丹沢の東の玄関口であるヤビツ峠は秦野駅からバスで約1時間程で登れ、丹沢表屋根や大山、岳の台等様々なハイキングコースの起点になっている。
会社の連中と7年連続で正月2日に大山山頂に登ったことがあった。高校時代から通算して一体何回、表屋根に登ったことだろうか?とにかく丹沢にはよく通ったものだ。
心臓病を患い、山登りができなくなってからも、毎年最低一回は必ず車でヤビツ峠を訪れている。5,6月が特に鳥の声がにぎやかで、車を駐車させたままで、鳥の声を聞いているだけでも、気が休まる。オオルリ、クロツグミ、コルリ、キビタキ、ホトトギス、ツツドリなどの声が聞こえるが、コマドリ等はもう少し高度が高いところにいるようで、ここで声を聞いたことはない。ヤビツ峠から富士見橋方向に少しくだると左手に登る林道のような短い道がある。この道は終点付近で岳の台に通じるハイキングコースにぶつかるが、そのあたりは人も少なく鳥が多くて、休憩するには絶好の場所である。

表尾根に通じるハイキングコースを少し登ると、林道に出る。この林道を突っ切っていくと、二の塔、三の塔と登っていく、メインコースであるが、林道に沿って右手にどんどん登っていくコースも人が少なく、なかなか良い道である。最終的にはこの林道は一時間ほどの道のりで、三の塔のすぐ下まで回り込んでいる。
冬は雪が積もっていることも多いが、それ程危険はないし、鳥をみるには、絶好のコースだと思う。夏場には終点付近にコマドリが来ていて、鳴き声を聞くことができる。三の塔がすぐ先に見えているが急坂で、登るのは容易ではない。
岳の台のハイキングコースも手頃で、頂上付近ではカッコウの声がきこえることもある。
ヤビツ峠から大山の山頂までは、一時間強で着く。景色がよいうえ、大山に登るには一番楽なコースだが、人通りが多く、期待するほど鳥は見られない。
山頂には阿夫利神社があり、いつも人出でごったがえしているという感じで、鳥は殆ど見られない。大山山頂から下るコースは色々あり、それぞれに特色のある良いコースで、特に広沢寺温泉に下る道などは、鳥もかなり多いが、休日にはいずれも人が多いのが欠点である。ガイドブックにはのっていないが、大山山頂から札掛に下る北尾根コースは、正月でも殆ど人が通らない知る人ぞ知るコースで探鳥には絶好なコースである。ただ札掛付近で道に迷いやすく、冬場は日が短かく、札掛から戻るのが大変なので、私は3、40分程下って、また山頂に戻ることにしていたが、結構満足感のある、お薦めコースである。アオゲラ、アカゲラ、コガラ、ヒガラ等が多かった。
丹沢を歩いていると他にも、色々エキサイティングな出会いに遭遇する。20年ほど前、札掛から、一般の地図にはない道を歩いて、新大日岳の直前で長尾尾根と合流するすぐ下の地点で、キバシリらしい鳥に出会った時のことが、印象にのこっている。
なお秦野からヤビツ峠に登る途中にある蓑毛の付近でも、イカル等をよく見かけることがある。さらに下った藤棚の近くには、以前1万羽を超えるアトリの群れが来て話題になったことがある。
道路がすいていれば、鎌倉から1時間少々で行けるし、山登りができなくても、車道から、比較的容易に山野の鳥に出会える場所として、今後もヤビツ峠に通い続けたいものだ。 (2002年11月)
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2003年5月29日、一人でぶらっとヤビツ峠に行ってみた。車を菩提峠に止めて、林道を少し歩くと、ツツジの花が綺麗に咲いていた。期待していたコルリの声は聞けなかったが、この場所では珍しくカッコウの声が聞こえていた。


2003年10月23日、再び友人とヤビツ峠を訪れた。まだ冬鳥は来ていないし、鳥を見るにはやや中途半端な時期であったが、モズやカラ類の声がしていた。稜線にチラッとノスリらしいタカの姿が見られた。菩提峠から表丹沢林道に下る道を少し歩いたところで、昼食にした。春ならツツジの花が見事な場所である。秋は地味な花しか咲いていないが、人も少なくハイキングには絶好な場所である。突然山の斜面から素晴らしい鳥の声が聞こえてきた。さらにもう一箇所からも同じ囀りが聞こえていた。声の主は姿は見られなかったが、明らかにガビチョウであった。ガビチョウは最近自宅周辺にまで進出してきて、囀っているが、ここで聞くガビチョウの声はかなりクロツグミに近く、なかなか立派な囀りであった。
2005年5月12日、久しぶりにヤビツ峠を訪れた。クロツグミ、オオルリ、ツツドリの声が印象に残った。今年こそコルリの声が聞けるのではと期待して行ったが、それらしい声を聞くことはできなかった。帰りに秦野にある神奈川病院を訪れた。昔は結核の療養所であったとのことだが、緑につつまれた、素晴らしい環境であった。