦養護学校の歩み
  昭和54年 土浦養護学校新設。工事現場の中のプレハブ校舎でスタート
  昭和55年 児童生徒数232名
  昭和57年 過密解消のため伊奈養護学校新設…土浦より66名移籍
  昭和61年 児童生徒数254名
  昭和62年 過密解消のため美浦養護学校新設…土浦より48名移籍
  平成14年 児童生徒数262名、知事が14年の早い時期に基本構想を発表すると表明
・茨城の障害児教育の問題点
   訪問教育対象児の問題…昭和59年頃までは「身辺自立」ができないと訪問教育対象児となっていた
   高等部問題…昭和57年当時は「将来自立する能力のあると認められた者で精神発達の程度が中程度、軽度の者」という規定。土浦養護の高等部は地域の中学校出身者が入学し、中等部からの生徒は締め出された
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  希望する者の全員入学と高等部学級増を求め運動をし、現在に至る
・まとめ:障害児、障害児教育をどう見るか
   教育に下限はない −子どもとは自ら発達する主体者であり、比較の対象ではなくかけがえのない絶対的存在−発達保証の観点−
   学校に子どもを合わせるのではなく、子どもに合わせた教育を、学校を−

  *当日配布の資料はこちら

●駒田佳信先生(土浦養護学校小学部5年担任)
・「土浦養護学校の実態」について
  過密の弊害で安全の確保が難しい、物理的な限界で細かい指導ができない、時間割や教育課程が決めにくい、教員の人数が多いために教員間の共通理解が難しい、会議は場所がないために食堂で行っている
・ しかし、現在はそれらを少しでも克服するために、学校全体で共通の目標を持ち、子ども一人一人に長期目標、短期目標を掲げて努力している
・ この過密を解消するには、つくばに養護学校を作ることしか策はない

●中根陽子さん(土浦養護のPTA会長、中2の女の子(てんかん)の親)
・ 研修会で他の学校に行くと設備が素晴らしく、子ども達が落ち着いていることに驚く。土浦養護の騒がしさは過密が原因ではないか。自閉傾向で騒がしいのが嫌いな子どもはこの騒がしさがパニックを引き起こす原因になるのではないか
・ 生徒数が多いために重度の我が子は、(仮設で狭い)プールに入ると危険なため、プールに入らず木陰で待機していたという話を連絡帳で知り悔しい思いをした。それは我が子の安全を考えた方法であったが、体温調節が苦手な我が子であるからなおさら、水で遊ばせたかった。それもすべて過密が原因である。
・ 新設校ができプレハブが不要になれば、県はプールを作ると言っている。過密が解消され、プールができればこのようなことはなくなり、新設校も土浦養護もゆとりの学校に生まれ変わる

●柏木隆子さん(土浦養護中1の男の子(自閉傾向)の親)
・ 小6までは地域の小学校でお客様のように扱われながら通った。中学で入学した土浦養護学校では先生の適切な指導により手先が器用なことがより生かされてきている。また、今までのお客様状態から自分が主人公になれるようなきめ細かい指導をしていただいている。感謝している
・ 今後、新設養護学校ができるのであれば、卒業後も卒業生の交流ができるような学校つくりを望む。例えば、学校に卒業生のための事務局をおき、楽しい人生を送れるようサポートをして欲しい。
・ 新設学校ばかりでなく、残される土浦養護の教育環境改善も重要だ

●平美香さん(つくば市の療育センターに通う、5歳児でインフルエンザ脳症による肢体不自由児の親)
・ 現在、肢体不自由のために就学先は下妻養護を考えている。しかし、バスに乗る通学時間が長いため、自分で体を動かすことのできない子どもにとっては大変苦痛である。
・ 体の成長と共に体の変形などの心配も出てくる。新設養護は医療機関の近くに作り、医療機関と親、学校が情報を共有し連携することを希望する。子どもたち、個々にあった教育が受けられることを希望する。

3 まとめ

・「行政だけが作る学校ではなく、教員、親、子どもの希望を取り入れた学校つくり
を目指す。学校や教育に子どもを合わせるのではなく、子どもに合わせた教育環境つ
くりを目指す」

・資料として配布されたアンケートをたくさんの方に配布し「このような学校を作り
たい」というアンケートをかいていただく。そのアンケートを元に県に希望を伝えて
いく。アンケートの締め切りは2月末。
  
*アンケートはこちら

・今後の運動の進め方
請願団体と土浦養護学校のPTA団体を一緒にし、新しい団体を組織し、運動を一
本化していく。