このページの更新は 2006年 4月 1日 (土) です

                  
「じっくり文章 Box」

                時間を掛けて、じっくりとお読み頂くページです。

      リリーズ関連のプリント等で配布・公表された有意深い文章をここへ掲載しています。
     これらの内容から「熊谷リリーズ」の運営方針や育成方針が垣間見て頂けると思います。
               

          〜〜〜〜〜 掲載内容のタイトル一覧です 〜〜〜〜〜

(12) 18年度のはじめにあたり、吉田功/代表あいさつ
(11)
20周年記念誌の熊谷リリーズの提出原稿(熊谷市スポーツ少年団)
(10) 平成17年度育成指定クラブ委託事業へ申請しました(文部科学省委託事業)
(9)吉田 功・代表ご挨拶(平成17年/新しい年を迎えて)
(8)「少年団」からの名称変更の説明
(7)入団してみて親の感想 (親子紹介コーナーより)
(6)吉田功・団長ご挨拶 (平成15年度の開始にあたって)
(5)スポーツ・ジャストの'02年12月号、'03年1月号「特集」に掲載されなかったリリーズからの回答です。
(4)スポーツ・ジャスト '02年12月号、'03年1月号の「特集記事」にリリーズが掲載されたことに関して
(3)新年(2003年)にあたり吉田 功・団長のご挨拶
(2)サッカー雑誌「Goal」掲載のリリーズ紹介の全文章
(1)文部科学省の中教審からリリーズへ依頼のあった「子どもの体力向上に関する提言」

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          〜〜〜〜〜 以下は各項目の文章です 〜〜〜〜〜
 
(12) 18年度の初めにあたりご挨拶 代表/吉田功
            熊谷リリーズ予定表 平成18年4月号より

  18年度の活動が始まります。昨年は県北部チームには全勝という輝かしい結果を残して6年生が卒業していきました。
新6年生も昨年とはタイプの違った素晴らしい選手が揃っていますので、きっと良い成績が望めそうで楽しみです。また、
育成事業も2年目に本格的に入りU-15の立ち上げと、キッズクラスの充実を目指して全力を挙げていくつもりです。
 今年はリリーズ結成10周年事業と(財)日本体育協会育成事業の育成指定クラブの設立総会を開く記念すべき年になります。
試合にも遠方より多くの声を掛けて頂けるようになり、うれしくもあり大変でもあります。多方面で皆さんのご協力が無いと
クラブの活動が出来ません。皆様のご協力を心よりお願いたします。     代表/吉田 功


(11) 熊谷市スポーツ少年団の20周年記念誌の熊谷リリーズ原稿
            平成17年11月3日提出(2005年)

  熊谷リリーズの誕生から今日まで

 1997年(平成9年)のサッカーW杯/フランス大会の年に「熊谷市少女サッカー・スポーツ少年団」として誕生し、今年2005年度で
9年目になります。当時の3つの少年サッカースポーツ少年団の団長経験者が発起人となり、熊谷市内/近隣において唯一の少女サッカー
クラブでした。子供達の心身の育成バランスを考えてサッカー以外にも各種のレクレーション活動も多く採り入れて、それが魅力で入団し
て来る子供たちもいます。2001年(平成13年)4月の創立5年目のスタートにあたり、団の名称を「熊谷リリーズ・スポーツ少年団」と
改め、更に4月からは熊谷スタイルの多世代「地域型クラブ」を目指して「熊谷リリーズ・ふぁいぶるクラブ」と
名称変更しました。また今年度、文部科学省委嘱、(財)日本体育協会委託事業の補助を受け「総合型地域スポーツクラブ」の育成指定
クラブとして多種目/多世代化のための事業を展開中です。

  熊谷リリーズの仲間たちの紹介

 市内外から「サッカーが好き、友だちを作りたい、運動が不得意、レクレーションが楽しい」など、いろいろな入団理由と幅広い運動
能力の女の子が週1回、東緑地河川敷の芝生の自由広場に集まってサッカー中心の活動をしています。2005年(平成17年)10月現在、
小学生会員35名(他に中高生4名、園児3名、一般3名)です。所属小学校は、東小、西小、桜木小、大麻生小、玉井小、中条小、南小、
吉岡小、別府小、江南南小からで、異色人としては長瀞町から女子高校生、また2児(男子)のお母さんなどを仲間に芝生のグランドで
楽しく汗を流しています。今年の6年生19名という数は県内の少女サッカークラブでは最大数を記録しています。

  今年度の大会成績
 昨年度までは自慢できる成績は残せませんでしたが、今年度になって「平成17年度埼玉県少女サッカー北部春リーグ(兼、県大会
北部地区予選)で初優勝し、また同じく北部秋季リーグ戦でも初優勝しました。参考までに対戦チームには「寄居」「秩父」「川島」
「上里」「吉見」「滑川」「深谷」の古豪が参戦しています。

  団経営と育成会からの感想ひとこと
 第一優先は何と言っても無理をしないで「少女サッカーの普及と団員数の拡大」を常に念頭において団経営を行っており、また入会し
易い環境作りに努力しています。育成会の皆さんからは「サッカーを楽しんでやれるところが良い!サッカー以外の行事もあるので
(大変な面もあるけど)チームワークが良いのかな?下級生に対する6年生の面倒見が非常に良い」などの感想が返って来ました。



(10) 平成17年度育成指定クラブ委託事業へ申請しました
            「リリーズ・しんぶん」第8期7号 通巻63号(2005.3.6)からの転載

●● 経過説明
 昨年12月に市内で行われた総合型スポーツクラブ関連の或る会議に出席し、その閉会後に埼玉県スポーツ研修センターの担当職員が
吉田代表に寄ってきて「リリーズさん!平成17年度の指定クラブに申請してみませんか!」「リリーズさんは申請要件を充分に満たし
ている団体として扱わさせて頂いてますから!」と言われました。突然のことでしたので即答はせずに「リリーズ内で充分に検討して、
年明けに回答させて下さい」と---、夜も9時を回っていましたので、その場を後にしました。
 
 実はリリーズは設立時から多世代化は標榜してました。しかしながら仲々日々の活動に追われ、諸環境的にも、また資金的にも切っ掛
けに出会えずにこれまで8年が経過してきました。そうした中、我が国の少子化や社会景気等を契機にして、文科省と(財)日本体育協
会の指導により、学校体育から地域クラブへの移行、さらに単一年代や単一種目のみの小さなくくりではなく、多世代+多種目を目指し
た「総合型地域スポーツクラブ」と呼ばれるクラブ体系が叫ばれる世の中に徐々に変わり始め、埼玉県ではその種のクラブを育成・支援
すべく埼玉県広域スポーツセンターが県スポーツ研修センター内(上尾市)に設立され、広く「ふぁいぶるクラブ」という名称で埼玉型
の「総合型地域スポーツクラブ」の育成が積極的に始まってきました。

 リリーズが1年の検討期間を経て今年度、名称をスポーツ少年団から「ふぁいぶるクラブ」へ変えたというのも、理念的により近いこ
とがあったからです。
暮れも押し迫った19日(日)に急きょ検討のためのリリーズ会議を開催し、役員・コーチから諸議論ありましたが、県からの名指しの
働きかけもあり、前向きに対応することでまとまりました。そして、年が明けて9日(日)には役員コーチ6名で県広域スポーツセンタ
ーを訪問して、申請に関連する諸説明を2時間かけてじっくりと聞き、そして2月17日には吉田代表が熊谷市体育協会へ必要書類を提出
し、現在にいたっています。

●● 委託事業説明
 日程的には3月24日に内定通知があり、4月15日までに詳しい事業計画を提出し、5月1日から委託事業がスタートします。委託事
業の大きなポイントは次の3点です。
   1)委託事業は1年単位で最大2年間まで
   2)世代増やしと其のための新たな活動展開
   3)そのための支援として最大300万円/年

 要するにこれは多世代型地域スポーツクラブとして正式に立ち上がるまでの支援期間の事業として考えればいいのです。そして支援期
間経過後にはしっかりと整った「ふぁいぶるクラブ」と扱われることになります。委託事業の具体的な活動としては
   1)設立準備委員会の設置
   2)スポーツ教室の開催
   3)スポーツ交流大会の開催
   4)広報活動
などが挙げられており、認定クラブマネージャーの設置や公認スポーツ指導者を積極的に招聘することも必要条件となります。

●● リリーズとしての展望
 リリーズにおいては上記に沿って、世代を超えた女子サッカークラブ構想が具体的に準備/進行中で、1年後にはそれなりの体制/組
織が運用されているであろうと考えられます。いずれにしてもリリーズを構成する皆さん全員から少しずつの支援/協力が不可欠です。
皆様の御協力に期待すること大ですので、よろしく御支援のほどお願い申し上げます。



(9)吉田功・代表ご挨拶 (平成17年/新しい年を迎えて)
            
「リリーズ・しんぶん」第8期6号 通巻62号(2005.1.8)からの転載

リリーズ会員、育成会の皆さん、明けましておめでとうございます。昨年の春、名前に「ふぁいぶるクラブ」が入り、秋になってから最初
のサッカー以外の競技(フットサル)が始まりました。今年はもっと多くの種目が増えてきそうです。
ふぁいぶるクラブは一つのクラブの中に多世代、多種目の競技があり一人ひとりのクラブ員がある程度他の種目も経験できるような形のス
ポーツクラブです。リリーズでは1月に入ったらお金の面でも国の支援を受けられるよう「ふぁいぶるクラブ」に取り組んでいきたいと考
えています。
 また、17年度は6年生が多い年なので、今まで以上の成績を目標にして選手とコーチが目標を大きく持って頑張りましょう。
                                平成17年1月1日


(8)「少年団」からの名称変更の説明
            
「リリーズ・しんぶん」第8期1号 通巻57号(2004.5.5)からの転載

熊谷リリーズは少女チームなのに「少年団?」ーーーという質問をこれまで身近な市民の皆さんからの素朴な疑問として頂いてきました。
ここ十年来のわが国の少子化や不景気等を契機にして、文部科学省や(財)日本体育協会の指導により、学校体育から地域クラブへの移行、
さらに単一年代や単一種目のみの小さなくくりではなくて多世代+多種目を目指した「総合型地域スポーツクラブ」と言われるクラブ体系
が叫ばれる世の中に変わってきています。埼玉県ではその種のクラブを育成・支援するべく埼玉県広域スポーツセンターが設立され、広く
「ふぁいぶるクラブ」という名称で埼玉県の「総合型地域スポーツクラブ」の育成が一昨年あたりから積極的に始まり、県南・西・東地域
のスポーツ指導者の間には相当認識が浸透してきている状況にあります。

そんな中、リリーズでは小学生だけでなく多世代構成の環境も徐々に進み、また創立当初から「ふぁいぶる」系を目指していたこともあっ
て、昨年の総会では県広域スポーツセンターから講師を派遣していただいて勉強会も行いました。このような経緯を経て今回の総会で名称
変更が賛成多数で可決されるに至りました。県北部では前例のない事にあえて踏み出すわけですが、リリーズ流の力まない、理想の「ふぁ
いぶるクラブ」を目指したいと考えます。皆さまの暖かいご支援を期待しています。


(7)入団してみて親の感想 (親子紹介コーナーより)
            
「リリーズ・しんぶん」第7期1号 通巻49号(2003.4.13)からの転載

学校の休みが増え、一人で暇にしていることが多くて心配していた時に誘われて入団しました。おとなしい女の子なのでスポーツチームに
入ってやっていけるかちょっと不安でしたが、リリーズののんびりした雰囲気が合っていたらしく、とても喜んで参加しています。サッカ
ー以外にも色々楽しい行事があったり、他の学校のお友達ができるのもリリーズの良いところだと思います。リリーズで良い仲間と楽しい
思い出をいっぱい作ってほしいです。ついでに少しだけサッカーも上手くなればいいかなーと思っています。これからもよろしくお願いい
たします。


(6)吉田功・団長ご挨拶 (平成15年度の開始にあたって)
            
「リリーズ・しんぶん」第7期1号 通巻49号(2003.4.13)からの転載

平成14年度は団員30人突破、サッカー雑誌「Goal」、日本スポーツ少年団月刊誌「JAST」、「子供のための習い事ガイド(埼玉)」
等への掲載など、想いもかけない出来事を経験しました。今年度もリリーズで新しい経験をつむことができるといいですね。1つ目は夏季
キャンプが初めて2泊3日で行われます。団員も現在27名ですがどのくらい増えるかも楽しみのひとつです。指導者も充実してきました
ので、そろそろ試合の成績もちょっと考えた練習や活動も考えて良い時期に来ているのかなとも思います。又、幼稚園、中、高校、一般と、
小学生以外の募集も始めます。総合的な女子サッカーをめざす第一歩の年と位置ずけていますので、ぜひ皆さまのご協力をお願いします。


(5)スポーツ・ジャストの'02.12号、'03.1号「特集」に掲載されなかったリリーズからの回答です。
  
 「熊谷リリーズ」の団運営方針を示した内容の回答です。2002年10月にスポーツ・ジャスト編集部へ回答したものです。

質問5 保護者の理解を得るためにしていることがありましたら教えてください。

【回答】
1)指導者先行型の団にしないために、指導者だけの会議は開催しません。「全員参加」の「リリーズ会議」と称して親、コーチ  
  そして必要に応じて団員も参加する会議で議論して物事を決めています。
2)何をやるにもお金の出費は極力抑えて、最低の出費で楽しいイベントを企画するようにしています。
3)親の義務的当番制は全く設けていません。
4)明朗会計そしてすぐに報告です。
5)親とコーチ間で会話を多くするように。
6)団長が月の予定表を発行し、広報がまとめの新聞を発行する。
7)学年別の指導体制をとらないで、全コーチが全団員を指導する体制をとっている。
8)試合、試合と指導者が血まなこにならない。
9)普段の練習に長縄跳び、ドッジボール、しっぽ取り等の子供の希望する遊びも組み入れる。
10)サッカーを離れたイベントも多く採り入れる。具体的には芋掘り+焼き芋会、りんご狩り、フリーマーケット、などなど。  
   各イベントの会計係は上級生に担当させる。

質問7 どこの団でも団員獲得には苦労をしているようです。アドバイスがあればお願いします。

【回答】
1)団運営で極端な考え(特に指導者からの成績・技術一辺倒)に走りすぎないようにする。
2)常に新鮮な魅力作りで団運営。
3)退団者を出さないコーチの指導。(リリーズでは出していません)。
4)コーチは怒らない、特に大声で怒らない。
5)要は、これまでの団員集めの努力が積み重なって、現在の結果が出て来ていると考えています。その他、質問5の回答の内容
  も重複してきます。



(4)スポーツ・ジャスト '02年12月号、'03年1月号の「特集記事」にリリーズから何件も掲載され
   たことに関して
 
               
「リリーズ・しんぶん」第6期8号 通巻47号(2003.1.19)からの転載
 
 日本スポーツ少年団には「スポーツ・ジャスト」という月刊誌が発行(三省堂(株)が発行を請け負っています。)されており、
1団に1冊送られて来る他に、年間3,000円で個人購入もできます。この「スポーツ・ジャスト」編集部からインターネットでア
ンケート調査が届いたのが昨年10月初めでした。インターネット使用可能な相当数の全国のスポーツ少年団宛で、質問量の多いア
ンケートでした。
 アンケートの主旨は最近の少子化等で団員の集まらない団へのアドバイス的な特集を12月と1月号で実施したいとのこと。そこで
比較的に団員集め等で成功している全国の団から成功事例を集め、まとめた特集記事にしたいとのことでした。
 締切日まで期日がなく、とりあえす大沢が原案を作成して吉田団長が補足して回答したところ、直後にリリーズ宛の特別質問が更
に届くなどと大変な時期もありました。質問内容と回答の一部については既に「リリーズしんぶん」で報告済みですが、今号では掲
載されたリリーズ関連の囲み記事をメンバーの皆さまへ一挙公開することになりました。
 編集された特集の紙面を見て感じたことは、リリーズの扱いが郡を抜いて非常に多かったということで、その事についてはいろん
な分析ができます。昨年のリリーズは市販のサッカー雑誌に3ページに渡った掲載されたり、このスポーツジャストそして2月には
幹書房からリリーズを採り上げた本「埼玉・子供のための習いごとガイド」も発行されます。良いことなのかそうでないことなのか
分かりませんが、リリーズが全国から注目されていることは事実のようで、ホームページのアクセスカウンターは増える一方です。
 リリーズ7年目の平成15年度に向かって「熊谷リリーズ」らしさを失わずに汗を流していきましょう。


(3)新年(2003年)にあたり吉田 功・団長のご挨拶  平成15年1月(2003年)のリリーズ予定表から転載


 明けましてしておめでとうございます。リリーズにとって非常に刺激的な2002年が過ぎました。アジアで初めてのW杯が開か
れ、サッカーが日本中に広く認められた年でもあり、我々にとっても団員が30名に達した記念すべき年となりました。サッカー雑
誌「GOAL」への掲載、「埼玉子どものための習い事ガイド」の取材(2月発売)、「スポーツジャスト」のアンケートの掲載等、
リリーズの名がどんどん広がっていった年でもありました。思いがけない「横須賀シーガル」より大会参加の招待もありました。 
 
 11月には非常にうれしいことに団員30名に達しました。今までの活動方針が間違っていなかったと考えて良いと思います。
今年のリリーズがどんな経験を積んでどの方向に進んでいくのかが楽しみです。全員の力を合わせ自信を持って団員を増やすこと
と技量のレベルアップに励みましょう。仲間を大勢「35名を目標に」増やしましょう。また、来年度より幼稚園、小学、中学、
高校生の募集を始めて、幼稚園から高校までの一貫した指導態勢の取り組みに入りたいと思います。」皆さまのご協力をお願いし
ます。


(2)サッカー雑誌「Goal」掲載のリリーズ紹介文章  平成14年9月号(2002年)11〜13ページに写真10枚
      
----- 編集部から送付されて来た原稿そのままを掲載しました。  発行所/清水エスパルス

From a Local Club(まちのクラブから)
 ●〜熊谷リリーズ (埼玉県熊谷市)                 取材・文/壽山知里

リード:
 今回は、埼玉県北部の町・熊谷市で活動する熊谷リリーズをご紹介します。サッカーをはじめ、エアロビクス・鬼ごっこなど、
さまざまな遊びや活動を取りいれたユニークな活動をしています。“良い経験と思い出を作ることができるように…”。少年サ
ッカーのエキスパートたちの経験と深い想いが、早朝の荒川の河川敷で輝いていました。

本文:
 ●〜 関東一“アツい”町、熊谷 〜

 熊谷市は、埼玉県の北西部、群馬県にほど近い場所にある。市の中心を荒川が流れ、豊かな自然を残している。上越・長野
新幹線の停車駅であることから、首都圏へのベッドタウンの役割も担う。

 熊谷という地名は、とくに夏の時期にはたびたび天気予報で登場する。1日の最高気温が関東一になることも多く、“暑い町”
としておなじみだ。熊谷はラグビーの町としても知られており、平成16年に行われる「彩の国まごころ国体」のラグビー開催地
に決定している。
 少年少女のスポーツもさかんで、現在、“熊谷市スポーツ少年団”に登録されているチーム数は、サッカーの10チームを筆頭
に、バレーボール、テニス、空手、小林寺拳法、剣道、ミニバスケットなど20を越え、スポーツの町としても“熱い”。

 ●〜 熊谷リリーズ〜

 熊谷リリーズは、今年で創立6年目を迎える、小学生女子のチームである。当時、熊谷にはスポーツ少年団といえば男子がほ
とんどだったため、「女子の少年団も組織化していきたい」という願いから、少年サッカーに長く携わった3人の発起人を中心
に設立された。
 1997年4月、『熊谷市少女サッカースポーツ少年団』として発足したチームは、4年後の4月に『熊谷リリーズ・スポー
ツ少年団』とチーム名を変更し、サッカーに限らず、レクリェーションスポーツやさまざまな活動を広く導入した。現在、23名
の選手が在籍しており、週1回、活動を行なっている。

 今や、『まちのクラブから』でご紹介しているチームのコンセプトにもなってきているが、熊谷リリーズも同じく“サッカー
は楽しく”という点に重きを置いている。「少年団は、少年少女が本格的にスポーツに取り組む、いわば“はじめの一歩”です
から、まずは楽しいものである、ということが大事だと思います」(大澤勇:熊谷リリーズ監督)。
 その言葉の中に、深い意味と想いが込められていた。それについては後で詳しくご紹介する。

●〜“楽しい活動”の中身は… 〜

 チームのホームページで紹介されている活動内容には、サッカーの練習の他に、チビッコPK大会、体力テストキャンプ、サ
イクリングなどスポーツ関連の活動、また日頃練習会場として使用している荒川の河川敷ゴミ拾い、“リリーズ農園”の世話や
収穫などが紹介されている。
「サッカーばかりに視野を狭くしないで、小学生の時期は、みんなで楽しく活動する経験を多く持つことが大事だと考えていま
す。ですから、みんなであれこれ考えながら活動をしています」(吉田功:熊谷リリーズ団長)。

 これらの活動は、大人たちがお膳立てしたものをこなすわけではなく、子供たちが主体的に活動するよう配慮されている。
「日頃の練習でも、キャプテンを固定せずに月替わりでしていますし、行事の際に会費などを集めるときには、子供たちが会計
も担当します」(吉田)。
 保護者たちの組織である『育成会』もあるが、活動の主体を子供たちに置き、本当の意味の“サポート”を心がけているという。

 ●〜 早朝の河川敷で… 〜

 8月4日、早朝練習を訪ねた。小生の都合で開始時間には間に合わなかったが、同行の編集者によれば、ウォームアップの一環
として、『エアロビクス』が行われたという。続いて、学年ごとに分れて“パス”“スローインとパントキック”“ドリブルと切
り返し”の練習を行なう。
コーチから「足を固定して!」「相手をよく見て!」「草に負けないように強く蹴る!」など、次々に飛ぶ指示を聞いて、選手た
ちが真剣に練習に取り組む。叱咤や罵声は一切ない。

 「怒られてするのは楽しくありませんし、本当の姿ではありませんから」(吉田)。それでも、6対6に分れての練習では、「も
っと“横!”“後ろ!”とか、声を出して教えてあげなくちゃ!」と、女の子に見られがちな課題を強く指摘した。キッチリ15分
ごとに給水タイムを設けながら、2時間の練習を終えた頃には、真夏のギラギラした太陽が河川敷を照りつけていた。汗いっぱい、
そして素朴で可憐な笑顔が印象的だった。

●〜 “楽しさ”に込められた想い 〜

 チーム創立の発起人になったのが、吉田、大澤をはじめとする、市内でサッカー少年団を率いた経験のある者たちだった。サッ
カーには勝負がつきもの、しかし、勝利至上主義に走る指導者たちが増えていき、サッカー本来の楽しさを見失う人も少なくなか
ったという。
 「レベルの高い子だけが優遇されたり、良い成績を収めるのが良いコーチ…などといった、少々偏った評価が生まれてしまう…
これは、熊谷に限らず、全国的な問題でもあると思いますが…」(大澤)。

 少年チームを長年率いて、さまざまな経験や失敗をくり返しながら、ひとつの理想に気づいた指導者たちが立ち上げた熊谷リリ
ーズは、新しく、そして本当の意味での“スポーツの楽しさ”を追求していくチームになりえて行きそうな気がする。

 入団して1カ月を迎えた北爪聡美ちゃんが入団の経緯を語ってくれた。「お母さんのすすめでチームに入りました。いろいろな
遊びがあるから面白そうだったの。同じ小学校の人はいないけれど、保育園で一緒だったお友だちがいるから…。いろいろなこと
をするから、とっても楽しい!」指導者の想いは、確実に選手たちにも伝わっているようだ。指導者たちの願いはさらに続く。

「年に一度、“少女サッカーまつり”を開催しています。これは、市内の小学生女子に、サッカー経験の有無を問わず、サッカー
の楽しさを味わってもらおうと実施しています。今年は、市内の女子高校チームが参加してくれて、高校チームにご縁ができまし
た」(大澤)。
 「熊谷には中学校のチームがほとんどなく、小学校卒業後の受け皿が無いのが実状です。ですから、リリーズのOBたちが活躍
できる場ができるよう、そして中学〜高校になってもサッカーを楽しく続けられるよう…さまざまな面でつながっていくことを願
っています」(吉田)。

 サッカーオンリーではない分“はじめの一歩”の部分も多いが、何より、サッカーの楽しさは確実に息づいている。「これから
の長い歴史の間で、いつか“上”を目指すチームができ上がるかも知れません。まずは、良い思い出ができれば…と思います」(吉田)。
そう言って、二人のエキスパートは、家路に着く少女たちを暖かく見守った。
       ( 文中 敬称略)



(1)文部科学省からリリーズへ「子どもの体力向上に関する提言」の依頼が届き、中央教育審議会(中教審)の
  「スポーツ・青少年分科会」宛へ下記文章を提出いたしました。
  平成13年10月(2001年)提出       

   ●●● 今回の依頼の背景についての説明 ●●●

 9月末に文部科学省から団長宛に電話で上記依頼が届きました。現在、文科省の中央教育審議会に於いて審議している4つの
分科会の1つに「子どもの体力向上のための総合的な方策について」という委員会があるそうで、今回、全国の教育者、研究者、
元トップ・スポーツ・プレーヤー、などの個人や団体35名へ提言依頼を実施したそうです。その35の中に2つのスポーツ少
年団が選ばれており、その1つが我ら「熊谷リリーズ」でした。
 日本スポーツ少年団には全国に34,500ほど(団員数は約90万人)の団がありますが今回の指名は誠に光栄なことであり、国
レベルからも「熊谷リリーズ」の存在・活動が注目されているのでしょうか? 原案作成に当たっては団長の考えおよびリリー
ズ関係者からの意見も求め、下記のような4項目に分けて作文して10月8日にe-mailで原稿(4,000字指定)を送付しました。
なお、原稿締切は10月10日、そして10月24日には依頼した35件の提言を基に文科省・中教審の第7回分科会が開催されたと
のことです。
 提出文章は下記の4項目でこちらをご覧なってください。

    (1) 向上を図るべき子どもの体力をどのようにとらえるか。
    (2) 子どもの体力が低下している原因や背景は何か。

    (3) 子どもの体力の低下は、将来我が国の社会にどのような影響を及ぼすと考えられるか。
    (4) どのようにしたら子どもの体力が向上するのか。


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