加茂松原練人形

 新潟県南蒲原郡加茂町矢立松原(現加茂市)で作られていた練人形です。作者は本間由蔵、元吉、亀吉親子と伝えられています。武井武雄氏の「日本郷土玩具」に廃絶は大正初期との記述があり、「三条人形と価値伯仲して北越両雄の感をなす尤玩」と賞賛されています。隣接する三条でも土人形のみでなく練人形が少数ながら作られていましたが、賀茂松原でも練人形だけでなく土人形のも作られていたようです。赤く丸い口が特徴です。

子守

 一般には羽子板を右手に持ち右側に子供を抱いた子守が有名で、鈴木常雄氏の「郷土玩具図説」でも「子守人形中の逸品」、「日本郷土玩具」では「残存中その尤なるものは子守であって」と賞賛されています。もっとも、武井武雄氏は、この左抱きの子守を「いいほうの型ではない」として紹介しています。どちらも実際に手にしたことがありますが、どうしてこの左抱きの評価が低いのか私にはよくわかりません。表情も優れていますし、描き込みも細かく、色使いなどはこちらの方が古そうな気がします。少しかわいそうなので、あえて左抱きを紹介します。高さ16cm。明治後期