赤い鳥のバラード

赤い鳥の宝庫?、丹沢湖
私は子供の頃から鳥好きで、できることなら日本の鳥580種はもとより、世界に生息する8000種の鳥もできるだけ数多く見てみたいと思っていた。しかし今、なぜか見たいと思う鳥はサシバと赤い鳥だけである。サシバについては目の変調のため、今後観察を続けることができないかもしれないという状況にある。そうなれば赤い鳥は、万難を排しても見に行きたい唯一鳥になる。人間なにもやりたいことがなくなった時は最後だと思うが、その意味では赤い鳥の存在は私にとって非常に貴重なものである。
ところで赤い鳥とはなにか? 言うまでもなく赤い色をした野鳥のことである。日本の赤い鳥は、アカショウビン、アカウソ、ベニバラウソ、イスカ、ナキイスカ、ベニヒワ、ギンザンマシコ、アカマシコ、オオマシコ、ベニマシコ等が該当するのだろう。しかし現実的に神奈川県とその周辺で見る事ができるのは、オオマシコとベニマシコのみである。ベニマシコは以前、大山林道や十二所果樹園、倉久保の谷戸などで、稀に観察したことがあるが、鎌倉周辺で観察することはまず期待できない。オオマシコには昔丹沢で何度か見かけたことがあるが、場所がどこであったかは思い出せない。オオマシコは最近宮ヶ瀬湖での観察例があるようだが、丹沢湖では見られていないようだ。5,6年前に大野山に群れがやってきたとの情報があり、出かけてみたが一時間前まではいたとのことであったが、結局見る事はできなかった。その点ベニマシコは丹沢湖、大山、宮ヶ瀬湖辺りで見る事ができるが、最近は飛来数が少なくなっているようである。


赤い鳥とはそれほど魅力的な鳥なのだろうか? 熱狂的なサシバファンは、数はそれほど多くはないが、全国的に見られる。しかし赤い鳥だけに特化して鳥を見ているという人は少いようだ。殆どのバードウォチャーは、冬鳥全般を観察することが目的で赤い鳥はone
of themにすぎないのだろう。
サシバを見る事、それは必ずしもサシバそのものを見ることではないように思う。 サシバ観察とはサシバというタカを媒体として、自然を見る事、人生を考える事、芸術とか美とかいったものを追求する事、ゲームをすること、その他色々なこととリンクしているのではないだろうか?単にサシバを見ることだけが目的であれば、一羽も見られなくてもそれなりに満足だなどということはありえない筈である。
然らば、赤い鳥を見る事に、一体どんな意味があるのだろうか?
山のあなたの空遠く
幸」住むと人のいふ。
噫、われひとと尋めゆきて、
涙さしぐみ、かへりきぬ。
山のあなたになほ遠く
「幸」住むと人のいふ。
ドイツの詩人カール・ブッセの有名な詩(上田 敏訳)が浮かんでくる。
ベルギーの童話作家メーテルリンクの『青い鳥』では、幸せの青い鳥を求めて、幼い兄弟チルチルとミチルは旅をする。
けれど過去の国、未来の国、夜の国など、さまざまな場所を遠く旅して、結局青い鳥を見つけたのは自分の家であった。。
未完
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