弓野人形

 佐賀県武雄市弓野で作られている人形です.明治15年博多人形の職人江口亀次郎による創始と伝えられています.博多人形の流れをくむ大型の節句人形を中心に量産され,海を渡り熊本から鹿児島方面にも販路を伸ばしました.現在でも熊本や鹿児島から多量の弓野人形が採集されます.今なお江口家,諸岡家,古瀬家などで盛んに作成されています.
象乗り童子

 博多系のかっちりとした巨大な人形が多い中にあって,この人形は高さ10cnあまりの小品です.この一群の人形の産地は長らく議論があり,古今戸とされていた時代もありましたが,周囲が薄く飛び出している底の作りより,古弓野に落ち着きました.まったく弓野らしくありませんが,量産された大型の人形より郷土人形らしい気がします.滅多に採集されない貴重な人形です.
明治中期の作品.