花巻人形 弐

大高源吾

 槌の大の字が示すように,赤穂47士の一人,大高源吾です.背面に,大鷹行年35歳の陽刻,および違い輪印を認めます.

三味線持ち娘

 現代も猫人形がブームですが,江戸時代の花巻でも猫ブームだたのか,奇想天外様々な猫の人形が作られています.三味線の練習の合間に猫と戯れているところでしょうか.

司馬温候瓶割り

 北宋の政治家司馬光が,幼少時に父が愛用していた水瓶に落ちた友達を機転で瓶を割って助けた,という故事に基づく人形です.司馬光の聡明さにあやかるために作られた人形でしょうか.花巻では人気があったのか,5種類の瓶割りが確認されていますが,左側の司馬光を別作りにしたこの型が,構図として最も動きがあります.岩手の民族・民芸双書「花巻人形」に掲載されている同型の人形の背面に天保14年丹治の刻銘があることで知られていますが,この人形の背面には刻銘はありません.ただし違い輪の刻印はしっかりとはいっています.
江戸期末期

山姥金時

 表紙の座り姿の山姥に対して,こちらは立ち姿の山姥です.帯や花弁の中心に群青ではなくて薄い水色が使用されており,面書も細筆で気品があり,古花巻のなかでも比較的古い時代の作品と思います.
江戸後期.