アクセス解析

「200CDブリテッシュロック」 1950-2003リアル英国音楽ディスクガイド
イアン・サウスワース+中山義雄 立風書房

素晴らしい本が出ました。ロック名盤ガイドであると同時に、生粋のイギリス北部人のライフヒストリーであり、ブリテッシュ・ロック/ポップの背景となっている英国文化と社会の中で生きている著者が、そのままナマの形で日本人のために書き下ろしてくれた本です。

射程は、英国のプリ・ロックンロールであった”スキッフル”から、オアシス、プライマルス、TFC、ケミカルズ辺りの現在のロックシーンに至るまで。

まずはこの本の「Introduction」「Prologue」だけでも手にとって読んでみてください。
そしてそこに書かれていることにピンときたり、引き込まれたりしたなら、この本とあなたは間違いなく相性が合う人だと思います。長くUK音楽と付き合っている人も、最近OFSを見てUK中心の洋楽が自分の好みにどうやら合っているな、と気づいた人も、この本は同じように末長い友人になってくれるはず。好きなアーティストのページからまずは読んでみて!そしてはみ出しコメントのトリビアを眺めてみましょう。「へ〜」と思うこと、請け合い!

そして、キンクス、スミス、ポール・ウェラーなどブリテンにこだわるミュージシャンの心情を理解したいと思う人にとっては、この本こそ、いま1番リアリティがあると思います。

作者・イアン氏のコメントの的確さにうならされるのですが、同時に翻訳者であり共著者である中山氏の翻訳がまた素晴らしい。これはメール交換の中で生まれた本との事。それも新しい点です(メール交換の成果は、「本文はみ出しコメント」に現れているかもしれません)。

このように、久方ぶりに熱く紹介したくなった名盤ガイドブックですが、作者の独断も幾らかは。「何故このグループが紹介されないの?」という事もあるかもしれません。でも、全体としては、ブリテッシュロックの歴史の王道につながっていると思います。作者の偏見(?)は、はみ出しコメントを読んで・・・クスクス笑えたり、あちゃ〜と思ったり、カミシモをつけない英国人の憎めないユーモアだと思って、笑って許してしまいましょう。

最後に、英国のロック/ポップの歴史は50年近くの年月を経て、英国の伝統の一部になっているんだなぁということも実感されます。(サッカーと同じように?)

序章から読み始め、ビートルズの誕生からビートグループがどんどんと紹介される辺りは、まるで推理小説や歴史小説を読むようなワクワク感があります。この本があれば、今は聞かないジャンルのブリテッシュミュージックであっても、いつかどこかで「イギリス発のこのルーツロックを聞きたいけど、実際、どうなのかな?」と思ったとき、適切な道案内になってくれると思います。僕もまだまだ知らないジャンルも紹介されていて、でもこの作者の案内なら、いずれ探検したいな、と思うことがタビタビでした。同時に英国の映画や小説、DEEP英国ガイドブックにも触れたいな、とも。老いも若きも(笑),DEEP・UKに染まりたい人にはお勧めですよ!
By あ〜かいぶ


あ〜かいぶ のホームページ
Northern Sky
でもって!レビューを書いてくれた あ〜かいぶのホームページ を紹介!その後、著者のイアン&中山両氏との交流を深めつつ、入魂のホームページ Northern Sky をついにオープン!
公開中の「200CDブリテッシュロック」の副読本的コーナー 「More Real Britain」 は読み応え十分!

home