
小学生の時以来、長年にわたりメダカを飼ってきたのでメダカの飼育などなんの雑作もないだろうと安易に考えていたが、鎌倉メダカの飼育にはこれまで2度も失敗してしまった
地味ではあるが、メダカは飼いやすく、結構興味深い魚である。自然状態で生育するメダカはクロメダカと呼ばれるが、地域によって遺伝子に差異があり、小田原メダカ、藤沢メダカ、鎌倉メダカ等の名で呼ばれている。現在湘南地方とその周辺で自然状態で生息しているのは、相模川の一部で見られるとの話もあるが、極めてまれなことである。鎌倉メダカは30年程前に、佐助川で採取したものを、くずきりの店“みのわ”のご主人が自宅で飼育保護してきたもので、今では非常に貴重なものである。
10年程前に今でも鎌倉にメダカがいる場所はないだろうかと自分の足で、随分と探し回ったことがあるが、残念ながら、そのような場所は見当たらなかった。
これまで私が飼育してきたのは、ヒメダカが主であるが、クロメダカを飼ったこともかなりある。庭のある家に住んでいたときは、睡蓮鉢をいくつかならべて飼っていたが、庭がない場合は室内で水槽で飼ってきた。他にも熱帯魚や淡水魚や海水魚は随分飼育してきたが、金魚や錦鯉は飼ったことはない。
最初に鎌倉メダカを箕輪さんから分けていただいたのは、もう10年も前のことである。庭にある甕や睡蓮鉢で飼育していたのだが、いつの間にか、全く姿が見えなくなってしまった。犯人は野良猫で、甕の淵に乗っかって、巧みに浮かび上がってくる魚を捕らえているのを目撃したことがあった。ネコがメダカを捕るなどとは全く考えなかったので、唖然としたものである。2度目は、ネコに捕られないようにと金網でがっちりガードして、飼育していた積もりであったのにある日、その金網が、すっかりはがされており、気が付いた時にはメダカが一匹もいなくなっていたのである。

流石にショックで、しばらくは、飼育をあきらめていたが、今年になってまた無理にお願いして鎌倉メダカをまたまた8匹分けていただいて、飼育しはじめた。本来クロメダカは水槽で飼うと黒さが薄れてしまうそうで、あまり好ましくはないようだが、今回はあへて室内の水槽で、飼育している。
庭には写真のような甕が4個あるが、谷戸で鎌倉産のクチボソやホトケドジョウ、ヨシノボリの稚魚を採集してきて大きくなったら、またもとの場所の近くに放流することにしている。昔クチボソを庭の池で繁殖させたことがあるが、残念ながら鎌倉では繁殖には成功していない。
その後メダカは順調に生育して、産卵をはじめ現在約30匹の稚魚が生まれたところである。稚魚は親と一緒には飼えないので、現在水槽を3個に増やして飼育しているが、もっともっと増やして、自然状態に戻すようにしたいものである。
佐助川はもとより、鎌倉市内を流れる全ての川でメダカの姿がみられるようになればどんなに素晴らしいことだろうか。