坊ノ谷人形

 静岡県小笠町で高木家、山田家により作られていた人形です。明治10年台の創始ですが、高木家は昭和10年頃、山田家も昭和13年頃に作成を中止したようです。静岡県の土人形はあまり知られておらず、古い文献にもほとんど紹介されていませんでしたが、日本雪だるまの会の精力的な調査でその歴史や作風が明らかとなりました。地元では焼き雛と呼ばれていたようです。昭和40-50年頃より高木家で復活された新しい人形は時々見かけますが、復活前の作品はなかなか見かけないものです。
天神

 静岡県から採集された人形です。一般的な坊ノ谷人形の天神は黒衣で、梅鉢紋の中の赤ポチが特徴です。この天神はそのような坊ノ谷の特徴をそなえておらず、目の描き方などより金谷の可能性も完全に否定はできません。「静岡の郷土人形」p37図版27の「ひょうたん乗り(山田家作)」の瓢箪の模様と色がAの天神の足の色と模様にそっくりなことより、高木家ではなく山田家の作品かもしれません。どなたか教えてください。明るい彩色と茫洋とした表情が見所です。高さ 12cm.。明治後期 。