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闇雲に暴れたつもりが、ほとんど体は硬直してしまって、抵抗らしい抵抗になっていなかった。楽々とセブルスの動きを封じ、ジェームズが手早くセブルスのローブを剥ぎ取る。ネクタイを外され、シャツがはだけられる。素肌を探られる。自分の置かれた現状がとにかく無性に怖くて、セブルスは何度も大声を出しかけた。
「誰か呼ぶなら呼べば良いよ。でもその前に僕は君を犯すよ。どんな姿を人に見られたい?」
ジェームズは信じられないような事を囁き、セブルスを凍らせた。
首筋に唇が落ちる。指がセブルスの胸の先を弄ぶ。ベルトを奪われ、ズボンと下着を同時に下ろされる。暴れても、ジェームズは鼻で笑うだけだった。冷たい手がセブルスの前を掴み、セブルスは声にならない悲鳴を上げる。手を動かされて、気持ちが悪い。そんな所を、よりにもよってこの男に触られるなど屈辱で仕方が無かった。
「自分でした事も無いのかい?まあ淡白そうだしね、君」
思ったよりも反応の鈍いセブルスに苛立つのか、強引にしごき、漸くセブルスが反応を示し始めると、その両足を抱えて広げた。
「やっ……!!やめ……!!」
手を伸ばしてジェームズを突き飛ばそうとしたが、その前に、さらに不快な感触がセブルスを襲った。ジェームズが指を使って、セブルスの後ろをほぐし始めたのだった。
「何……や、はな……!!」
何をされているのか、頭の中が混乱してしまい言葉にならない。痺れが腰に広がり、気持ち悪かった。
「男にも性感帯があるんだぜ、知ってるかいスネイプ?」
そう言うと、ジェームズがかなり強引に、人差し指をそこに突き入れてきた。無理矢理の侵入が、慣れぬそこには痛い。ましてやそんな所に指を入れられるなどセブルスの想像を絶する行為だった。
「!!!」
突然セブルスの腰が大きく反る。体を電気が走りぬけたように、頭が真っ白になった。
「ここだね」
ジェームズがにやりと笑うと、中で指を曲げ、そこを中心として刺激し始めた。
「はぅっ……!は、あ、やぁっ……あぁ!!」
何も考えられず、ただビクビクと体が震える。刺激に反応して、いつのまにか自分が精を吐き出していた事もしばらく気が付かなかった。気が付いてからもしばらく放心していた。ジェームズの指の動きが止まり、上がりきったセブルスの息が漸く収まりを見せかけた時、再び指が蠢く。
「や、やめ……」
再び体を襲う波に、反射的に心が拒絶反応を示すが、体の力は抜け切って拒めない。また反応し始めたセブルスが、先から雫を零す。漸くジェームズは指を抜いた。
「あ、はぁ……」
息をつく暇もなく、今度はまた前を嬲られる。先程吐き出した精と、今先からこぼれているものを共にすりこむ様に、上下に擦られる。翻弄される。ジェームズがたっぷりと濡れた指先を、再び後ろに潜りこませた。先程よりも容易にそこはジェームズの指を受け入れる。そして再び入り口をほぐすと、ジェームズは腰を押し付けた。
「入れるよ」
言われた言葉を理解する間も無く。
体に杭を突き通されたような衝撃がセブルスを襲った。
「っ……!!!!」
声になるどころではない。身動きが取れない。引き裂かれる痛みが涙を流させる。
「っ、きついよ、スネイプ。力抜けよ」
そんな事を言われても力を抜く事等できない。方法が分からない。ジェームズは最初から全部侵入する事を諦め、半分ほどの所で動きを止めた。セブルスは激しく呼吸を繰り返した。大きく口を開けて深呼吸すると、痛みがマシな事に気がついた。そしてそのセブルスの様子に、少し慣れたと判断したジェームズが再び奥へと入ってきた。
息が詰まる。
「っ!!……!!……!!」
勢い良く突き上げられた。下がっていく感触に息をつくと、再び突き上げられる。悲鳴が上がる。何度も繰り返された。痛くて仕方が無かった。何を考えるどころではなく、早く終ってくれる事を祈った。
自分を襲う波の、慣れぬ感覚に翻弄され。
自分に痛みを与える目の前の男が怖くて。
もう一度前を刺激され、セブルスは達すると同時に気を失った。ジェームズが自分の中に放った事ももう分からなかった。
目が覚めたのは、ジェームズがセブルスの後始末をしている時だった。体を伝う精を拭かれ、しかしセブルスは放心状態から抜け出せず、されるがままになっていた。痛みもあった。そのまま服を着せられ、力の抜け切った体を壁に凭れさせられた。
「気が付いたかい、スネイプ?」
「……」
返事をするのも億劫だ。視線を合わせも出来無かった。
「感想を聞くどころじゃ無さそうだね。歩いて、帰れるかい?」
手を差し伸べるジェームズを無視し、そのまま瞳を閉じた。ジェームズが少し気遣わしげにセブルスを見る。そして手を伸ばしてセブルスの頬に触れ、軽いキスをする。咄嗟にセブルスの手がジェームズの顔を払った。
「……お休み、スネイプ。また次を楽しみにしてるよ」
目を細めて皮肉気な笑みを浮かべたジェームズが先に立ち去った。
暗い部屋に一人取り残され、情事の後の気だるさと空しさが、情けなさを強めていく。
行為中に流し、そして乾いた涙がまた。
零れた。
次の日セブルスは熱を出して授業を休んだ。
頑として医務室へは行かなかった。
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