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歪んで壊れて絡んでた。
そしてそのまま消えてった。
「君は僕の物なんだから、僕から逃げられないんだから」
そんな事を言ってたのに、
卒業したらもう会わない。
知らない所で、勝手に幸せになってる。
縛ったまま、置き去りにして。
「覚悟はまだか」
ルシウスが、ソファに座ったままセブルスの手首を掴んで引寄せた。
既に「彼」に仕える事を、決め付けたセリフだった。仲間になるか否ではなく、いつ「彼」の元へと馳せ参じるか。正式に「死喰い人」となれば、戻る道など無い。魔法界を二分する戦いも激しさを増す。
強さは憧れだ。
「それとも、まだ惨めに、奴に支配される事を望むか。ポッターの奴に、手を引いてもらいたいとでも思っているのか」
ぐい、と引寄せられ、セブルスはルシウスの膝の上に跨った。
「あいつがお前を迎えに来るとでも?」
ルシウスの片手がセブルスの腰を支え、片手が頬を撫でる。唇を撫で、髪のくせで遊ぶ。
「――まさか」
セブルスは答える。
迎えに等来るはずが無い。卒業してすぐに結婚してしまったあいつが。
それでなくとも、わざわざセブルスを迎えになんて来ない。
遊んだ後のおもちゃなんて、忘れてきたって探しに来ない。
そんなに大事にされてなかった。
「何も別に待ってなどいません。ルシウス先輩、貴方が望むなら、私などで役に立つなら、いつでも私を連れてお行き下さい。意思等試すのでは無く、私はそれを待っています」
ルシウスが唇を重ねてくる。セブルスも目を閉じて応える。ルシウスの指がセブルスのローブを脱がせ、服に隠された肌をあらわにする。薄く開いた口から、甘さを混ぜた息が漏れた。
「嫌な匂いがするな」
部屋に呼ばれたセブルスは、その夜初めて一人で「彼」と対面した。
窓際に立って、真っ黒なローブに全身を包んだ「彼」が、うすら笑ってセブルスを、つま先から頭まで全身をゆっくりと眺めた。
「――そうですか」
それだけ答えると、「彼」は薄く浮かべてた笑みを消し、足音を立てない歩き方でセブルスに近づいてきた。
「ぷんぷん匂うぞ。お前にまとわりつく嫌な匂い。」
「それは申し訳ありません。シャワーでも浴びてまいりましょうか」
片腕をセブルスの頭に回し、頭部を掴んで、顔はローブを強引に引き下げて現れた肩にうずめた。そして、目を合わせないセブルスの耳元で低く笑った。
「その程度で落ちるのかな?このまとわりつくポッター家の匂いは」
セブルスは表情を変えなかった。「彼」はセブルスから手を離した。正面に立って、威圧する。直接目を合わせないほうが礼儀にかなっているだろう。セブルスはさりげなく俯く。しかしその顎に指をかけ、「彼」はセブルスを正面から見下ろした。セブも細い目で彼を見つめ返した。
「……そのような匂いには心当たりがありません」
「そうか?お前と、奴の思いが強く支配しているようだが」
「それならば、私とポッターは誰より強く憎み合っていますから、憎しみの産物なのでしょう。憎しみであれなんであれ、強い思いは形に現れると言いますから」
「なんであれ、か。」
淡々と、何かを読み上げるように感情無く言ったセブルスに、「彼」は声を立てて笑った。そしてセブルスの顎に当てていた指を外し、セブルスの横をすっと歩き、過ぎる。
「どの道、そんな匂いを纏わりつかせてウロウロされるのは敵わんな。」
「出ていけと」
「お前の態度次第では」
振り返り、「彼」はセブルスを鋭く、そして支配者の持つ、圧力のある声で言った。
「このヴォルデモート卿自ら、貴様のその薄汚い匂いを消し去ってやろうか。お前が全てを明け渡すなら」
ゆっくりと「彼」を見つめ返したセブルスは、「彼」の先に寝室を見る。
「―――お好きなように。我が君」
君は永遠に僕のもの。よく言ったものだ。
私はこうして、誰のものにでもなれるというのに。
終らせないまま勝手に私を捨てていって。
あんなに独占欲の塊だったくせに。
もうどうでもいいのか。
ざまをみろ、お前などいなければ。
お前などいなければ、私は誰のものにでもなれる。
闇の力に加担して、あからさまな対立関係に表立つ。ジェームズがセブルスに気付かないはずがない。
そして誰に抱かれても構わない。かつてはジェームズ一人の物だったセブルスの身体に、黒い陰がいくつも落ちる。同性同士で肌を合わせる背徳行為。闇に棲めば、聖域など無い。かつての真実は破壊しよう。
まさぐる指先に抑える事無く声を上げ、喉を逸らせて足を開く。
震える唇から唾液が零れて、知らずに腰が動く。
熱く絡んで乱れて強くシーツを握り締め、そうして行為に沈んでく。
ポッター。
他の誰に触らせるのも赦さなかったくせに。
再び会って、これを知れば。
知ればお前は激怒するのか?あの頃のように。
でももう遅いぞ。
私の身体は、もうお前なんかのものじゃない。
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