2013年1月5日(土) 絵本の読み聞かせセミナー (バリ州 クロボカン地区

Seminar Pendidikan :
Membangun Karkter Anak Usia Dini Melalui Buku Cerita"


 Membacakan cerita salah satu cara untuk menumbuhkan minat baca, dengan mendengarkan anak-anak dapat menangkap informasi yang di dengar dari cerita. Sehingga banyak makna yang terkandung dalam buku cerita yang memiliki nilai-nilai budaya untuk menumbuhkan karakter anak usia dini.

Hari/Tgl: Sabtu, 5 Januari 2013   Waktu: 08:00-15:00 Wita
Tempat Seminar: UPT SKB Dinas Pendidikan Pemuda dan Olahraga Jl.Raya Krobokan Kaja
Telp: 0361-2169215 (PAUD Mentari Fajar)

小グループに分かれて、絵本を1冊を選びました。そして、それぞれ読み聞かせの練習をしました。 終了後の集合写真
2位を取った先生。読んでいるのは「きんぎょがにげた」です。翻訳者はバリ島長期滞在のT氏。 左でマイクを持っているのがスリ先生 ピアノ演奏でジャカルタで賞を取ったグデ青年(自閉症)。そして、この日3位になったお母さん コンテストに参加した8名

Mentari Fajar主催のセミナーに参加して  

Yayasan、Muntari Fajarが、2013年1月5日に絵本の読み聞かせのセミナーを自分達の力で開きました。2009年から絵本の読み聞かせセミナー開催、本の寄付、移動文庫設立等の支援をしてきました。今回は、スリ先生を中心にムンタリファジャール学校の先生達によるセミナー開催となりました。学校は知的障害のある子ども達の学校です。でも、絵本の活動は、一般の教育に浸透して欲しい思いから、できるだけ一般の学校の先生方に呼びかけました。このセミナーに、堀さん(J2)と筆者(松本)が参加しましたので報告します。(MentariFajarは、2010年J2の支援で移動図書館を設立しました。

 場所は、UPT SKB Dinas Pendidikan Pemuda dan Olahraga(Krobokan Kaja) 公立小学校内にあるセミナーハウスです。下記はちらしの抜粋です。 セミナー当日は雨天。さらに、道路は大渋滞の悪条件ながら、関係者を合わせ約70名の参加者を迎えなかなかの盛況となりました。
 プログラムは、Ibu Sriによるお話が30分。内容は、絵本の読み聞かせの意味、絵本の選び方、図書の維持の仕方、出版社への提言などでした。Ibu Sriの話し方は説得力があり、これまでも講演会を自力でやってきた自信がうかがえました。

 2番手は、Ibu Ihahによる、「はらぺこあおむし」の読み聞かせ。そして、自分のクラスでの経験を写真を見せながら話しました。担当の子ども達のそれぞれの個性を説明しながら、子ども達一人一人が絵本を手にしている写真を見せていました。これも説得力のある発表でした。


 3番手は、Pak Atet による、移動図書館の実践報告。野外にシートを敷き、その上にみんなが座って手遊びをした後に、スタッフが読み聞かせます。絵本に集中している子ども達の写真が素敵です。Atet先生は、子どもはどうして絵本が好きか? どんな本が好きか? どんな読み方がいいか? 場所はどんなところがいいか?など、会場に問いかけながら話していました。特に強調していたところは、子どものそれぞれの個性を理解することでした。

 今回のセミナーは、私たち日本人の出番は必要がないことを伝えていたのですが、前日の話し合いで、やはり少しだけでもなにかやった方が良いだろうということになってしまいました。そこで、インドネシアの先生方の発表の後に、筆者の松本が約15分、絵本の読み聞かせと言語発達の関係についてお話ししました。特に乳幼児期は、体(運動)を沢山使い、感覚の経験(五感覚と喜怒哀楽の感情)が大切で、絵本の世界が豊かな経験を提供してくれることを伝えました。 堀さんは、約30分、絵本の読み聞かせにあたっての具体的な注意点、持ち方や声の出し方、視線の送り方、タイミングなどをIbuSriと協力して説明しました。
 
 さぁ、今回のメインイベントの一つ、「読み聞かせの実際練習」です。8つのグループに分かれて行いました。少し説明不足だったのか、代表を選んだ後はみなさんリラックスした時間を過ごしていらしたようでした。最後は、8名のグループ代表による「読み聞かせのコンテスト」です。みなさん真剣勝負という姿勢で参加されていました。やはり、競い合うことは万国共通で興奮します。8名の方々はそれぞれに個性があり楽しい時間となりました。内3名の方は、絵本の文章を読むのではなく、絵本の説明や自分なりの創作物語を語っていらっしゃいました。
 審査では、「創作物語りを語ることは素晴らしいことだが、今回は絵本作家が作った物語を読むことを審査の対象にする」ことで意見がまとまり、そのことをみなさんに伝えました。みなさん納得していただいたようです。審査員はMentari Fajarから5名、日本から4名。審査結果は、審査員も参加者が納得できる結果になったようで一安心。1位から3位の賞品は日本からの本とインドネシアの本をまじえた本を各自に8冊。4位から8位の賞品は約4冊ずつでした。1位はなんとJ2が2009年に絵本のセミナーを開き、2010年に図書室つくりの支援をした、UbudのSjaki-Tari-Usから参加した校長先生、Ibu Luh(通称イルー)でした。後日、Ibu Luhに感想を聞いたところ、「大変緊張したけど1位を取れて心から嬉しかった」と前向きな感想をいただき、堀さん筆者ともども嬉しく思いました。(Sjaki-Tari-Usからは7名の参加者がありました)


 
今回のセミナーで改めて学んだ事があります。「本を読む」「本を読み聞かせる」ことは、文化です。いつも、インドネシアの方々に合った本の出合い方があるのだろうとその方法を探しています。「まだまだ分かりません」ということが正直な感想です。それでも、今回発見した事があります。それは、今回、急遽私の通訳をしてくださった方からの情報です。
 この方は、J2の堀さんのお知り合いのケンさん。日本語とインドネシア語のバイリンガルの青年です。このセミナーにお母さんと一緒に参加してくださいました。お母さんは日本人で25年前にバリ島にいらっしゃいました。ケンさんが小さいときから絵本の読み聞かせをしてきたお母さんで、本の文化に関してご自分の信念をお持ちです。ですから、今回のセミナーのテーマに興味を持たれ参加してくださいました。読み聞かせコンテスト中での出来事です。創作物語を語ってくださった先生の読み聞かせが終わった後に、ケンさんはご自分のインドネシアでの学校の経験をお話ししてくださいました。「学校での作文の時間は、創作物語を書くことだった。みんな、他の人の模倣ではなくできるだけ個性的な物語を書くことを頑張っていた」とのことでした。私は、「なるほど〜」とうなってしまいました。調度、「なぜ先生方はこの絵本で創作物語を語るのかなぁ?」と考えていたからです。
 日本の絵本の文章の多くはプロの著名な作家が、子どもに分かる、簡潔で、美しい文章を時間をかけて練り上げたものがほとんどです。また、絵を描く方もみなさんプロの画家がほとんどです。絵のイメージや世界を壊さない、文章と文字の大きさやレイアウトなどをこれまたプロの方が吟味して吟味して作られたものが絵本です。文字を読む前の子ども達にとって、視覚から入る絵と耳から入ることばが統合され、子ども達の心を動かします。また、絵本は、「書き言葉の表現」を、文字を読む前の子ども達に情動とともに提供します。だからこそ、「絵本の文章はプロの作家が作るべきだ」、「読み手は作家の意図や絵の世界を理解して代弁できる技術と心を持つべきだ」などという、べき論を私は持っているのです。こんな薀蓄が「当たり前」であるのは、まずは日本でのこと。ここで、私の目から鱗が一つ落ちました。そして、隣に座っている堀さんにたずねました。「ねぇ、日本でこんな読み聞かせのコンテストやったら、8名全員同じように読むのかな・・・?」 堀さんは「うーん、そうかもね。インドネシアの人は、他の人とちょっとでも違うことしようと思う人が日本より多いかも・・。」 ケンさんもお母さんも同じような印象を持たれたようです。「なーるほど・・・。」またまたうなってしまった私です。
 今後、向かう方向性をいただいたような経験でした。異文化と出会うことは時に苦しく、時にわくわくします。何故、異文化との出会いが好きなのかよく分かりません。多分、私が日ごろ関わっている子ども達の影響かなとも思います。障害を持っている子ども達との関わりは、異文化交流のようなものだと感じています。相手を理解し尊重する。そして、私の信念を紹介する。どうやったら受け入れていただけるかを考え工夫する事が面白いのでしょう。関わりながら、それまで気付かなかった相手のこと、私のことを発見する事が面白いのでしょう。
 2013年の始まりと共に開催できたセミナー。今年はどんな活動ができるでしょうか・・・。(文責 松本美代子)