最終更新日2019年5月17日

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大学入試世界史文化史・地域史問題

−古代ローマ時代の著作−

古代ローマ時代の著作(青山学院大 改)
次の文の( )に適語を入れ、問に答えよ。
 ギリシアの文化に敬意を抱きその継承を目指したローマ人は、本来は別で名称も異なる自分たちの神々をギリシアの(1)12神に同化させて信仰の対象とした。ローマ時代にベストセラーとなり広範な読者層の支持を集めたのは、アウグストゥスの治世に活躍した叙情詩人(2)の『変身物語(転身譜)』だった。性愛など現世的快楽を謳歌する一連の作品がとがめられて流刑に処せられた詩人の作にふさわしく、極めて人間くさい世俗的な神々の描写をしている。しかし古典古代文化が本格的に復興したルネサンス以後もたびたび版を重ね、今日に至るまでローマ神話のスタンダードとしての地位を揺るがぬものとしているのはこの書である。
 英雄叙事詩の分野では同じくアウグストゥスの治世に活躍した(3)が『アエネイス』を著した。この書ではホメロスの伝統の継承を目指して、トロイアの英雄アエネアスが祖国滅亡後、イタリアのラチウムにローマ建国の礎を築くまでの道程が語られている。(4)が全142巻からなる大部の『ローマ史』を著したのもまたアウグストゥス帝の時代だった。流麗な詩的文体で知られるこの歴史書の建国前後の記述にも、神話的要素は色濃く残っている。
 古代ローマではカエサルおよびアントニウスと対立して暗殺された政治家・哲学者(5)の『国家論』、ネロ帝の学問の師匠でありながら、その後の対立により皇帝から自決を強要されたストア派哲学者(6)の『幸福論』、「哲人皇帝」と呼ばれたマルクス=アウレリウス=アントニヌスの『(7)』など、政治中枢にも深く関わった哲学者の著作が充実している。その一方で帝国の領土の拡大に伴って、諸外国の現況を伝える地理的あるいは博物学的著述が流行したのも大きな特徴だった。ガリアをはじめゲルマニアやブリタニアの文化と社会に触れたカエサルの『(8)』、ゲルマン人社会の風土、慣習、性質、制度、伝承を論じた(9)の『ゲルマニア』、79年のウェスウィウス火山噴火後、人命救助と観測活動の最中に殉死したプリニウスによる全37巻の百科全書『(10)』が、実用的情報に富む新種の学術書として注目される。
問1 ストア派哲学の原点とみなされている哲学者を、次より一人選び番号で答えよ。
 1 プロタゴラス  2 タレス  3 ヘラクレイトス  4 ゼノン
問2 下図で(a)ガリア地方、(b)ゲルマニア地方、(c)ブリタニア地方の位置を答えよ。

古代ローマ時代の著作

答え
1(    )2(    )3(    )4(    )5(    )6(    )
7(    )8(    )9(    )10(    )
問1(  )問2a(  )b(  )c(  )

答え
1(オリンポス)2(オウィディウス)3(ウェルギリウス)4(リウィウス)5(キケロ)
6(セネカ)7(自省録)8(ガリア戦記)9(タキトゥス)10(博物誌)
問1(4)問2a(B)b(D)c(C)



(この文化史・地域史問題は『世界史文化史・地域史問題』に収録されています)