最寄りの駅から電車に乗ってセントレアへ。
ホームからコロ助としんのすけつーに手を振って見送り、ふと振り向くと、
スーツケースを脇に置いた中国人風の男の人が近寄ってきた。

「空港に行きますか?」と聞かれ、
「はい、行きますよ」と答えると、
「行き方がよくわかりません」と言う。
話を聞いてみると、途中1回乗り換えがあるから心配なんだとか。

がんばくんも空港には行ったことがないけれど、
そこはやっぱり日本人かつ地元民、
旅は道連れ世は情け、「一緒に行きましょう」とにこやかに言ってあげた。

そして、謎の中国人と楽しく話しながら空港に向かおうと、電車に乗った瞬間、
頭の中でピーンと音がなった。
はっと思ってカバンの中のデジカメを見てみると、
やっぱりない...メモリースティックが...。
朝、荷物を詰めてる忙しい時に、
ピーン、ピーン、ピーンといろいろ思いついてしまった。
その中にひとつ、やっておかなければいけない仕事のことを思い出して、
データを取り出すためにデスクトップパソコンにさしたことまでは憶えているけど、
デジカメにもどした憶えがない。

あぁ、インドの写真が〜。
2度と行けないかも知れないのに...。

そんなことが発覚してしまった以上、
のんびりお話なんてしていられない。
ピーンの後はガーン、ガーン、ガーンとショックの音が頭の中で鳴り響く。
さっそくエイちゃんにメールをすると、
セントレアにはSONYショップがあるという。
さすが世界のSONY、そんな便利な施設を作っていたとは。

しかし、実際に手に入れるまでは安心できないぞ。
油断するな、がんば。

そしてセントレアへ到着。
エイちゃんたちと合流して、まだ時間があるからということで朝食へ。

この時点で拓也は見送りに来たイトコの女の子とすでにケンカしていて、
しきりに「家に帰る」と言い出した。
普段は素直で礼儀正しい、かわいくていい子なんだけど、
時々わがままになっちゃうのが玉にキズ。

いや、それより先にデジカメだわと思い、SONYショップに行ってみると、
あるある、いっぱい。よりどりみどり。
早速1GBのを買った。

さて、果たして拓也をどうやってなだめたものか...とひとり悩んでいると、
なんてことはない、荷物を預けて朝食に向かう頃にはいとことも仲良くなってて、
一緒にはしゃいでる。

子どもってのは、やっぱりよくわかんない。
父親になればわかるようになるんだろうか...。
正直、先が思いやられるなぁなんて思ったけど、
体調を崩しがちなエイちゃんのかわりに拓也のめんどうを見るのもボクの役目。

がんばるぞ!

朝食が済んでチェックイン。

最近は手荷物検査の時にパソコンをカバンから出して検査するらしい。
というか、パソコンを持って海外に行ったことはないんだけれど...。

ブザーは鳴らなかったけど、くぐった後で荷物を検査された。
どうやら持ち込めないものが入ってたらしい。

朝の準備の時にピーンと思いついて入れた、
ニベアクリームが引っかかったらしい。
100CC以上は持ち込めないということで、
見送りに来ていたエイちゃんのお母さんに預かってもらった。

しかし、たくさんの中身の中からちゃんと液体のボトルを見つけ出すとは...。
油断のならないやつらだ。


飛行機はタイ航空。
タイ航空と聞いただけでちょっと不安になるのはなぜだろう。
日本の航空会社の飛行機だって落ちる時は落ちるのに、
やっぱり日本の航空会社の方が安心な気がする。

乗る直前になって、ちょっとエイちゃんの体調が悪くなった。
むむむ、がんばくんのがんばりどころが、もう来たか。

飛行機の座席は、通路をはさんで2席と1席に分かれていて、
拓也もエイちゃんの体調を気遣ってか、ボクの隣の席を選んだ。

どうやら最新型の飛行機のようで、座席ひとつひとつにモニターがついていた。
慎吾ちゃんはこの型に乗ったことがないようだったので、
拓也と「パパに自慢しなくちゃね」なんて話してたら機内食の時間に。

この機内食の時間に、
拓也の今後2〜3日の精神状態を左右する大事件が起きた。

タイ航空の食事はおいしいよと友だちにいわれてた通り、
食事はおいしかったのだけど、
食事の真っ最中に気流の乱れに突入してしまった。ひぇ〜。

極度の恐がりの拓也は、
ガタガタと機体が揺れるだけで「こわいよ〜」を連発していたのだけど、
突如フリーフォールも真っ青のガクン!が来て、
それこそ食器が浮くくらいのショックがあった。
後ろの方で悲鳴があがるくらいのショックだった。

さすがにボクもビックリして、このまま墜落かと思ったけど、
そんなことは絶対にないだろうし、にこやかに拓也をなぐさめ続けた。

その後は揺れもおさまってきて、食事も終えて、
拓也と一緒にモニターの中のスーパーマリオを見つけて一緒に遊んだ。

やっぱり疲れてきて、たまにウトウトとしだすと、
決まって拓也が「ねぇ、がんばさん」と起こすので、
やっぱり前の晩は、寝ておいてよかったと痛感した。
朝出かける前ははタイヘンだったけど...。