鵜渡川原人形

 山形県酒田で江戸末期より明治初期にかけて作られていた人形です.鉱物性顔料が使われた古酒田人形よりさらに古い,植物性顔料が使われた作品を鵜渡川原人形と呼んでます.伝世品がきわめて少なく,ほとんどおめにかかることはありません.なんとも表現しにくい独特の植物性顔料の赤が特徴的です.
俵かつぎ金時

 目尻をつりあげて力強さを表そうとしていますが,なんともとぼけた顔になってます.熊もかわいげです.少々状態が悪いのですが,伝世品がきわめて少ない鵜渡川原人形の中の,屈指の名作です.

俵乗り大黒

 型は特に見るべきものはありませんが,鵜渡川原人形独特の植物性顔料の色合いや,細く描かれた切れのある面書きが見どころです.伝世品がきわめて少ないため,このように状態が良い人形はなかなか出てきません.写真ではわかりにくいのですが,右手に持った打ち出の小槌の柄の先に紐が埋め込まれています