CERCページ News Letter No4 

陸前高田市助成事業 第二回訪問活動  2014年1月14日

1. 岩手県立気仙光陵支援学校 職員研修会

1)11413時―16時半
    参加者:約50名(支援学校職員、気仙地域;中学校、高等学校教員、福祉関係者)
   支援学校との出会い:20121127日「いわて障がい福祉復興支援センター気仙圏域センター:
  気仙地域自立支援協議会」主催「発達障がいのある人に関わる事業所職員スキルアップ研修会」に講師とし
  て参加した。
  当時は「子供の発達支援を考えるSTの会」のメンバーとして支援活動に参加しており、その中で社協や
  障碍者支援者たちと知り合う中でのご縁でこの研修会をお手伝いすることになった。
  また、当日の参加者の中に、支援学校の教員がいらしたことで今回の学校での職員研修会に来ること
  になった。 当初は、「STの会」の助成が終了してしまい実現を危ぶまれたが、今回カリタスジャパンの
  支援を得ることができこの研修会が実現した 

 
        陸前高田市助成事業 第三回訪問活動報告 2014519日~20

1.参加者
  一般社団法人こども支援チェルク理事長 松本美代子(言語聴覚士)
  音楽ムーブメント協会 川辺美佐(音楽ムーブメント認定指導員 音楽療法士 保育士)
    〃   〃    川上昭子(音楽ムーブメント認定指導員 音楽療法士)
    〃   〃    笹原きよみ(音楽ムーブメント協会認定指導員 臨床発達心理士)

2.日程と活動内容
  5月19日午前中 (松本・川辺)
  ●陸前高田市子育て相談センター(広田保育所内)訪問 佐々木相談員と会い7月の活動について訪問の可能性を話す。
  ●社会福祉法人太陽会 慈愛福祉学園デイサービスセンター訪問朝倉施設長と会い7月の活動プランについて話し合う。

  519日:13:00-16:00 (川上・笹原・川辺・松本)

  ●陸前高田市児童デイサービス ふれあい教室:親子活動での音楽ムーブメント
   参加者:3組の親子 参加職員:5名
  ●職員と事後の質疑(研修をかねて):音楽ムーブメントが大切にしている点、配慮点などについて、
   その場で職員同士体を動かし、実際の活動を行いながら説明する。
   また、子ども一人一人の特徴について確認し合い、それぞれの子供たちに合う活動プログラムや配慮点
   について話し合う。

 5月20日:9:00-11:45(ふれあい教室 親子活動)
 親子活動での音楽ムーブメント(川上・笹原)
 参加者:3組の親子(昨日とは異なる親子)   13:30-15:00(ふれあい教室 職員との質疑)
                         参加職員:5名(内1名は特別支援学校の教員)
  

音楽にのって、ボール、スカーフ、パラシュートで遊んだあと、大きな大きなシャボン玉!うまくできるかな?

 5月20日:12:30-12:55(川上・笹原・松本)
  ●就労継続支援B型事業所あすなろホーム(知的障害者作業所)
   昼休みの時間を利用したレクリエーション(音楽ムーブメント)

 

最初は少人数だったけれど、どんどん増えてほとんどの作業所の利用者が参加しました!

   
次はみんなが中に入るよ!             ダッシュして、大好きな人とハイタッチ!

パラシュートを使って、ふれあい教室の子供たちと同じ活動をしました。子どもも大人も楽しめる活動です。
日頃の運動不足を解消!体を動かすと、心も動く! 終了後、作業所の職員からコメントをいただきました。
「日頃笑わない方が、ポツリと『タノシカッタ!』ってニコリ。不思議ですね・・・」
「明日も来る?」の言葉が私達へのなによりのプレゼントになりました。

5月20日9:30-15:00
 ●米崎保育園 配慮の必要なお子さんの観察と職員との質疑
  行動観察を行ったお子さんの人数:5名(担当:松本)  
  米崎保育園には3.11以降もう4回目の訪問になりました。
  園長先生とともに、顔なじみの職員も何人かでき、子どもたちの将来について話し合うことができました。

  ※同席:陸前高田市 女性相談・子ども相談員


3.ふれあい教室職員の「音楽ムーブメント」についての感想>

 お忙しい中、2日間も来ていただき、ありがとうございました。
本当に素晴らしかったです。体験した私たちもとても楽しかったので、子どもたちも
いつもにもまして、楽しかったと思います。大喜びしている顔が忘れられません。
まずは、一つの教材やおもちゃでも、いろいろな使い方があり、広げられることがわかりました。
また型にはまった教材の使い方、強制ではなく、子どもの興味のある使い方に合わせて進める方法を
学べました。
 go-stop。止まる大切さ。ふれあい教室では「レッツ・ゴー・ストップ!」と命名して、
参考にさせてもらい、今後セッションの中に入れていくつもりです。

 あの後、早速、様々なことを参考にさせてもらっています。
パラシュート・親子体遊び。パラシュートの使い方も、とても沢山学べました。
大きな布なので、人数がいないと使えないと思い込んでいた(!?)のですが、
スタッフ2・3人でも十分に使えることがわかりました。
その日に参加できなかったふれあい教室の子どもたちもあの後にやってみたら喜んで取り組むことができました。

親子体遊びも「バスにのって」と命名し、取り入れています。動きが激しいお子さんも大喜びで取り組めています。
キラキラ光るテープで作られたポンポンなどの手作り教材も参考になりました。

また、川上先生の東京の療育の実情や、笹原先生の相談の様子や親御さんの反応などの話も大変参考になりました。
笹原先生のお子様のお話もしていただき、それもまた大変勉強になりました。

もし、機会がありましたら、また来ていただけるとスタッフ一同嬉しく思っています。

4.音楽ムーブメント協会指導員からの感想 

1)川上昭子
 私は、あの日以来、初めての岩手でした。ふれあい教室:私以上に緊張しているであろう子供達が、笑顔で私達のことを
受け入れてくれました。すぐに、子供を取り巻く人々の暖かさを感じることができ、皆さん辛い思いを胸に秘め子供達と
明るく向き合っていることを確信しました。

ムーブメントのプログラムも、参加者全員が楽しい時間を共有できました。プログラム終了後のカンファレンスでは、
プログラムのもつ意味を伝え、子供一人一人の行動、反応を振り返り、その時々の子供の気持ちを話し合い、
アプローチ方法や今後の課題まで話すことができました。やはり、その場ですぐ振り返ることができ、直接話せることが重要で、
また、回数を積み重ねることが子供達、保護者、療育者の方々への支援になると思いました。

 あすなろホーム:最初は数名の参加でしたが、最後は全員がパラシュートを取り囲み、直径5メートルのパラシュートが
いっぱいになりました。食後のレクリエーション、普段動かさない体の部分の動きを引き出すプログラムを中心に考えて
いましたが、タッチしてパラシュートをくぐりぬけるという社会性を育むプログラムにまで発展しました。参加者の持って
いる本来の力を感じました。「明日も来る?」と数名の方に聞かれ、日々作業所で努力して頑張って働いているみなさんには
日常からのほんの少しの解放は大切で、太陽の下自然に身体を動かすことの必要性を改めて痛感しました。
このようなダイナミックな運動を実践しながら、職員の方へ伝えていくことができればと思いました。

 好きな時に安心して集まれる場所もまだ少ないようですし、まだまだ子供を取り巻く環境は厳しいと思います。
公園を作るなどの大きな環境を整えるお手伝いは難しいですが、現在の環境で、直接交流し、プログラムを実践し、
支援者の方に具体的に提供すること(♪ありのままで)が、子供を支える人々への本当の支援につながると思います。

 皆さん明るく笑顔で過ごしています、好きな言い方ではありませんが、私が元気をもらいました。
日常はとりもどしたように見える今だからこそ、継続的な具体的な本当の支援が必要であると思いました。

2)笹原きよみ
 今回、音楽ムーブメントの補助として同行させていただきました。被災地の中心を訪ねるのは、初めての経験です。
この度、貴重な経験の機会を与えていただいたことに、とても感謝しています。一面にひろがる雑草に時間の流れを感じますが、
目に映る状況に言葉を失い、しかし、それと対比するかのような陸前高田の方々の温かさは、本当に素晴らしく、
私の方が大切なものを沢山いただいて帰ってきたように思います。
 私達にとっては普段と同じ「音楽ムーブメント」の活動ですが、ふれあい教室やあすなろホームの方々にとっては
初めて出会う「音楽ムーブメント」のはずです。これまでの経験から、通常そこには大きな緊張感が生まれ、
お互いの呼吸を探り合う時間が多かれ少なかれ必要です。でも、今回、子ども達を迎えたその瞬間から、
自然に柔らかい空気を持ってその時間を共にできる・・・初めての感覚がありました。そして、出会う人たちみんなが
同じように、その柔らかい空気を持っていること。その不思議とも言える環境がとても居心地良く、
療育という視点ではないところで既にとても大切な温かい眼差しが、地域の方々の中に育まれて今があるのだという
ことを感じました。
 普段私は、発達支援(ムーブメントに限らず)の仕事をしています。ふれあい教室の職員の方々と、
今回双方の療育事情、学校内での支援状況、困っていることへの対応・・・など、多くの情報交換ができたことも有意義でした。
謙虚でありながら、温かい眼差しをもって子ども達や保護者の方々と向き合っている様子に、人の生き方として多くの
見習うべき姿勢を感じます。
 また、仮設住宅に泊まり、そこに住む方との時間が持てたことも、貴重な経験です。あすなろの方々のパラシュートを
くぐる笑顔も本当に素敵でした。皆さんが同じように柔らかく温かい心を持っていらっしゃることに感動すると同時に、
それはきっと、これまでその土地に育まれてきたものだけでなく、震災というあり得ない出来事をくぐり抜けてきた経験が、
今という時間の向こう側にはあるのでしょう。私にはどんなに想像しても想像でしかない経験なのだ(当然ですが)
ということを、現地を訪ねることで実感しました。

 何かを通じて、温かい時間を共にできたこと。そのお手伝いが少しでもできたなら嬉しいのですが、実際は皆さんから
学ぶばかりで、我が身の無力さを感じる二日間でもありました。無力である自分に向き合うことも含め、大切な経験をさせて
いただけたことに、本当に感謝しています。ありがとうございました。


 3)最後に
   今回、念願だった「音楽ムーブメント」の活動を行うことができました。
  20116月に川辺さんと一緒に深夜バスで陸前高田に入り、ふれあい教室での初めての活動を行いました。
  数か所の活動の中で、少し山の手にある川の駅の前の空き地で子ども達、お母さん、職員みんなでシャボン玉を飛ばしました。
  心が晴れやかになった一瞬でした。後に、「あれはきれいだったね」と職員に言われるたびに、音楽ムーブメントの
  活動を再度やりたいと思っていました。

   ふれあい教室では、子供たちが帰った後に、教室で職員たちと指導員たちが質疑応答しながら、また、
  実際に教材を使いながら体を動かす時間が始まり、自然に研修の機会になっていました。

  陸前高田市の職員のみなさんはとても勉強熱心です。でも、ご自分の子育てや生活で忙しい時間を過ごしている中で、
 「研修会」に参加することはとても難しいのではないかと感じていました。そこで、みなさんの職場に私たちが出向き、
  活動や情報交換を通して学び合うことが一番の方法ではないかと考えました。今回のみなさんの感想を読んで、
  その考えを強くしました。次回は7月です。その時も、みなさんと直接交流しながらともに学び合えたらと願っています。

 (文責:松本美代子)