
富士山の登山道で五合目まで車で登れるのは、富士吉田口の富士スバルラインと御殿場口が有名で夏場は登山客で大賑わいである。スバルラインは夏場は一般車両の乗り入れが禁止されており、バスで登るしかない。御殿場口は車の通行は可能であるが、数年前に有料道路ではなくなっで以来、五合目付近の渋滞が激しくなり、目的地まで行けたためしがない。その点、須走口は、専ら富士登山では下山道として、利用されており、登山客もそれほど多くはなく、余程のことがない限り、駐車場も満車になることはない。(もっともここ数年は行っていないので、その後状況が多少かわっているかもしれない。)この登山道路の入り口の標識は、須走から籠坂峠を越えて山中湖に通しる国道138号線に入った直ぐ左手にある。右手は浅間神社であり、曲がって直ぐなので、通り越さないよう注意が必要である。この道はあざみラインと呼ばれ、全面舗装された結構良い道で、20分程で標高2000mの新五合目に到達する。
ここから富士山の山頂までは、登山道が続いているが、既に森林限界に近く、20分も登れば、樹林帯を抜けてしまう。そのあたりが砂払い五合目と呼ばれているので、本来の五合目なのであろう。私はここからは登ったことはないが、山頂まで6,7時間はかかるそうである。
このわずかな樹林帯の中で、ルリビタキ、メボソムシクイ、ビンズイなどの大合唱を聞くことができる。ルリビタキは非常に数が多く、鳴き声をたどっていくと姿を見つけるのにそれほど苦労はしない。ビンズイは木の天辺で囀っていることが多く、姿をみることが多い。その点メボソムシクイは姿は見つけにくいが、ゼニトリ、ゼニトリと聞こえる特徴のある声は、高山に来たことを実感させてくれる。
そのほかにも、ここではウソとかキクイタダキとかカヤクグリなど、非常に多くの鳥を見聞きすることができる。なお新五合目から、小富士という富士山の寄生火山(標高1906m)まで、よく整備された散策路があり、片道30分ほどで小富士を訪れることができる。この散策路はそれほどアップダウンもなく、非常に鳥が多いので、探鳥をするには、良いコースである。標高が高く、夏でも涼しい別天地であるが、唯一の欠点は自衛隊の東富士演習場に近いことで、ときとして、ものすごい爆音が聞こえてくることがある。
なおこの道路ではどうしても、終点付近に注目してしまうが、途中にも様々な探鳥ポイントがある。あるとき丁度中間位の場所で、休んでいたら、イカルの群れがやってきて素晴らしい声を聞かせてくれたことがあった。車さえあれば、比較的手軽に行ける場所なので、今度はもう少し標高が低い地点を重点的に探鳥して見たいと思っている。(2003年2月)